八街市
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2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
本市の基幹産業は農業であり、また、新たな財源を確保する事ができない状況であるため、財政基盤が弱く、交付税に依存する状況が続いている。過去5年で若干の改善が見られたが、新型コロナウイルス及び労働者人口の減少による税収の落ち込みから、今後は悪化することが予想される。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
平成30年度より、歳入の減、及び人件費、物件費の増により、経常収支比率が95%以上となった。以来令和元年度、令和2年度と理由は異なるが同程度の水準が続いている。令和3年度は臨時財政対策債の発行額が減少するとともに元金据え置きのものが増えるため、決算時には一時的に公債費が下がり、また歳入の経常一般財源が増加することが予想されることから、改善が見込まれる。しかし、長期的には公債費の増や税収の減少など悪化する要因が見込まれ、歳出面において抜本的な改善を図る必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体の平均値よりは下回っているが、連続して増加傾向にある。これは人口減少の要因もあるが、定員の適正化等により、歳出削減に努めていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
給与水準は人事院勧告に従って上下しており、類似団体の平均を若干上回る数値で推移している。ただ、千葉県内の他市と比較するとかなり低い水準となっている。今後も国の動向を注視し、給与の適正化に努めていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
類似団体平均、千葉県平均をともに下回っているが、過去5年間で増加傾向が続いている。これまで本市の定員管理は、目標を設定し職員数を着実に減らしてきた。その結果、現在の職員数はほぼ適正な規模となっているものと考えられる。現在の計画では、令和2年度4月1日現在の職員数544人を基準として、現状の職員数を維持していくことを基本としている。一方で人口減少の影響が想定されることから、この数値は、今後も徐々に増加していくことが予想される。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
減少傾向が続いていたが、小中学校空調設備整備事業によって地方債償還額が上昇し、令和2年度は増加に転じた。今後しばらくは同程度の数値が続くと思われる。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
減少傾向にあったが、令和元年度に増加に転じ、類似団体の平均を上回った。小中学校空調設備整備事業を行った事による地方債残高の増加が主な原因である。令和2年度は一部償還が進んだことで若干減少した。令和4、5年度とクリーンセンター基幹改良工事による大幅な借入を予定していることから、地方債残高については今後も高い水準が続くと予想され、しばらくは同程度の数値が続くと思われる。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体と比べ高い傾向にある。30年まで増加傾向が続いていたが、令和元年度は減少した。職員給与等は増加したものの、市町村職員退職手当負担金が減少した事が要因と考えられる。令和2年度は物件費の賃金として計上されていた分が上乗せされた為、増加となった。また、千葉県平均よりは低い数値で推移している。
物件費
物件費の分析欄
物件費は類似団体の平均よりも高い水準が続いている。増加傾向が続いていたが、令和2年度は賃金が無くなったことにより減少したが、実質的には増加している。今後は事務事業の見直しなどを行い、コスト削減に向けた取り組みを積極的に行っていく。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費についても、類似団体と比較して、高い傾向にある。令和元年度は、障害者自立支援給付費、児童扶養手当支給費、生活保護費の増加などにより大きく上昇したが、令和2年度は、障害者自立支援給付費は増加したものの、児童扶養手当支給費、生活保護費の減少により下がっている。生活保護費の減少はコロナ渦や被保護者の健康管理支援事業による医療扶助の減が要因であり、被保護者の増加によって今後は増えると予想される。
その他
その他の分析欄
その他に分類される経常収支比率は類似団体の平均を下回っていたが、令和2年度は同程度となった。全体の割合としては減っており、これは下水道事業が法適化したことによって繰出金から補助費へ移動したことが要因である。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等は類似団体の平均と比較してほぼ同程度で推移している。令和2年度は下水道事業に対する補助金が新たに加わったことにより増加している。今後とも、組合分担金の精査、補助金の見直しを実施し、削減を図る必要がある。
公債費
公債費の分析欄
連続して減少傾向にあったが、小中学校空調設備整備事業の償還開始により、増加に転じた。小中学校空調設備整備事業及びクリーンセンター基幹改良工事によってしばらくは高い水準が維持されると思われる。
公債費以外
公債費以外の分析欄
人件費、扶助費、及び物件費が類似団体を上回っており、人件費の伸びが高い。今後とも事務事業の見直し等によりコスト削減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
