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2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
類似団体平均0.88、全国市町村平均0.51、埼玉県平均0.79を上回る0.89であり、対前年度比で横ばいとなっています。引き続き、歳入の確保に努めるとともに、歳出の見直し及び抑制を進め、財政の健全化を図ります。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
財政構造の弾力性を示す経常収支比率では、類似団体平均92.0%、全国市町村平均93.0%、埼玉県平均93.9%を下回る87.9%で、対前年度比では0.8%増加しています。地方税等の経常一般財源は増加しましたが、歳出全体も増加したため、0.8%増加しました。市税の収納率向上対策を推進するなど、財源の確保に努めるとともに、総合振興計画や行政改革大綱に基づき、歳出抑制に努めます。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費・物件費等の状況では、人口1人当たりの決算額は、類似団体平均107,560円、全国市町村平均132,793円、埼玉県平均106,088円を下回る99,377円で、対前年度比は4,576円増加しました。なお、人件費は、人事院勧告に基づく期末勤勉手当の増等により増加しました。今後、増加が見込まれる維持補修費について、公共施設アセットマネジメント基本方針に基づき抑制に努めます。また、行政改革大綱に基づき指定管理者制度の導入や適正な職員定員管理に努めます。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成24年度及び平成26年度の定期昇給について、昇給を抑制する措置を行ったこと等により改善しています。類似団体平均、全国市平均を上回っている状況を踏まえ、今後も引き続き給与水準の適正化を行い、ラスパイレス指数の減少に努めます。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
合併直後の平成19年度から10年間で、240人の削減を行ったことにより、人口千人当たりの職員数は全国平均を大幅に下回っているほか、県内平均も下回っています。総合振興計画後期基本計画の中で、平成24年度から平成29年度までの5カ年を計画期間とした目標値を策定し、73人の削減を目標としてきましたが、平成29年度当初時点で達成しました。今後も適正な定員管理に努めます。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体平均4.2%、全国市町村平均6.1%、埼玉県平均4.8%を下回る1.0%であり、対前年比で0.2ポイント減少しました。平成30年度では元利償還金は減少し、さらに元利償還金に対する基準財政需要額の算入額は増加したため、3カ年平均の比率では前年度比0.2ポイントの減少となったものです。今後も引き続き、起債の抑制や適債事業を見極め、健全な財政運営に努めていきます。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
充当可能財源等が将来負担額を上回り、算式の計算結果がマイナスとなるため、平成24年度から引き続き将来負担比率は算定されませんでした。これは、起債残高が減少していること、職員数の減により退職手当負担見込額が減少したこと及び公共施設建設基金等への積立により充当可能基金が増加したことなどによります。今後も引き続き、起債の抑制や適債事業を見極め、健全な財政運営に努めていきます。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体平均24.4%、全国市町村平均25.6%、埼玉県市町村平均25.4%を上回る25.9%となっており、対前年比では0.1%増加しています。人事院勧告に基づく期末勤勉手当の増等により、人件費全体で72,971千円増加しました。今後も引き続き、適正な職員定員管理を行っていきます。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均16.8%、埼玉県平均18.3%を下回る15.5%となっており、対前年比では0.6%増加しています。単独事業である妻沼南河原環境浄化センター管理運営経費や情報管理業務経費の増等、一般財源による事業費が増となり、充当経常一般財源が増加し、0.6%増加しました。今後も、業務の効率化を図り、健全な財政運営に努めていきます。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体平均13.6%、埼玉県市町村平均13.5%を下回る12.8%となっており、対前年比で0.3%増加しています。経済対策臨時福祉給付金給付事業や生活保護事業の減等により、扶助費全体は減となりましたが、人事院勧告による公定価格や処遇改善加算の増に伴う保育所管理運営経費の増等、単独事業は増となったため、充当経常一般財源の増により、0.3%増加しました。
