旭市
団体
12:千葉県
>>>
旭市
地方公営企業の一覧
末端給水事業
公共下水道
農業集落排水
総合病院国保旭中央病院
収録データの年度
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2021年度)
財政力
財政力指数の分析欄
・前年度から0.1ポイント減少し、類似団体平均を0.05ポイント上回っている。基準財政需要額に関しては、社会保障関係経費及び令和3年度については、臨時経済対策費等の新規項目により増加している。一方で、基準財政収入額に関しては、市税が減少している。今後においても、更なる社会保障関係経費の増加を見据え、事業の必要性を見極めるとともに、市税徴収率の向上や受益者負担の原則に基づく使用料や負担金の見直し、交付税措置のある有利な地方債の活用等により財政基盤の強化に努めていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
・前年度から0.4ポイン減少し、類似団体平均を2.6ポイント上回っている。歳入面において、令和3年度は、前年に比べ臨時財政対策債発行可能額が大幅に伸びたため、全国的に比率が向上した。当市では、臨時財政対策債の発行額を抑制したことに伴い、類似団体と比較して経常収支比率の好転が薄弱となった。今後も、社会情勢による物価高騰や扶助費などの増加の上昇が予想されることから、「行政改革アクションプラン」に基づく定員管理及び給与の適正化や、「公共施設等総合管理計画」に基づく公共施設の統廃合による維持管理費の節減など、経常的経費の削減に一層努めていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
・前年度から720円改善し、類似団体平均を24,348円下回っている。前年度から改善した要因としては、物件費等として、令和2年度に臨時的な経費として新庁舎移転に伴う備品購入や小中学校の学習用タブレット購入等があったためである。人件費については、今後も「行政改革アクションプラン」に基づく定員管理及び給与の適正化による人件費の抑制、並びに、「公共施設等総合管理計画」に基づく公共施設の適正化を進め、修繕費や維持補修費等の抑制に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
・類似団体平均を1.0ポイント上回っている(千葉県内市町村の平均は98.8)が、全国の市町村の平均(98.8)と同水準である。今後も、職員採用や保育所等施設集約化による人員配置など、職員構成のバランスを考慮し、給与水準の適正化を推進する。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
・職員数は593人で前年度から1人増加したため、0.1ポイント増加した。市町村合併に伴い消防の業務が一部事務組合から市に編入されたため職員数が増加したことや、公設公営による保育所の設置数が多いこと(13施設)が主な要因となり、類似団体平均よりも0.67ポイント高い数値を示している。「第4次定員適正化計画(令和2~令和6)」に基づく職員数の適正化(5年間で1.5%減)を進め、今後も「行政改革アクションプラン」に基づき、給与の適正化や施設の統廃合による職員数の抑制を図る。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
・前年度から0.8ポイント増加している。また、旭市の一般会計等では地方独立行政法人国保旭中央病院のための病院事業債を純計しているため、類似団体平均を0.9ポイント上回っている。合併団体の固有財源である合併特例債においては、令和3年度末発行可能残高が約25億円となったため(90.5%が執行済)、今後は各事業の必要性を精査するとともに、他の交付税措置のある有利な起債を活用し、急激な上昇の抑制に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
・合併特例債等の交付税措置の高い有利な地方債を活用したことにより基準財政需要額算入見込額が確保され、また、財政調整基金などの計画的な基金の積立額の増加により、充当可能財源が将来負担額を上回ったため、将来負担比率は前年度同様算定されなかった。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2021年度)
人件費
人件費の分析欄
・普通会計の職員数は前年度(令和2:592人)から1人増加したものの、職員給としては、職員の新陳代謝等により2.06%減少した。また、旭市は消防業務や給食調理業務、保育所運営を直営で行っているため、類似団体平均より2.7ポイント上回っている。今後は、「行政改革アクションプラン」に基づき、定員管理及び給与の適正化、公共施設の統廃合による人員配置の見直し、指定管理者制度の導入等の検討など人件費の削減に努める。
物件費
物件費の分析欄
