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財政力指数:平成22年度は0.85であり、類似団体平均を上回っている。近年の推移をみると、指数は0.8台で推移し、平成22年度は前年度に比べて-0.03となっている。平成22年度は事業の廃止や実施方法の改善などにより経費の削減を果たしている。今後も市税の大幅な伸びは見込めず、厳しい状況が予想されることから、定員の適正化や事務事業の見直しなどの行政改革により、さらに歳出の削減に取り組み、財政基盤の強化に努める。
経常収支比率:平成22年度は84.8%であり、類似団体平均を下回っている。前年度に比べて-6.5%となっているが、これは歳出に係る経常一般財源が約1億4,800万円の減となっていること及び歳入の経常一般財源が約7億1,100万円の増となっていることによるものである。この歳入の経常一般財源の大幅な増加は普通交付税と臨時財政対策債が約9億8,000万円の増となっているためである。今後も市税の大幅な伸びは見込めず、また少子高齢社会よる生産年齢人口の減少や医療などの社会保障経費の増加が懸念され、厳しい状況が続くことが予想される。そこで、定員の適正化や事務事業の見直しなどによる行政改革を進めるとともに地方債を計画的に発行し公債費の増加を抑えるなど、引き続き義務的経費の削減に努める。
人口1人あたり人件費・物件費等決算額:平成22年度は87,051円であり、類似団体平均を下回っている。この要因としては、定員適正化計画に基づく職員数の削減や公共施設における指定管理者制度の活用、事務事業の見直しなどによるものである。今後は老朽化に伴う市内公共施設の修繕費や維持補修費の増大が大きな課題となっている。
ラスパイレス指数:平成22年度は101.9であり、類似団体平均を上回っている。これは、国との階層区分のバランスが異なること、特に高年齢層の職員が多いことや国等からの派遣職員の給与も影響している。定員適正化計画を実行しながら、職員の年齢構成に偏りがないように計画的な職員採用を行うとともに給与構造改革に基づく給与の適正化に取り組み、今後も給与の縮減に努める。
人口千人当たり職員数:平成22年度は、5.65人であり、類似団体平均を下回っている。近年の推移をみると、年々減少している。主な要因としては、指定管理者制度導入等の民間活力の導入や臨時職員の配置による退職者不補充などにより、職員数の適正化に努めてきたことによるものである。今後も、公共施設における指定管理者制度や外部委託の活用、事務事業の民間委託などにより、定員適正化計画に基づく定員管理に努める。
実質公債費比率:平成22年度は8.4%であり、類似団体平均を下回っている。ここ数年、学校の耐震補強等事業などの借り入れにより地方債残高が増加しており、それに伴い公債費も増えつつあるが、過去に借り入れた地方債や土地開発公社への償還が進んでいることから、この比率は8%台となっている。しかし、今後も小中学校の耐震補強等事業、老朽化した公共施設の改修、保育所の整備等への対応が必要であり、その財源として地方債を活用することが見込まれる。そこで、今後も地方債を活用して実施する事業については、事業計画の整理・縮小等に努め、公債費の抑制に努める。
将来負担比率:平成22年度は21.3%であり、類似団体平均を下回り、2年連続して低下している。(前年度比-2.4%)これは、前年度に比べて一般会計等に係る地方債の現在高が14億8,600万円の増となっているが、債務負担行為に基づく支出予定額が5億円の減、退職手当負担見込額が4億900万円の減、公営企業債等繰入見込額が3億4,500万円の減、充当可能財源等の基準財政需要額算入見込額が6億6,900万円の増となっているためである。今後は、小中学校の耐震補強等事業、老朽化した公共施設の改修、保育所の整備等に伴い地方債の残高も増加していく見込みであるため、地方債の発行に当たっては、将来への負担を軽減するように発行規模の調整を図る。
人件費に係る経常収支比率:平成22年度は27.9%であり、類似団体平均を上回っている。平成20年度から3年連続して低下している。総合福祉センターや中央公民館などの公共施設において民間で実施可能な部分は、指定管理者制度や外部委託の活用により、業務の民間委託化を進めており、コスト削減の効果が現れてきている。
物件費に係る経常収支比率:平成22年度は15.9%であり、類似団体平均を上回っている。近年、この割合は増加傾向にある。今後も、業務の民間委託化の推進により職員人件費等から物件費への移行が進むため一時的には増加していくものの、その後は物件費において競争に伴うコスト削減の効果が出てくることが見込まれる。
扶助費に係る経常収支比率:平成22年度は7.1%であり、類似団体平均を下回っている。近年、7%前後で推移している。生活保護費やこども医療費などが増加しており、今後もさらに上昇していくことが予想されるため、引き続き生活保護費の資格審査などの適正化を進めていき歳出削減に努める。
その他に係る経常収支比率:平成22年度は9.2%であり、類似団体平均を下回っている。平成19年度からの4年間はほぼ横ばいで推移している。今後も国民健康保険特別会計における国民健康保険料の適正化を図ることなどにより繰出金の増加を抑え、税収を主たる財源とする普通会計の負担額を減らしていくように努める。
補助費等に係る経常収支比率:平成22年度は11.7%であり、類似団体平均を上回っている。近年、この割合は低下傾向にある。今後も補助金の見直しや廃止を行っていくとともに、一部事務組合の効率的な運営を求め、歳出削減に努める。
公債費:平成22年度は13.0%であり、類似団体平均を下回っている。今後も臨時財政対策債や小中学校の耐震補強等事業などの実施により地方債現在高が増加していく見込みである。そこで、地方債を活用して実施する事業については、事業計画の整理・縮小などに努め、地方債の新規発行を抑制していく。
公債費以外に係る経常収支比率:平成22年度は71.8%であり、類似団体平均を上回っている。前年度に比べて大きく低下している。これは人件費と補助費等などの低下によるものである。今後は公債費が増加していくことが予想されるため、定員管理の適正化や事務事業の見直しなどの行政改革を進め、公債費以外の経費を抑えていくように努める。
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