全体的に類似団体平均より住民一人当たりのコストは低くなっている。消防費に関しては類似団体の平均に近い数値となっている。消防費の支出の大半は消防組合への負担金であるため、他の費目より経費を削減する事が困難であることが要因である。令和3年度以降、消防組合の財政調整基金取崩を予定しており、それによって負担金は減少となる予定である。総務費の数値が上がっているのは、特別定額給付金の影響によるもので、農林水産業費の数値の上昇は、被災農業施設等復旧支援事業補助金が要因である。一方で、教育費の数値が下がっているのは、小中学校空調設備整備事業が終了したことの影響によるものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
財政基盤の弱い本市では、歳入に見合った規模の予算を編成した結果、全体的に類似団体より低くなっている。その中で、扶助費は一貫して増加しており、過去5年で住民一人当たり約7千円増加している。また、物件費や普通建設事業費(うち更新整備)も増加傾向にあり、物件費は過去5年で住民一人当たり約15千円、普通建設事業費(うち更新整備)は約9千円増加している。令和2年度物件費の増加については、小中学校ICT環境整備事業が新たに加わったことが主な要因で増加となった。また、補助費等が大幅に増加しているのは、特別定額給付金事業の影響である。一方で、減少傾向にあるのは投資及び出資金である。令和2年度に大幅に減となっているのは、令和元年度で八ッ場ダムが完成したことにより、印旛広域市町村圏事務組合への出資金が減少したことと、八街市水道事業への水道管路耐震化事業に対する出資金が出資基準を満たさなかったことによるものである。その他、普通建設事業費(うち新規整備)の令和2年度における増加は、児童館整備事業が要因である。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄
財政調整基金は令和元年度以降、減少に転じている。その主な要因は台風災害に対する復旧事業によるものである。令和2年度についても、新型コロナウイルス感染症等の影響により、減少が続いている。令和3年度は令和2年度の余剰金より繰入額が少なくなる見込みであり、増加に転じると思われる。実質収支額は減少が続いていたが、災害関連経費が想定より少なかったことから、令和2年度は増加に転じた。ただ実質単年度収支については、マイナスの状況が続いている。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄
全体として黒字額が減少していく傾向にあったが、令和2年度はすべての会計の黒字額が増となっている。特に一般会計の実質収支が、大幅に黒字となったことによって増加している。これは、一般会計において、災害関連経費が想定より少なかったことによるものである。
実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
実質公債費比率の分子は、平成30年度まで減少傾向にあったが、令和元年度は元利償還金や算入公債費等は減る一方で公営企業や一部事務組合に対する準元利償還金が増加したことで、増加に転じた。令和2年度は、準元利償還金や算入公債費等は若干減少する一方で、元利償還金が増えたことでさらに増加している。今後、クリーンセンター基幹改良工事による元利償還金の増が予想されることから、その他の起債関連事業について、公債費負担の中長期的な平準化の観点から、適正な起債の活用に努める必要がある。
分析欄:減債基金
満期一括償還地方債の該当無し
将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄
将来負担比率の分子は平成30年度まで減少傾向にあったが、令和元年度小中学校空調設備整備事業・災害復旧事業による地方債現在高の増により増加に転じた。令和2年度は公営企業債等見込額の減によって将来負担額は減少したが、充当可能財源等も減少したことから、全体としては増となった。今後クリーンセンター基幹改良工事等によって地方債現在高が増となることから、しばらく将来負担比率の分子は、増加が続くと思われる。
基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)落花生の郷やちまた応援寄附金によるまちづくり基金及び森林環境整備基金の増加により、その他特定目的基金が増加した一方、台風災害及び新型コロナウイルス感染症の影響によって財政調整基金が大きく取り崩しとなり、基金全体としては減少した。(今後の方針)令和3年度は令和2年度剰余金に対して繰入額が少ないことから、財政調整基金及び基金全体額は増加が予想される。公共施設の老朽化に備える必要も有ることから今後は計画的な積み立てを行っていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)令和元年度実質収支額のうち、地方自治法第233条の2の規定に伴い、2億6千万円を編入したものの、令和2年度中に台風災害及び新型コロナウイルス感染症の影響で約8億7千万円を取り崩したことにより、約6億円の減少となった。(今後の方針)令和3年度は令和2年度剰余金に対して繰入額が少ないことから、基金残高は増加していくと思われる。財政調整基金の残高は、標準財政規模の2割程度を目標としており、将来的には目標水準まで積み立てが再度なされるよう図っていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)増減はほぼ無し(今後の方針)新型コロナウイルス感染症の影響による歳入の状況を見ながら、公共施設等整備基金と連携した管理を行っていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)落花生の郷やちまた応援寄附金によるまちづくり基金:前年度に納入のあったふるさと納税を原資とし、様々なまちづくり事業に充当される。