その他
その他の分析欄
類似団体平均13.5%、全国市町村平均13.3%、埼玉県市町村平均12.7%を上回る15.1%となっており、対前年比では0.2%増加しています。このうち、繰出金は、土地区画整理事業特別会計繰出金が380,398千円減少した一方で、国民健康保険特別会計繰出金が634,456千円が増加しました。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体平均9.8%、全国市町村平均10.2%、埼玉県市町村平均9.6%を下回る7.3%となっておりますが、対前年度比で0.1%増加しています。単独事業である大里広域市町村圏組合負担事業の増等のため、充当経常一般財源の増により、0.1%増加しました。今後も、補助金の見直し等により、健全な財政運営に努めていきます。
公債費
公債費の分析欄
類似団体平均13.9%、全国平均16.6%、埼玉県平均14.4%を下回る11.3%となっており、対前年比で0.5%減少しています。元金の減により、公債費全体が減少しており、一部繰上償還を臨時的経費に計上したものの、ほぼ全額を経常的経費に計上したため、充当経常一般財源が減少し、0.5%減少しました。今後も引き続き、起債の抑制や適債事業を見極め、健全な財政運営に努めていきます。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体平均78.1%、埼玉県市町村平均79.5%を下回る76.6%となっています。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
・議会費、総務費、商工費、農林水産業費及び消防費は類似団体平均を僅かに上回ったものの、それ以外は下回りました。・歳出決算総額は、住民一人当たり328,475円となっています。主な構成項目である民生費は、住民一人当たり134,452円で、前年度から比較すると2.75%増加し、類似団体平均142,000円を下回っています。これは国民健康保険特別会計繰出事業や特定教育・保育施設等給付事業等が増加したことが主な要因です。・総務費は、住民一人当たり40,384円で、前年度から比較すると29.96%増加し、類似団体平均38,563円を上回っています。これは、財政調整基金積立事業やラグビーワールドカップ推進事業の増等が主な要因です。・土木費は、住民一人当たり40,921円で、前年度から比較すると11.76%増加しましたが、類似団体平均42,021円は下回っています。これは、熊谷駅正面口駅前広場改修事業や熊谷運動公園施設整備事業の増等が主な要因です。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
・人件費、積立金及び繰出金は類似団体平均を上回ったものの、それ以外は下回りました。・歳出決算総額は、住民一人当たり328,475円となっています。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり56,866円で、前年度から比較すると1.22%増加しました。これは、人事院勧告に基づく期末勤勉手当の増等が主な要因です。なお、類似団体平均56,485円より僅かに上回っています。・物件費は住民一人当たり41,234円で、前年度から5.86%増加しており、類似団体平均49,300円より下回っています。これは、妻沼南河原環境浄化センター管理運営やPCB廃棄物処理事業の増等が主な要因です。今後も市有施設への指定管理者制度の導入等、業務の効率化を図っていきます。・普通建設事業費は住民一人当たり30,839円で、前年度から14.83%増加していますが、類似団体平均45,022円より下回っています。これは、小中学校トイレ整備事業や熊谷駅正面口駅前広場改修事業の増等が主な要因です。今後、施設の老朽化対策等の更新整備費の増加が見込まれますが、公共施設アセットマネジメント基本方針に基づき、施設の適正化に努めます。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄◎財政調整基金残高・・・積立金は2,098,892千円増加し、対前年度比28.48%増加しましたが、標準財政規模比は、対前年度比5.16%増加しました。◎実質収支額・・・歳入は、国庫支出金、地方交付税、地方譲与税等の減となったものの、繰越金、地方税、各種交付金等の増により、全体で1,828,045千円の増、歳出は、扶助費及び公債費の減となったものの、積立金、普通建設事業費、繰出金、補助費、補助費等の増により、全体として3,155,499千円の増、繰越明許費は81,635千円の増となり、実質収支額は1,409,089千円の減、対前年度比22.83%減少しました。標準財政規模比は、対前年度比3.5%減少しました。