・前年度から0.1ポイント減少し、類似団体平均も0.1ポイント下回っている。令和4年度には基幹系システムの更新が行われることや第二学校給食センターの修繕等により、一時的に増加する見込みである。今後は、「公共施設等総合管理計画」に基づく施設の統廃合を進めるなど、施設管理経費の削減を図り、物件費の抑制に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
・前年度から0.1ポイント増加しているが、類似団体平均を0.6ポイント上回っている。施設型給付費などが増加したことにより増となった。今後は、少子高齢化の影響等に伴う社会福祉費や老人福祉費の増加により、上昇が予想される。扶助費の急激な増加を抑制するため、単独事業の見直しなどに努める。
その他
その他の分析欄
・前年度から0.1ポイント増加し、類似団体平均を2.7ポイント下回っている。各特別会計等への繰出金や修繕・維持補修費全般の微増により、前年度と比較し増となっている。今後は、施設の老朽化に伴い、ますます維持補修費等が増加していくことが予想されるため、「公共施設等総合管理計画」に基づき、計画的に施設を維持していくことで比率上昇の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
・前年度から0.3ポイント増加し、類似団体平均を2.7ポイント上回っている。主な増加の要因として、広域ごみ処理化に伴う、東総地区広域市町村圏事務組合負担金への運営費負担金が、前年度より201,219千円増加したことなどによるものである。今後は、現行の市単独補助金を、経済状況に応じ必要性を精査したうえで見直しを徹底するなど、必要以上の補助費の抑制に努める。
公債費
公債費の分析欄
・前年度から0.3ポイント増加しているが、類似団体平均を0.6ポイント下回っている。主な減少要因は、令和2年度で償還が終了した、海上中学校建設事業や道の駅施設整備事業等の大型事業の元金償還が終了したためである。今後は本庁舎建設分の元金償還が開始することや、公共施設の長寿命化等の地方債を財源とする事業の予定が多いことから、交付税措置の高い地方債の活用を徹底するとともに、適債性のある事業であっても事業の必要性をよく精査し、公債費の適正管理に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
・物件費や人件費の減少により、前年度から0.7ポイント減少しており、類似団体平均を3.2ポイント下回った。今後は、老朽化した施設の修繕費や維持補修費、社会保障関係経費が増大することが見込まれるため、事業の必要性や緊急性を十分精査し、住民サービスを低下させないよう注意しながら比率上昇の抑制に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
・総務費は、前年度から102,775円と大幅に減少し、住民一人当たり119,436円となった。新庁舎建設の本体工事の完了により大幅に数値が減少した。今後はシティプロモーション等の新たな財政需要が見込まれるため、臨時的な支出がない限りは数値を抑えていきたい。・民生費は、前年度から23,207円増加し、住民一人当たり163,298円となった。新型コロナウイルス感染症対策として、引き続き子育て世帯や住民税非課税世帯への給付金を支給したことなどにより、前年度に引き続き高い数値となった。社会保障関係経費の増加が進んでおり、今後も事業の必要性を十分精査し数値の急増を抑えたい。・衛生費は、前年度から63,951円と大幅に減少し、住民一人当たり82,232円となった。本年度においては広域ごみ処理施設建設事業における本工事が完了により一部事務組合負担金が大幅に数値が減少した。地方独立行政法人国保旭中央病院への負担金や貸付金の経費があるため、類似団体平均に比べて高い状況で推移していくことが見込まれる。・農林水産業費は、前年度から11,986円と減少し、住民一人当たり18,413円となった。令和元年台風による農業災害復旧支援事業(明許繰越事業)などの完了による減となった。・土木費は、前年度から7,430円増加し、住民一人当たり44,775円となった。道路整備事業の進捗や下水道事業会計への出資金等により増大した。今後も大型道路事業を計画的に実施し、有利な財源を活用することで健全な財政運営に努める。・公債費は、前年度から4,476円増加し、住民一人当たり58,241円となった。地方債新規発行分の元金償還が始まったことにより増となっている。これまでは類似団体平均よりも低い数値を示してきたが、今後は庁舎建設事業等大規模事業の元金償還が控えているため、公債費はさらに上昇していくことが見込まれる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2021年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
