経営の健全性・効率性について
・収益的比率については、平成23年度から90%付近を推移している。下水道使用料金収入は毎年度増加しており、現在、区画整理事業を実施しているので、今後も増加傾向が見込まれ、収益的比率も上昇する傾向が予測される。また、経営の健全化に向けては、平成30年度から法適化の適用を目指し、準備作業を進めております。・企業債残高対事業規模比率については、汚水管渠の布設工事の減少に伴い比率も下がっており、且つ、類似団体平均値や全国平均値以下の比率となっているため、適切な数値と考えている。なお、今後も下がる傾向となるが、既設汚水管渠の更新時期になると上昇に転じることが予測される。・経費回収率が、下がった主な原因として維持管理負担金単価の上昇が考えられる。今後も下水道使用料金は毎年度増加することが見込まれるが、経費回収率を上げるには、今後下水道使用料金の適正化や汚水処理費の削減を図る必要がある。・汚水処理原価については、類似団体平均値や全国平均値以下の原価となっているので、適切な数値と考えている。なお、今後有収水量の増加が見込まれるが、継続的に水洗化率の向上に努め、さらなる有収水量の増加を図る。・水洗化率については、類似団体平均値や全国平均値以上の数値となっているが、未接続世帯への個別訪問などを継続的に実施し、水洗化率の向上を図る。
老朽化の状況について
・管渠改善率については、耐用年数を経過した管渠がないため、管渠の更新は実施しておりません。今後、ストックマネジメント計画を策定し、管渠の維持管理及び更新の計画的施工を図る。
全体総括
・区画整理事業などにより人口が増加傾向にある当市においては、下水道使用料金が増加することで収益の増加も見込まれるが、今後汚水処理費の増加や管渠の更新費用が発生するため、以下のとおり経営の改善を図る。・地方公営企業法の適用を平成30年度から実施することで経営、資産等を正確に把握することで経営状況の分析及び経営管理の向上を図る。・持続可能な下水道事業を運営するために、経営戦略計画を策定し、収益(下水道使用料金など)と支出(維持管理費や更新費用など)のバランスを長期的に管理し、必要に応じ下水道使用料金などの見直しを図る。