◎実質単年度収支・・・実質単年度収支は、積立金2,091,412千円の増があったものの、対前年度比631,644千円、46.12%減少しました。標準財政規模比は対前年度比1.62%減少しました。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄一般会計・・・10%前後で推移しています。引き続き、健全財政に努めます。水道事業会計・・・5~7%台で推移しており、大きな変化はありません。下水道特別会計・・・令和元年度からの地方公営企業法適用に伴い打切決算を行ったことから、平成30年度は実質収支が黒字となっています。後期高齢者医療特別会計、公共用地先行取得特別会計、国民健康保険特別会計、駐車場事業特別会計、農業集落事業特別会計、その他会計・・・一般会計からの繰入で財政運営を行っており、0.07%以内の範囲で推移しています。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄・元利償還金・・・一般会計の元利償還金であり、起債の抑制により全体として減少傾向です。・公営企業債の元利償還金に対する繰入金・・・特別会計の元利償還金についても、起債の抑制により減少傾向です。・組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等・・・大里広域市町村圏組合において、長寿命化施設整備事業に係る組合債の償還が開始されため、平成29から負担金が発生しています。・算入公債費等・・・過去の起債に対する基準財政需要額です。臨時財政対策債償還費への算入額の増により増加傾向です。・実質公債費比率の分子・・・元利償還金等の減少と算入公債費等の増加により、減少傾向です。
分析欄:減債基金満期一括償還に係る積立なし
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄・一般会計等に係る地方債の現在高・・・起債の抑制や繰上償還を実施したことにより減少傾向です。・公営企業債等繰入見込額・・・下水道特別会計の額は大きいが、対象事業を精査し投資事業等を計画的に行うことにより、減少傾向です。・退職手当負担見込額・・・職員数の減少等により減少傾向です。・充当可能基金・・・将来の財政需要に備え積立を行うことで、増加傾向です。なお、平成27年度は地方債の繰上償還の財源として減債基金を活用したことから減少しました。・充当可能特定歳入・・・都市計画税収や公営住宅使用料などです。・基準財政需要額算入見込額・・・臨時財政対策債に対する算入額が増加しているため増加傾向です。・将来負担比率の分子・・・充当可能財源等が将来負担額を上回り、引き続きマイナスとなりました。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・ラグビーワールドカップ2019?大会開催の影響による財源の不足への備え等により、「財政調整基金」に約21億円、ラグビーワールドカップ2019大会の大会運営経費に充てるため、「ラグビーワールドカップ2019運営基金」に約1億円をそれぞれ積立てたこと、及び「公共施設建設基金」から、聖天山駐車場内トイレの整備費として4千万円を取り崩したこと等により、基金全体としては約21億6千万円の増となった。(今後の方針)・短期的には令和元年度までに「ラグビーワールドカップ2019運営基金」に5億円を目途に積立てを行い大会運営経費に充てる予定であるが、さらに不足が生じる場合には、歳入の状況を勘案し、財政調整基金の取り崩しを検討する。・中長期的には普通交付税の合併算定替による増額が平成28年度から段階的に削減されていること、増加する自然災害や公共施設の老朽化への対応など、今後の財政状況が不透明で楽観視できない状況にあることから、その備えとして財政調整基金をはじめとする各基金の活用を引き続き検討していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・ラグビーワールドカップ2019?大会開催の影響による財源不足への備え及び預金利子等の積み立てによる増加。(今後の方針)・普通交付税の合併算定替による増額が平成28年度から段階的に削減されていること、増加する自然災害や公共施設の老朽化への対応など、今後の財政状況が不透明で楽観視できない状況にあるため、可能な範囲での積立てを検討する。
減債基金
減債基金
(増減理由)・預金利子の積立てによる増加。(今後の方針)・地方債償還のための取り崩しを平成30年度以降行う。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設建設基金:公共施設の整備に要する経費・ラグビーワールドカップ2019運営基金:ラグビーワールドカップ2019大会の大会運営に要する経費・国際交流基金:国際交流事業の推進に要する経費(増減理由)・公共施設建設基金:公共施設の老朽化対策等に備え、約8億7千万円積立てたことによる増・ラグビーワールドカップ2019運営基金:ラグビーワールドカップ2019大会の大会運営経費に充てるため、約1億円を積立てたことによる。(今後の方針)・公共施設建設基金:公共施設の老朽化対策等に備え、決算状況等を勘案し積立てを行う。・ラグビーワールドカップ2019運営基金:ラグビーワールドカップ2019大会の大会運営経費に充てるため、令和元年度までに5億円を目途に積立てを行う。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