・人件費は前年度から2,361円増加し、住民一人当たり90,954円であり、類似団体平均を5,254円上回っている。類似団体と比べ市営の保育所が多く、職員数が多いこと等が主な要因となっている。・物件費は前年度から3,262円減少し、住民一人当たり56,642円であり、類似団体平均を24,635円下回っている。庁舎建設に伴う旧庁舎等の解体撤去工事に伴う増加はあったものの類似団体を大幅に下回っている。今後も必要性を精査し、突発的かつ緊急的な物件費の増加に耐えられるよう、経常的な物件費の抑制に努める。・扶助費は前年度から23,652円と大幅に増加し、住民一人当たり103,279円であり、子育て世帯等臨時特別支援事業や住民税非課税世帯等臨時特別給付金給付事業などの新型コロナウイルス感染症対応のための臨時的な経済対策が要因で上昇となった。・補助費等は前年度から160,721円と大幅に減少し、住民一人当たり100,515円であり、類似団体平均を22,751円上回っている。前年度から減少した要因としては、特別定額給付金(64.9億円)や広域ごみ処理施設整備事業の建設工事に係る一部事務組合負担金(臨時的経費:約49.2億円)等の完了によるものである。・普通建設事業費は前年度から50,461円と大幅に減少し、住民一人当たり57,645円であり、類似団体平均を14,226円下回っている。更新整備が前年度から45,290円と大幅に減少しているのは、新庁舎建設事業の本体工事費(30.2億円)が終了したことが主な要因である。・貸付金は前年度から3,545円増加し、住民一人当たり10,427円であり、類似団体平均を3,333円上回っている。令和3年度は旭中央病院への医療機器等整備事業のための貸付金(5.6億円)により増加がみられた。今後も旭中央病院の施設整備等の状況によっては、一時的に高い数値となることが予想される。
実質収支比率等に係る経年分析(2021年度)
分析欄
実質単年度収支がマイナスとなった主な要因は、例年、財政調整基金に積み立てていた前年度決算剰余金の1/2を令和3年度は減債基金積み立てたことで、実質単年度収支における黒字の要素である積立金の額が減少したためである。今後も財政調整基金を取り崩しながらの財政運営となるため、財政調整基金の残高を注視しつつ、真に必要な事業の精査を行うなど行財政改革を推進し、健全な財政運営の確保に努めていく。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2021年度)
分析欄
・連結赤字比率については、平成19年度以降、一般会計及び特別会計の実質収支額に赤字が生じたことはなく、また、公営企業会計においても資金不足額が生じたことはないため、連結赤字比率は算出されていない。今後も赤字や資金不足が生じないよう、持続可能で適正な財政運営に努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄
・前年度と比べ元利償還金が172百万円増加し、算入公債費等は103百万円減少している。実質公債費比率は、令和3年度は前年度から0.8ポイント増加した。主な要因としては、教育施設や社会体育施設の改修事業に係る元金の償還が開始されたことに伴い元利償還金が増加したことが大きい。地方債償還額が多くなれば比率は上昇していくので、交付税措置率の高い地方債の活用により算入公債費の上昇を抑制することや、事業の必要性を精査したうえで、実施する事業に関しては有利な財源を活用し、数値の急増を抑えるよう注視していく。
分析欄:減債基金
満期一括償還の地方債を借入していない。
将来負担比率(分子)の構造(2021年度)
分析欄
・一般会計等に係る地方債の現在高は前年度から2,372百万円減少し、49,271百万円となった。地方債で教育施設や社会体育施設の改修事業等による新規の借入れを行った一方で、中学校や道の駅などの大型事業の償還が終了したことにより現在高が減少したことが要因である。将来負担額は前年度から2,752百万円減少し、54,436百万円となった。令和3年度においても、充当可能基金の増加や交付税措置の高い有利な地方債の活用を徹底したことにより、充当可能財源等が将来負担額を上回ったため、将来負担比率は算定されなかった。今後は公共施設の集約化・長寿命化事業等により地方債の借入額は増加していくことが予想される。計画的な基金運用や交付税措置のある有利な地方債の活用を徹底するなど、将来負担比率の上昇の抑制を図る。
基金残高に係る経年分析(2021年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・基金の運用から生ずる収益等169百万円や減債基金に決算剰余金を1,000百万円を積み立てた。一方で、財政調整基金459百万円、その地域振興関連事業、復興関連事業等に1,561百万円の取り崩しを行った結果、一般会計全体で70百万円の減となり令和3年度末現在高は15,920百万円となった。(今後の方針)・公立小中学校や保育所施設の集約化・長寿命化に伴う施設再編が喫緊の課題とされているため、新庁舎の完成に伴い、庁舎整備基金を公共施設等整備基金に積み替えを行った。また、財政調整基金をはじめ、各種基金を長期的かつ計画的に積み立て、効果的に活用することを検討する。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・定期預金や債券購入による運用収益37百万円を積み立てた。