経営の健全性・効率性について
①経常収支比率、⑤経費回収率□経常収支比率は100%を超えているものの、経費回収率は100%を大きく下回り、類似団体平均値と比べ22%以上低い。これは本来使用料で賄うべき経費を回収できておらず、その分一般会計からの繰入金で補填されている。汚水処理費の削減に努めるとともに、適正な使用料の見直しが必要である。②累積欠損金比率□累積欠損金は発生していないため0%である。③流動比率□100%を大きく下回り、全国平均値、類似団体平均値を大きく下回る。これは企業債償還金が多いことが要因である。支払能力を高めるためにも経営改善が必要である。④企業債残高対事業規模比率□全国平均値、類似団体平均値を大きく上回っている。今後施設の改築更新事業などを計画的に進めることで企業債残高対事業規模比率の減少に努めたい。⑥汚水処理原価□150円を超える部分は、分流式下水道に要する経費として一般会計から繰入れている。⑧水洗化率□類似団体平均値が近似値となっているが、全国平均を下回っている。経営健全化を図るためにも、普及促進活動を行い、水洗化率の向上に努める必要がある。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率□全国平均値、類似団体平均値を下回っているが、これは令和2年に公営企業会計に移行したためである。②管渠老朽化率□法定耐用年数を超えた管渠の延長はないため全国平均値、類似団体平均値を下回っている。③管渠改善率□毎年管渠の修繕を進めているため管渠が改善されている。
全体総括
1.経営の健全化・効率化□多くの指標で全国平均値、類似団体平均値を下回っている。今後は、令和3年に策定した経営戦略に基づき、経営基盤の強化と財政マネジメントの向上に取り組みむことが求められる。その中でも経費回収率が100%を大きく下回っていることは、使用料で賄えない分を一般会計からの繰入金で補填されているため、早急に使用料の適正化に取り組む必要がある。2.老朽化の状況□今後もストックマネジメント計画に基づき、終末処理場等の改築更新を継続して行うものである。また、道路地下に埋設された管渠の内側の状態を確認するためのカメラ調査や道路内にあるマンホールの点検・調査を行い、管渠等の改善を継続して進めている。