経営の健全性・効率性について
①当年度においては、前年度と比較し、総収益が約13%上昇した影響もあり、収益的収支比率が102.37%まで増加した。しかしながら、依然として一般会計からの繰入金に依存している状況である。④前年度と比較し、営業収益の実績が横ばいながら、企業債残高が減少したことで、企業債残高対事業規模比率も下降した。類似団体と比較すると高い水準となっているが、管路整備等、必要な設備投資が完了していることなどから、今後は企業債残高の減少に伴い、当該指標も下降していく見込みである。⑤前年度と比較し、汚水処理費が減少したことで当該指標は上昇したが、依然として100%を下回っており、使用料以外の収入に依存している状況である。⑥1㎥あたりの汚水処理に要した費用である。当年度は年間有収水量及び汚水処理費ともに微減であるが、その割合から、汚水処理原価は微増となっており、類似団体の平均との比較においても上回っている状況である。⑦当該指標は100%を維持しており、類似団体との比較において大幅に高い水準となっている。⑧当該指標は類似団体と比較すると平均以上の比率となっている。今後は100%達成に向け、区域内の農業集落排水への接続を促進する取り組みを一層推進する必要がある。
老朽化の状況について
③管渠改善率当事業の供用開始は平成17年度であり、20年を経過しておらず、耐用年数が50年である管渠の更新は現時点では不要である。
全体総括
当事業における計画エリア内の管路敷設は既に終えており、今後の運営については維持管理が主体となる。しかし、経費回収率の数値が示す通り、使用料の収入のみでは当事業の運営を行えておらず、一般会計からの繰入金に依存している状況にある。今後については、令和3年度に施設の機能診断を予定しており、その結果及び令和2年度中に策定予定の経営戦略に基づき、健全な事業運営の手法を検討していく。