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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
介護サービス受給者数や高齢者人口の増により基準財政需要額が増加したが、市民税(所得割)や固定資産税(家屋)の増より基準財政収入額も増加したため、財政力指数は前年度同値の0.87となっている。安定した財政運営を行うためには、税収等の自主財源確保は必要不可欠であり、引き続き現役世代の転入促進や徴収率の向上など図っていきたい。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
これまで経常収支比率は比較的高水準で推移しており、令和元年度においては、前年度比1.9%減少となったものの地方交付税や地方特例交付金等の経常一般財源収入の増加によるものであり、未だ歳出構造の抜本的な改善には至っていない。今後も歳出抑制への取組みだけでなく、未利用財産の売却や、新たな宅地供給の方策の検討、更には中心市街地の活性化に伴う市内経済の回復等、新たな財源確保策に繋がる施策を強力に推し進めていかなければならない。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は一般職給の減等により減少した一方で物件費はひたち野うしく中学校の開校に伴う備品購入等により大きく増加した。加えて人口も微減となっており、人口一人当たりの人件費・物件費決算額も増額となった。今後も公共施設の老朽化による維持管理経費の増加が見込まれ、公共施設総合管理計画に基づく更新を進めていく必要がある一方で、管理経費の抑制も必要である。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
職員の給与については、勤務評定に基づいた能力給を導入していること等により、類似団体平均と比較して低値で推移しており、令和1年度においては4.1ポイント低くなっている。前年度との比較では経験年数階層の変動により0.2ポイント高くなっている。今後も、職員の能力に応じ、適正な評価を行い、適正な給与の支給を行っていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
これまで本市では、正職員数の抑制に努めてきており、当該値には会計年度任用職員を含んでいないことから、全国の市町村及び類似団体平均と比較しても、低値で推移している。定員数については、正職員数を減少させることに捉われすぎることなく、値としては見えにくいが、市民満足度と実際の運営状況を勘案しながら、適正な数となるよう、管理していく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
これまで公債費の抑制に重点をおいた財政運営に取り組んできた結果、将来負担比率と同様に改善されており、類似団体平均と比較して3.9ポイント低くなっている。令和1年度は、平成27年度に借入を行った臨時財政対策債の元金償還開始等により、前年度比0.3%増加している。令和元年度はひたち野うしく中学校の新設やクリーンセンターの延命化改修工事等の大規模事業に伴う地方債の発行を行ったため、今後の公債費増加が見込まれる。その一方で繰上償還を実施し、今後の公債費負担の軽減を図っているがさまざまな事業を行う中で公債費に注視した財政運営が必要となる。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
平成30年度に続き、令和1年度も数値なしとなっている。今後、保健センターや中央生涯学習センター等の公共施設老朽化による改修などに伴う地方債発行が見込まれ、地方債残高の増加が見込まれる。将来世代にただ負担を先送りにするのではなく、未利用地売却などによる基金の残高確保や、財政措置のある事業債の選択など、将来的な財源の確保に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
近年は業務の継続性や行政サービスの安定化を図るため、年齢構成の是正を念頭においた計画的な職員採用を進めているが、令和元年度は7名減の311人となり、一般職給の減等により人件費は約22百万円の減額となった。類似団体平均と同程度の数値で推移している。今後も人件費抑制に取り組む一方で、市民サービスの向上を第一に考え、職員数の適正管理、並びに正職員、非常勤職員のバランスについても考えた、組織づくりに取り組む。
物件費
物件費の分析欄
クリーンセンターを市で運営し、自校式給食を実施している本市では、物件費は平均より高い数値で推移しており、経常収支比率全体を押し上げる形となっている。令和1年度については、クリーンセンターの施設点検費や電気料金の減等により、0.1ポイントの減となった。クリーンセンターをはじめ公共施設の維持管理にあたり、公共施設総合管理計画に基づく計画的な施設改修などによって経費を抑えていきたい。
扶助費
扶助費の分析欄
民間保育園運営費負担金や障害者給付費などの増により、近年扶助費は増額傾向にあったが、令和1年度は生活扶助費の減等により0.6ポイント減となっている。また加えて、健康増進策に取り組んできたこと等により、全国平均、類似団体平均と比べて、引き続き低値で推移している。今後も扶助費抑制につながる施策に積極的に取り組んでいきたい。
その他
その他の分析欄
平成30年度は人口減少や加速化する高齢化により、医療・介護に要する経費の増により1.1ポイントの増加となったが、令和1年度は維持補修費の減に伴い0.5ポイントの減少となった。各公共施設の維持補修費は増加傾向にあるもののクリーンセンターの長寿命化改修工事に伴い、維持補修費が減となったことで令和1年度は13.1ポイントとなった。引き続き医療費削減につながる健康増進の取り組みや公共施設等総合管理計画に基づく計画的な改修を実施することで経費の削減に取り組んでいく。
