経営の健全性・効率性について
営業収益の給水収益については、給水戸数は増になっているが、利用者の節水意識の高まり、大口利用者の使用水量減等により、有収水量の減少に伴い給水収益が減になっている。営業外収益については、新規加入者の減に伴う給水申込納付金の減、企業債支払利息や受水費中資本費の減による繰出基準額の減に伴う、一般会計補助金及び県補助金の減など、収益全体で減少している。今後も収益は減少傾向になっていくことが予想される。広報誌等の活用により、水道未加入者に対して加入促進を図り、給水収益の増に努める。費用面では、有収率の維持及び向上に努め、効率的な施設運用を図り、事業費用の抑制に努める。また、水道料金の見直しを検討する。
老朽化の状況について
経年劣化と思われる漏水が多くなってきている。各配水池の夜間流量を確認し、その配水系統を集中的に漏水調査し漏水の早期発見・修繕に努めている。今後、管路更新計画に基づき、管路の重要度や優先度を考慮して計画的に改修を実施する。
全体総括
3町合併によりいすみ市誕生から10年が経過し、一部の浄水施設、管路等は給水開始から40年近く経過、経年劣化が進み、更新時期を迎えている。現在、市では28年3月の完成を目指して水道事業ビジョンの策定を進めており、今後、給水人口の減少が見込まれる中、10年後を見据えたビジョンを基に県内水道の統合・広域化を視野に入れた管路更新、統廃合を含めた効率的な施設の改修、水道料金の見直し等の検討を進め、安定的な水道事業運営を目指す。