地域において担っている役割
急性期病院である旭中央病院の後方支援病院として、高度医療への入口となり、初期救急医療やトリアージを行うとともに、高度医療から日常生活への橋渡し役を担っている。
経営の健全性・効率性について
例年、指定管理者による病院運営で生じた収支不足額は市病院事業会計が補てんし、また、その市病院事業会計で生じた運営費不足額は市一般会計が補助しているため、経常収支比率は100%前後となる。病床利用率についても、旧総合病院時時代の許可病床数(336床)を引き継いでいるため、実際の稼働病床(91床)と異なっているが、実際の稼働病床数を基にした病床利用率は90%台(一般89.5%・療養95.4%)であった。また、依然として医師確保に苦慮している状況は変わらないが、稼働病床利用率の向上により医業収益が増加傾向にあるため、職員給与費対医業収支比率も改善しつつある。
老朽化の状況について
指定管理者(利用料金制)により病院運営を行っているため、協定書において、100万円以上の修繕工事や改修工事、50万円以上の資産購入は市が行うことと定められているが、市の財政状況が厳しいことから施設設備や医療機器等の整備が進んでおらず、法定耐用年数に近づいている資産が多く存在する。
全体総括
今後は新公立病院改革プランで定めている「回復期リハビリテーション病棟」の開設に向けて、必要となる医師や看護師、医療技術者の確保に努めると同時に施設整備を行う必要があることから、人件費や施設整備費など先行的な経費を賄うためにも、現在の稼働病床利用率を維持することで、医業収益の確保に努める。また、今後も市の厳しい財政状況が見込まれているため、引き続き、医業費用の削減に努めることで市からの繰入金の縮減を図ると共に、老朽化が著しい資産を順次整備する。