類似団体平均値よりもやや大きく、本市の保有する償却資産の減価償却はやや進んでいると言え、アセットマネジメントにおける老朽化対策や適正管理の必要性が認められる。特に公共施設については、今後、再編方針や個別施設計画を策定する中で、統廃合などの施設のあり方を検討していく必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
地方債残高の削減や新規発行の抑制に取り組んでおり、類似団体平均を下回る値となった。将来の財政需要に対応できるように基金積立ての検討を行うなど、引き続き、将来世代の負担を抑制するような健全財政を推進する。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
平成28から平成30まで将来負担比率は算定されていないためグラフには表されていないが、有形固定資産減価償却率は1.4ポイント上昇している。公共施設については、維持修繕のほか長寿命化対策などの改修工事などを随時実施しているが、今後、老朽化対策が先送りにされることのないよう統廃合などの施設のあり方や投資の優先順位などを検討するとともに、その財源と将来世代の負担とのバランスに注意していく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
平成24以降、充当可能財源等が将来負担額を上回っていることから将来負担比率は算定されず、グラフには表されていないが、実質公債費比率に関しても類似団体平均を下回る値で推移している。今後、統廃合を含めた公共施設の老朽化対策のための財源が必要となることが予想されるが、適債事業を見極め、引き続き健全な財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
類型別の有形固定資産減価償却率を比較すると、ほとんどの類型において類似団体平均値を上回っており、経年比較においても同様である。本市の保有する公共施設の減価償却が相対的に進んでいると言える。それぞれの施設において、維持補修のほか随時長寿命化のための改修工事等を実施しているが、依然として耐用年数を経過した資産が多いことがわかる。今後、公共施設の再編方針や個別施設計画を策定するが、その中で施設のあり方や統廃合を含んだ老朽化対策を検討していく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
類型別の有形固定資産減価償却率を比較すると、ほとんどの類型において類似団体平均値を上回っており、経年比較においても同様である。本市の保有する公共施設の減価償却が相対的に進んでいると言える。図書館については、平成29年度に耐震化改修工事を実施しており、その結果、有形固定資産減価償却率が下がっている。また、一般廃棄物処理施設については、平成28年度から平成30年度まで設備の長寿命化工事を実施したため、有形固定資産減価償却率が下がっている。今後、公共施設の再編方針や個別施設計画を策定するが、その中で施設のあり方や統廃合を含んだ老朽化対策を検討していく必要がある。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
資産総額は、新規取得よりも減価償却が進んだこと等により、平成29年度と比較し一般会計等で△1,394百万円、全体で△1,585百万円となった。平成30年度の資産総額の内訳を見ると、一般会計等ではインフラ資産が126,712百万円であり、全資産の約50%を占める構成となっている。さらに、公営事業会計を加えた全体では、水道事業会計や区画整理事業特別会計を含むため、この傾向は顕著となり、全資産のうちインフラ資産の割合は約56%となる。道路工作物等のインフラ資産は市民生活に直結し必要不可欠なものである一方で、将来の維持管理・更新等の支出を伴うものであることから、予防保全などの適正管理に努める必要がある。一方、負債総額については、平成29年度と比較し一般会計等で△888百万円、全体で△1,844百万円となった。負債の内訳は主に臨時財政対策債を含んだ地方債等(固定・流動)であり、地方債残高の削減や新規発行の抑制に取り組んできた効果が表れている。なお、下水道特別会計は、地方公営企業法の適用に向けた作業を行っていることから連結対象外としている。下水道事業は、地方債を活用してインフラ資産を整備するスキームであることから、連結後の数値について注視する必要がある。
2.行政コストの状況