令和3年度からは、決算剰余金を減債基金に積立てたことにより、財政調整基金自体は422百万円の減少となった。結果として財政調整基金の令和3年度末現在高は9,202百万円となった。(今後の方針)・公立小中学校や保育所施設の集約化・長寿命化に伴う施設再編が喫緊の課題とされているため、計画的に活用することを検討する。また、近年の少子高齢化に伴う社会保障関連経費の増大や、令和元年度の台風対応や令和2年度の新型コロナウイルス緊急対応のような予期せぬ事態に備え適切な残高の維持を行うよう努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)・令和3年度から決算剰余金の1,000百万円を積み立てたこと等により、基金残高が1,577百万円となった。(今後の方針)・現在のところ明確な取り崩しの予定はないが、公債費のピークと見込まれる令和9年度前後に活用を視野に入れて検討していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設等整備基金:市が所有する施設等の整備及び保全に必要な財源を確保し、将来にわたって適切に維持管理していく。・災害復興基金:東日本大震災の復旧復興や災害に強い安全なまちづくり事業に充当する。・地域振興基金:市民まちづくり活動支援事業をはじめ、各種地域振興事業の財源とすることで、地域住民の連携強化や地域振興を図る。・ふるさと応援基金:地域住民の連帯の強化、地域振興のための事業の財源に充当する。・道の駅整備基金:道の駅の施設維持管理及び大規模改修や増改築に必要な財源に充当する。・地域福祉基金:社会福祉事業経費の財源に充当する。・森林環境整備基金:木材の利用促進や普及啓発等の事業に要する経費の財源に充当する。・雇用促進住宅整備基金:雇用促進住宅及び共同施設の整備や取り壊しの財源に充当する。・育英基金:将来本市の発展に寄与するため教育機関等で知識または技能を習得する者に給付する。(増減理由)・公共施設等整備基金:取り崩しはなく、新庁舎完成に伴い庁舎整備基金を積み替えしたこと及び預金利子収入により1,732百万円の増。・地域振興基金:定住促進奨励金交付事業等の財源としたため、529百万円の減。・災害復興基金:津波避難道路椎名内西足洗線整備工事等の財源としたため、619百万円の減。・育英基金:取り崩しはなく、寄付金の積立てにより0.5百万円の増(四捨五入により残額に影響なし)。・ふるさと応援基金:寄附者の意向に基づく事業への財源として、75百万円を充当したことにより減少し、ふるさと納税分として新たに106百万円積み立てた。(今後の方針)公共施設の長寿命化に伴う施設再編や解体撤去に伴う公共事業等整備基金の活用や、元利償還金のピークを見据えた減債基金の活用など、有効で計画的な取り崩しを検討していく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
類似団体内平均値を上回る状況が続いており、依然として他団体よりも施設の老朽化の度合いが大きい。本市は合併団体であり、旧市町から引継いだ施設が多く、それぞれの施設で老朽化が進んでいるため、有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にある。本市は公共施設総合管理計画平成28年度に策定し、令和12年度までに延床面積を20%以上縮減することを目標としている。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還可能年数は類似団体平均を下回っており、主な要因としては、平成19年度から25年度にかけて繰上償還を行い地方債残高を減少させたこと、行財政改革の推進などにより財政調整基金を積み増してきたことが考えられる。今年度は中学校建設事業や社会体育施設改修事業などの大型事業の償還が終了し、前年度比-98%と大幅に減少している。今後も地方債発行については、必要性をよく見極め、交付税措置の有利な地方債の有効活用に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、基金や普通交付税将来算入見込額などの充当可能財源の増により算出されていない。有形固定資産減価償却率については、今年度は小中学校のトイレ様式化などの資産の増加に増加はあったものの、市内道路や新庁舎などの現在保有している固定資産の減価償却累計額の増加が大きかったため1.1%増加した。しかし、公共施設等総合管理計画で示しているとおり、全施設のうち築30年以上を経過する施設が延床面積換算で52.2%を占めるため、施設全体の老朽化はますます進行していくと考えられる。今後とも、公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき、老朽化対策に計画的に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率については、基金や普通交付税将来算入見込額などの充当可能財源の増により算出されていない。実質公債費比率については、一般会計に病院事業債管理特別会計を加えて算出しており、一般会計においては交付税措置の有利な地方債の活用に努めているが、地方債残高全体の約37.1%を病院事業債が占めるため、類似団体と比較してやや高い水準を示す傾向にある。令和2年度に新庁舎建設事業及び広域ごみ処理施設整備事業負担金などの大型事業に際し約40億円の地方債の発行があった。これらの地方債の元金償還は令和8年度から始まり、実質公債費率が上昇していくことが考えられるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
