経営の健全性・効率性について
①経常収支比率一般会計繰入金を減額したことにより100%を下回っています。今後、収支ギャップの解消に取り組む必要があります。③流動比率値は100%を超えているものの、200%以上を目標として取り組む必要があります。④企業債残高対事業規模比率順調に償還が進んでおり、値は低く、類似団体と比べ健全性は高いといえます。⑤経費回収率・⑥汚水処理原価類似団体と比べ低い水準です。汚水処理原価は1円減少しているものの、経費回収率は70%代で推移しています。引き続き、収益性の向上を図る必要があります。⑧水洗化率値は平均値を上回っているものの、100%には至っていません。引き続き水洗化の促進活動に取り組んでいきます。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率値は平均値を大きく下回っており、一見すると保有資産の老朽化は進んでいないように捉えられますが、これは当事業が地方公営企業法を適用してから現在4年目であり、移行時に保有資産を再評価した結果、減価償却が財務諸表上にほとんど表れていないためです。②管渠老朽化率進行する老朽化の対策として、施設の点検・検査により現状を把握し、計画的な延命化を図る必要があります。③管渠改善率管路老朽率が増加傾向にあることから、将来の更新需要への備えが必要です。
全体総括
支払能力は確保されているものの、経常収支は赤字となりました。また、経費回収率は100%を下回り、一般会計からの繰入金に依存した状況が続いております。今後、自立的な経営に向けて取り組んでいかなければならないと考えます。施設老朽化などに伴う費用の急増に備えるため経営戦略を策定し、費用の平準化に向けた対策や、資本費の抑制のための建設投資の効率化に取り組むことが求められます。