経営の健全性・効率性について
・収益的収支比率については、平成24年度から90%付近を推移しており、平成25年度からは比率が伸び続けている状況である。すでに実施されている区画整理事業のほか、新たに実施された区画整理事業もあるため、今後も上昇が予測される。また、平成31年度から地方公営企業法の適用を目指し、準備作業を進めている。・企業債残高対事業規模比率については、新規の管渠布設工事や既設管渠の更新工事がないことから下がっており、かつ、類似団体平均値や全国平均値以下の比率となっているため、適切な数値と考えている。なお、今後も下がる傾向となるが、既設管渠の更新時期になると上昇に転じることが予測される。・経費回収率が、平成27年度に下がった主な原因として流域下水道維持管理負担金単価の上昇が考えられ、今後も同負担金の上昇が見込まれる。経費回収率を上げるためには、下水道使用料金の適正化や汚水処理費の削減を図る必要がある。・汚水処理原価については、類似団体平均値や全国平均値以下の原価となっているので、適切な数値と考えている。今後の有収水量の増加は見込まれるが、継続的に水洗化率の向上を図る。・水洗化率については、類似団体平均値や全国平均値以上の数値となっているが、未接続世帯への個別訪問などを継続的に実施していく。
老朽化の状況について
・管渠改善率については、耐用年数を経過した管渠がないため、管渠の更新は実施していない。今後は、ストックマネジメント計画を策定し、管渠の維持管理及び更新の計画的施工を図る。
全体総括
・今後の汚水処理費の増加や管渠の耐震化等の工事に対応するため、以下のとおり経営の改善を図る。・地方公営企業法を適用することで経営状況の分析及び経営管理の向上を図る。・経営戦略計画を策定し、収益と支出のバランスを長期的に管理し、工事計画の見直しや下水道使用料金改定を検討する。