平成29年度と比較した行政コストの状況は、ほぼ横ばいとなっている。平成30年度の行政コストの内訳を見ると、一般会計等においては、経常費用60,120百万円のうち、人件費や物件費等の業務費用は31,179百万円、補助金や社会保障給付費等の移転費用は28,296百万円であるが、行政目的別(附属明細書)に見ると、福祉に対する経常費用が26,682百万円であり、経常費用全体の約44%と大きな割合を占めていることがわかる。全体及び連結においても同様に、国民健康保険特別会計や後期高齢者医療特別会計の移転費用、大里広域市町村圏組合介護保険特別会計の移転費用の割合がそれぞれ大きい。今後も高齢化の進展などにより社会保障費の増傾向が予想されるが、さらに公共施設の老朽化対策に要する物件費等の増加等も見込まれるため、経年の推移を注視し、介護予防の推進や公共施設等の適正管理に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(55,657百万円)が純行政コスト(57,414百万円)を下回っており、本年度差額は△1,757百万円となったが、平成29年度と比較すると税収等の財源が△13百万円とほぼ横ばいであったのに対し、純行政コストが1,105万円増加したことから、本年度差額のマイナス額は増加した。また、貸付金基金等の増加や固定資産の減価償却により、純資産残高は平成29年度末から506百万円の減少となった。公営事業会計を含めた全体においても、水道事業会計、土地区画整理事業特別会計において、有形固定資産の増加分が減少分を上回ったことから、純資産変動額は260百万円となり、純資産残高が増加した。また、連結では、大里広域市町村圏組合おいて、一般会計の長寿命化施設整備事業による有形固定資産等の増加や、介護保険特別会計の介護保険料や国県等補助金が財源に含まれること等の要因により、本年度純資産変動額は703百万円となり、純資産残高が増加した。
4.資金収支の状況
一般会計等の3つの区分の収支バランスは、業務活動収支が5,706百万円のプラス、投資活動収支が5,904百万円のマイナス、財務活動収支が1,239百万円のマイナスとなり、本年度資金収支額は1,436百万円のマイナスとなった。平成29年度までは、業務活動収支のプラス分により、投資活動収支のマイナスを補てんし、さらに地方債償還支出である財務活動収支のマイナス分を補てんしている資金収支構造であったが、平成30年度は国民健康保険特別会計への繰出金の増加等により、業務活動収支が縮小したため、本年度資金収支額がマイナスとなった。全体においては、平成29年度と比較し、国民健康保険特別会計における業務収入の減少等から業務活動収支が△1,424百万円となったほか、一般会計、水道事業会計及び土地区画整理事業特別会計において公共施設等整備費支出が増加し、投資活動収支が△2,654百万円となったことなどから、本年度資金収支額は△3,556百万円の1,552百万円のマイナスとなった。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
資産の状況にかかる3つの指標をみると、ほぼ類似団体平均値と同程度となっているが、そのうち③有形固定資産減価償却率については、引き続き類似団体平均値よりもやや大きく、本市の保有する償却資産の減価償却はやや進んでいると言える。今後、公共施設の老朽化対策や適正管理の必要性が認められる。
2.資産と負債の比率
④純資産比率は類似団体と比べやや上回っている。平成30年度においては純行政コストが税収等の財源を超過したことから純資産残高は減少した。一層の行政コストの削減や自主財源の確保に努める。⑤将来世代負担比率は、類似団体と比べ下回っており、地方債残高の削減や新規発行の抑制に取り組んできた効果が表れている。引き続き将来世代の負担を抑制するような健全財政を推進する。
3.行政コストの状況
⑥住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値と概ね同程度であるが、③有形固定資産減価償却率を見ると償却資産の減価償却の進行が見られ、今後、老朽化した施設の維持補修費等のコストが増加していくことが予想される。公共施設アセットマネジメント基本方針等に基づき、適正管理による維持補修費の抑制を図るなど、引き続き効率的な財政運営に努める。
4.負債の状況
⑦住民一人当たり負債額は、平成28年度から類似団体平均値を下回っており、地方債残高の削減や新規発行の抑制に取り組んできた効果が表れている。⑧基礎的財政収支は平成28年度から類似団体平均値を上回る2,161百万円となり、行政サービスに係る歳出は、現在の税収等の歳入で賄われている。引き続き将来世代の負担を抑制するような健全財政を推進する。
5.受益者負担の状況
⑨受益者負担比率は、概ね類似団体平均値と同程度である。公共施設については、今後、老朽化施設の維持補修費が増加することが考えられるため、公平性確保の観点からも引き続き受益者負担の適正化に努める。
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