合併前から使用している施設の統廃合が遅れているため、有形固定資産減価償却率の微増が続いている。また、市民一人当たり面積の項目が微増傾向にあるのは人口減少が反映されているためである。認定こども園・幼稚園・保育所については、一部所管替えをしたため、有形固定資産減価償却率は6.2%減少した。公営住宅については、戸数別で見ると、全体の7割以上が耐用年数を超過しているため、類似団体と比べて有形固定資産減価償却率が高くなっている。また、市民一人当たり面積は、平成26年度に東日本大震災災害公営住宅を新規整備したため、類似団体よりも高い数値を示している。今後は、将来の人口動態予測や公営住宅の需要に注視しながら、入居者の集約化を図り、耐用年数を超過した住宅の撤去・解体を進めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
図書館及び庁舎の有形固定資産減価償却率が類似団体に比べて著しく高い水準となっている。旭市図書館は、昭和41年に建設されており、耐用年数を10年超過しているため、老朽化の進展が著しく耐震性にも問題を抱えている。また、旧旭市の施設であるため、施設規模が小さく、市民一人当たりの面積についても類似団体平均と比較して狭いものとなっている。今後は、建物を廃止・解体し、図書館機能を千葉県立東部図書館の一部を借用して移転するため、数値の改善が図られる。庁舎については、旧庁舎解体にともない一人当たり面積は減少したが、施設除却分の減価償却が多く減少し、有形固定資産減価償却率が改善した。今後は、公共施設等総合管理計画に基づいた施設の長寿命化や統廃合を計画的に実施していく。
財務書類に関する情報①(2021年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
・一般会計に病院事業管理特別会計を加えた一般会計等においては、資産総額が前年度末時点から2,679百万円減少し、136,794百万円となった。これは、旧庁舎などの施設解体により有形固定資産が430百万円減少した。・一般会計等に各特別会計と公営企業会計を加えた全体会計では、資産総額は前年度から2,652百万円、負債総額は2,929百万円それぞれ減少した。これは流動資産の減少で主な要因は財政調整金が395百万円減少した。・連結対象団体を加えた連結会計では、資産総額は前年度から1,972百万円、負債総額は3,323百万円それぞれ減少した。地方債償還額が発行額を上回り2,528百万円減った。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
・一般会計等においては、経常費用は前年度比10,383百万円の減となった。そのうち補助金等支出が特別定額給付金給付事業などの終了により減少したことから、移転費用が前年度から10,787百万円大幅に減少している。また、昨年度はGIGAスクール構想により基づき購入したタブレット購入費、新庁舎用備品等が物件費に計上されていたため、それらも481百万円減少した。純行政コストについては、減少の主な要因として、広域ごみ処理施設への移行に伴う塵芥処理手数料の減などにより使用料及び手数料が10,383百万円減となった。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
・一般会計等においては、財源(28,108百万円)が純行政コスト(28,427百万円)を下回ったことから、本年度純資産変動額は△318百万円となり、前年度末の純資産残高に変動額を加えた今年度末の純資産残高は84,399百万円となった。これは、新庁舎建設事業や広域ごみ処理施設の完了に伴い純行政コストが大幅な減となったものの、財源が特別定額給付金給付事業費補助金や、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などの国県等補助金等が対前年度△5,842百万円と大幅な減となったことが主な要因である。・全体会計は、傾向は同様だが、特別会計分の国県等補助金が加わったため、財源が12,994百万円多くなり、本年度純資産変動額は227百万円、純資産残高は90,925百万円となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、業務活動収支は国県補助金などの業務収入の減があったものの、広域ごみ処理施設整備にかかる負担金や新庁舎の備品購入費等の業務費用支出の減が上回ったため、差し引きで、2,409百万円(前年度比+1,192百万円)であった。