常陸大宮市:特定地域生活排水処理
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08:茨城県
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常陸大宮市:特定地域生活排水処理
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経営比較分析表(2019年度)
経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率:前年度比3.38ポイント減の97.88%となった。主な要因としては,使用料が減になったことと浄化槽修繕に係る維持管理費が増となったことである。④企業債残高対事業規模比較:前年度比33.9ポイント減の32.09%となり,全国平均及び類似団体と比較して著しく低い数値となった。これは新規の整備を行っていないことから地方債の発行がなく,地方債残高が減少したためである。⑤経費回収率:前年度比5.95ポイント増の47.73%となり,全国平均及び類似団体と比較して低い数値となった。これは,汚水処理に係る維持管理費に対し料金水準が低いことが要因であり,今後は維持管理形態の見直しを検討しながら適正な管理に努めていく必要がある。⑥汚水処理原価:前年度比24.25ポイント減の150.15円となり,全国平均及び類似団体と比較して低い数値となった。⑦施設利用率:前年度比0.34ポイント増の100.34%となり,全国平均及び類似団体と比較して著しく高い数値となった。これは,特定地域生活排水処理施設であるためであり,適正に施設利用がされているものである。⑧水洗化率:全国平均及び類似団体と比較して高い100%となった。これは,特定地域生活排水処理施設であるためである。
老朽化の状況について
本事業は平成14年から供用開始した事業であり,16年が経過している。浄化槽の耐用年数は40年であることから施設としては比較的新しいものではあるが,今後は老朽化し更新が必要になってくる。しかしながら,本事業の対象地域は過疎地域であり,人口減少が著しいため,事業の廃止等も検討する必要がある。
全体総括
特定地域排水処理事業については,各分析項目とも良好な数値となっているものの,収益的収支比率については100%以下となり,使用料収益では維持管理費を賄えていない状況である。不足分については,一般会計からの繰入金に依存している状況であり,区域内の人口減少が著しく,使用料の増が見込めない中においては,現状のままでは今後も改善の見通しがたたない状況である。さらには,長期的に見た場合,浄化槽本体の老朽化に対する修繕費用の増加や,今後必然的に到来する浄化槽の莫大な更新費用などが想定され,投資規模に応じた使用料の見直しや事業の廃止等を検討せざるを得ない状況である。今後は,さらに詳細な分析を行いながら,個人設置型の浄化槽や他の下水道事業における住民サービスのバランス等も評価しながら,法適用企業への移行や事業の廃止を検討する必要がある。