具体的には、土地、道路、交通、交通安全、消防・救急、防災・防犯、健康づくり、福祉、子育て、自然、環境、教育、文化、スポーツ、農業、商工業、協働、コミュニティ育成、市民サービスに対して寄付された方の意向を元に充当される。公共施設等整備基金:公用又は公共用に供する施設等の整備、改修及び維持修繕に要する経費の財源に充当される。森林環境整備基金:本市が譲与を受ける森林環境譲与税のうち、当年度事業へ充当する分を除いた額を積み立て、翌年度以降の森林環境の整備やその促進に要する経費の財源に充当される。(増減理由)落花生の郷やちまた応援寄附金によるまちづくり基金:ふるさと納税額の大幅な増加により積立額も増え、最終的に2千万円の増加森林環境整備基金:令和2年度森林環境譲与税より、約7百万円を積み立てた事により増加(今後の方針)公共施設等整備基金は、公共施設総合管理計画等と連動して取り崩しがなされるが、有利な地方債等を活用する為、増加していくことが見込まれる。落花生の郷やちまた応援寄附金によるまちづくり基金も、増加傾向はしばらく続いていくと思われる。森林環境整備基金は、森林環境の整備や木材を利用した充当事業を増やし、毎年一定額の取り崩しがあるようにしていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成30年度に榎戸駅の自由通路をはじめとした関連施設が完成したこと、令和元年度に小中学校空調整備、市役所第2庁舎を解体したことにより、一端は減少したものの、新築または大規模改修の予定は当面ないことから、増加傾向に転じるものと思われる。結果として全国平均、千葉県平均を下回っているが、個別施設計画に基づいた施設の維持管理を適切に進めていくこととしている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成30年度に榎戸駅の自由通路をはじめとした関連施設が完成したこと、令和元年度に小中学校空調整備、市役所第2庁舎を解体に伴う起債が増加したことにより、前年度に比べ債務償還能力が低下している。しかしながら、全国平均、千葉県平均を上回っていることとは言え、新築または大規模改修の予定は当面ない間に、地方債の残高の縮減に努めなければならない。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、榎戸駅の自由通路をはじめとした関連施設の整備、小中学校空調整備、市役所第2庁舎解体に伴う地方債により数値を大きく押し上げている。また、これらの施設の建設が大きな要因となり、有形固定資産減価償却率を押し下げただけであることから、本質が改善されたわけではなく、既存施設の維持管理を適切に進めていかなければならない。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率および実質公債費比率は、榎戸駅の自由通路をはじめとした関連施設の整備、小中学校空調整備、市役所第2庁舎解体に伴う起債により数値を大きく押し上げている。これらの施設の建設に係る地方債の償還は、令和3年度から始まり、実質公債費比率が上昇していくことが考えられるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
類似団体平均値と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、幼稚園および保育所、公営住宅、公民館である。一部施設については計画が出来つつあるものの、今後は、個別施設計画に基づいた老朽に対する改修等を行い、有形固定資産減価償却率の減少を目指す必要がある。各施設の一人当たり数値は、類似団体内平均値よりも一貫して低くなっており、インフラ・ハコモノ施設が少ない事を示している。しかしながら、公共施設のあり方について検討し、老朽化した施設の除却も検討しなければならない。なお、各施設の一人当たり数値の微増している要因は、平成17年度頃からの人口減少傾向によるものである。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体平均値と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、福祉施設である。一部施設については計画が出来つつあるものの、今後は、個別施設計画に基づいた老朽に対する改修等を行い、有形固定資産減価償却率の減少を目指す必要がある。各施設の一人当たり数値は、類似団体内平均値よりも一貫して低くなっており、インフラ・ハコモノ施設が少ない事を示している。しかしながら、公共施設のあり方について検討し、老朽化した施設の除却も検討しなければならない。各施設の一人当たり数値の微増している要因は、平成17年度頃からの人口減少傾向によるものである。一般廃棄物処理施設は、印旛衛生施設管理組合の数値が反映され、また消防施設は、佐倉市八街市酒々井町消防組合の数値が反映されている。
財務書類に関する情報①(2020年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額は前年度から1,057百万円の増加(+2.8%)となり、引き続き増加傾向となっている。金額の増減の変動が大きい科目として、増加した科目に関して一番大きいものは、現金預金(+1,016百万円)であり、ワクチン接種に資する新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業に伴う基金の取崩かつ繰越明許したことが大きな要因である。次に、大きい科目としては、事業用資産(+53百万円)の建物(+602百万円)であり、八街市児童館「ひまわりの家」の建設が完了したことが大きな要因である。基金に関しては、令和元年度房総台風、新型コロナウイルス感染症対策事業に伴う基金の取崩しをしたことから、目標としていた約26億円(標準財政規模の2割)を下回る約20億となっている一方、負債総額は前年度から29百万円の減少(-0.2%)となり、減少傾向から転じた。