投資活動収支は庁舎整備基金の廃止や災害復興基金の一部国への返還などに伴う取り崩し額が増となったため、△986百万円(前年度比+794百万円)となった。財務活動収支については、新庁舎建設事業や広域ごみ処理施設整備事業負担金などに係る地方債が大幅な減となったため、△2,372百万円(前年度比△3,373百万円)となった。・全体会計では、業務活動収支は各保険料(税)及び上下水道使用料の収入が加わり、一般会計等と比較し1,257百万円多い3,194百万円となった。投資活動収支は上下水道施設の整備費支出が加わり、一般会計等と比較し129百万円少ない△1,115百万円となった。財務活動収支は、上下水道施設に係る地方債償還額が新規発行額を上回ったことから、一般会計と比較し268百万円少ない△2,640百万円となった。
財務書類に関する情報②(2021年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
・住民一人当たり資産額は、地方独立行政法人総合病院国保旭中央病院(以下、「旭中央病院」という。)への長期貸付金の減や旧庁舎の解体などによる有形固定資産の減などが主な要因となり資産合計が減少したため、213.7万円(前年度比△1.9万円)となった。・歳入額対資産比率は、旧庁舎解体による有形固定資産の減により資産合計が2,679百万円、国県補助金の減少により、業務収入が減少となったこと等により歳入総額が10,757百万円それぞれ減少したことで3.46年(前年度比+0.69年)となった。・有形固定資産減価償却率は、有形固定資産取得価額について、新たな固定資産の取得による増よりも減価償却累計額の増が上回ったため、63.5%(前年度比+1.1%)となった。旭市公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の適切な維持管理や計画的な見直しの推進に努める。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
・純資産比率は、新型コロナウイルス感染症対策事業などの終了に伴い国県等補助金が大きく減少したが、新庁舎建設事業の完了等に伴い純行政コストが大幅な減となることにより、差し引き純資産が増加したため、61.7%(前年度比+1.0%)となった。類似団体平均を8.8ポイント下回っている。これは、病院事業債管理特別会計において、旭中央病院分の地方債を借り入れ、その全額を病院に貸し付けているため、負債合計と資産合計は増加するが、純資産額は増加しないためである。一般会計のみの場合、純資産比率は72.0%となり、類似団体平均を上回る。将来世代負担比率は、46.9%(前年度比△1.6%)となった。類似団体平均を26.1%上回っているが、これは病院事業管理特別会計が影響しており、一般会計のみの場合、将来世代負担比率は35.8%となる。今後も新規に発行する地方債の精査を行うなど、将来世代の負担の減少に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
・住民一人当たりの行政コストは、新型コロナウイルス対策事業の減少や、広域ごみ処理施設整備の完了による負担金が減少したことなどにより、移転費用のが大幅に増加したことで、44.4万円(前年度比△15.6万円)となった。今後は賃金増による人件費の増加や老朽化が進む公共施設の整備費の増加、多様化する社会情勢に対応するための経費の増加など、行政コストの増加要因が幾つも見込まれる。公共施設等総合管理計画に基づいた施設の長寿命化や統廃合を実施していき、維持管理経費の抑制に努めていく。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
・住民一人当たり負債額は、81.9万円(前年度比△2.7万円)となった。類似団体平均を17.5万円上回っているが、これは旭中央病院に係る地方債の借入及び償還を病院事業債管理特別会計で行っているためであり、病院事業債分の19,552百万円を除いた一般会計のみ場合、住民一人当たり負債額は51.3万円となり、類似団体平均値を下回ることとなる。・基礎的財政収支は1,792百万円(前年度比+3,250百万円)となった。これは、広域ごみ処理施設整備の完了により負担金の支出が大幅に減少したより、業務活動収支が2,849百万円(前年度比+1,154百万円)と大幅に増加したことによるものである。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、広域ごみ処理施設への移管に伴う塵芥処理手数料の減による経常収益の減少はあったものの、前年度に実施した新型コロナウイルス感染症対策事業の減による経常費用の減少したことが主な要因となり、3.4%(前年度比+0.6%)となった。今後は、施設老朽化による維持補修費等の増加、施設利用者数や利用年齢層、近隣市町村や類似団体の状況等を踏まえ、使用料・手数料を適宜見直し、適正な受益者負担が確保されるように努める。