要因は、地方債(-2,145百万円)の減少である。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は28,670百万円となり、前年度比9,232百万円の増加(+47.5%)となった。これは主に移転費用の補助金等として計上している、特別給付金給付事業費に係る国庫補助金が増加したことに伴い、補助金等が9,021百万円増加したことによるものである。そのため、純経常行政コストは27,988百万円となり、前年度比9,425百万円の増加(+50.8%)となった。また、純行政コストは28,191百万円となり、前年度比9,432百万円の増加(+50.3%)となっている。純経常行政コスト及び純行政コストの3ヵ年平均はそれぞれ、21,256百万円及び21,387百万円であり、ほぼ横ばいから増加傾向に転じている。なお、費用において額が大きいものとしては、移転費用の補助金等の(12,357百万円)であり、これは一過性、続けて大きいものとしては、社会保障給付(5,016百万円)、職員給与費(3,720百万円)であり、これらは近年増加傾向にある。今後も職員平均年齢の上昇や高齢化の進展などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、職員の適正化や介護予防の推進等による経費の抑制に努める。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(29,277百万円)が純行政コスト(28,191百万円)を上回ったことにより、本年度差額は1,086百万円となり、純資産残高は18,896百万円となった。地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は前年度から178百万円の増加(+11.0%)となり、増加傾向にある。投資活動収支は827百万円の減少(-61.0%)となり、減少傾向にある。また、財務活動収支は前年度から642百万円の減少(-160.5%)となり、減少傾向にある。業務活動収支の増加要因は、人件費支出の増加(+231百万円)、物件費等支出の増加(+399百万円)である。投資活動収支の減少要因は、公共施設等整備費支出の減少(-519百万円)、基金取崩収入の増加(+88百万円)である。これらは、榎戸駅整備事業の完了、令和元年度房総台風災害対応による影響である。また、財務活動収支の増加要因は、地方債等償還支出が前年度から70百万円の増加、地方債発行収入が前年度から572百万円の減少による。これは、榎戸駅整備事業および小中学校空調設備整備事業による地方債償還支出の増加の影響である。しばらく財務活動収支はマイナスが続くものと想定される。
財務書類に関する情報②(2020年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
当市における一人当たり資産額は、増加傾向にあるものの類似団体平均値と比較するとかなり低く、未だ4分の1程度である。歳入額対資産比率は、類似団体平均値の3分の1程度である。有形固定資産減価償却率は、類似団対平均値と同様に増加傾向にある。理由としては、榎戸駅整備事業、小中学校空調設備整備事業及び児童館整備事業による資産の増加はあるものの、公共施設等の老朽化に伴い減価償却累計額それ以上に増加しているためである。このことから、公共施設等総合管理計画に基づき、適切な資産形成を図る必要がある。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
当市において、純資産比率は類似団体平均値を大幅に下回っているが、年々微増傾向にある。この要因としては、榎戸駅整備事業、小中学校空調設備整備事業及び児童館整備事業によるものである。また、将来世代負担比率に関しては、類似団体が増加している中で、当市は、榎戸駅整備事業小中学校空調設備整備事業及び児童館整備事業による地方債残高の増加はあるものの有形・無形固定資産合計も増加しているため、同水準を維持している。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
当市は類似団体平均値と比較して一人当たり行政コストが少ない状況であるが、資産が少ないことによって維持補修費や減価償却費を抑える事が出来ているためであると考える。また、前年度比較して純行政コストが増加している理由としては、令和2年度全国的に実施した特別定額給付金給付事業(1人10万円給付)が要因とみられるため一過性のものと考えられる。一方で、人口減少が大きく進んでいることから、純行政コスト全体は抑えられたとしても、住民一人当たり行政コストは増加していくと思われる。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
当市は類似団体平均値と比較して、住民一人当たりの負債も半分程度である。一人当たりの負債額は、負債合計は減少したものの人口減少が進んでいることから増加傾向にある。当市では基礎的財政収支(プライマリーバランス)は、公共施設等整備支出の減少に伴い、投資活動収支のマイナス幅が削減され、増加に転じた。資産の老朽化を抑えるため、投資活動収支は赤字となっていあるため、税収等収入や使用料及び手数料収入などの業務収入について増やしていく必要があると考える。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
当市は受益者負担比率については、類似団体平均値よりも低い数値となっている。その要因としては、補助金等の移転費用が増加したことが考えられる。一方で、公営住宅の老朽化が進んでおり、その維持補修に膨大な費用をかける必要性に迫られていることから、個別施設計画に基づく施設整備と共に使用料の見直しも合わせて検討していく必要がある。