補助費等
補助費等の分析欄
市民の活動を推進する為には、補助金の支出は必要で、これまでも全国平均、類似団体の平均値と同水準で推移している。令和1年度は、牛久市・阿見町斎場組合負担金や社会福祉協議会補助金の減等により、0.1ポイント低下した。補助費については、その金額が適正か否かを適正に判断し、不必要な支出の抑制に努めていきたい。
公債費
公債費の分析欄
これまで、公債費の残高抑制に取り組んできた結果、全国平均、類似団体平均と比較しても低値で推移している。令和1年度は、過去の高利率での借入に伴う償還が進んだことにより、0.1ポイントの減少となった。今後は公共施設の長寿命化改修など大型事業が計画されており、それに伴いある程度の公債費の増加も懸念されるが、引き続き公債費残高抑制に努めるとともに、毎年の償還額の平準化にも取り組んでいきたい。
公債費以外
公債費以外の分析欄
令和1年度は、経常収支比率全体で平成30年度と比較し減少したため、1.9ポイントの減となった。類似団体平均との比較でも5か年の間で初めて下回る結果となった。令和1年度は経常収支比率が減となったものの、今後、施設の維持補修費や大規模改修に伴う公債費、扶助費の増大等が懸念される経常収支比率全体のこれ以上の増は、財政運営に大きな影響を及ぼすものであることから、経常経費全体の圧縮につとめていきたい。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
全体で最も大きな割合を占める民生費は、国民保険事業特別会計への繰出金の減により前年度決算と比較すると0.3%の減となっている。しかしながら、障害児・者給付費は増加傾向にあり、今後は高齢化の影響が加速度的に進む恐れもある。引き続き、医療費をはじめとした扶助費抑制施策を継続し、動向を注視していく必要がある。教育費は、ひたち野うしく中学校の建設・開校準備や国民体育大会の開催等により、前年度決算と比較すると35.3%の増となっており、類似団体と比較しても高い金額となっている。今後についても、生涯学習センターや中央図書館の改修を予定しており、教育費が高くなる傾向は続いていくと考えられる。また、投資的事業に伴い公債費も今後ある程度増加する見込みである。繰上償還等の手法や徹底した事業の取捨選択により、財政負担の平準化や公債費残高の抑制に取り組んでいかなければならない。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり351,365円となっている。主な構成項目である扶助費について、幼児教育・保育の無償化や障害児・者給付費の増加により、前年度決算と比較すると4.0%増となっている。類似団体と比較すると低い水準で推移しているが、今後加速度的に伸びる恐れがあり、介護・医療費をはじめとした扶助費抑制施策を継続していく必要がある。普通建設事業費は住民一人当たり62,426円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況になっている。これはひたち野うしく中学校の建設やクリーンセンターの延命化改修工事等によるものであり、前年度決算と比較すると71.1%増となっている。牛久市は昭和後期からベッドタウンとして施設やインフラ等を大規模に整備してきた経緯があるため、公共施設総合管理計画等に基づいた施設改修を見込んでおり、施設整備の老朽化による維持管理費の増に伴う物件費及び維持補修費や、普通建設事業費について今後増加していくと考えられる。また、公債費については、類似団体と比較すると依然として低い水準であるものの増加傾向にあり、前述の施設更新や、ひたち野うしく中学校建設事業等の大型投資事業の影響で、今後もある程度の増加が見込まれる。財政負担の平準化や、公債費残高の抑制に取り組む必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄予算執行の時点において、事業内容の精査や適正な価格での取引を行っているかの見直しを行っていることから、各年度の余剰金ともいえる実質収支比率は比較的高い傾向にある。平成29年度は、平成30年度以降に実施したひたち野うしく中学校建設等の大型投資事業への備えから基金の取り崩しを極力抑え、特に財政調整基金は繰入を行わなかった。そのため平成28年度以前と比較すると、財政調整基金残高の標準財政規模比が高くなり実質単年度収支も大きくプラスとなった。また、平成30年度と令和元年度においては、中学校建設のため財政調整基金の繰り入れを行ったため実質単年度収支がマイナスとなっている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄これまで、赤字となった会計はなく、赤字比率については常に黒字の値となっている。各年度の状況を見てみると、常に一般会計の黒字額が大きくなっているが、これは執行段階においても常に手法と経費等についての見直しを行っている成果といえる。今後も高齢化はますます進むことが懸念されており、特に介護保険事業や、国民健康保険事業において、現状と今後の見込を正確に把握し、適正な財政運営が行えるよう管理していく。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄元利償還金について、平成27年度以降は平成24以降分臨時財政対策債の償還開始等により増加傾向にある。ひたち野うしく中学校建設など、大規模な施設整備に充てた地方債により地方債残高が増加しており、今後は償還額の増が見込まれる。今後も残高と各年度の償還額の両面から考えた市債管理を行っていく。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債の利用がない。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄将来負担額については、正職員数削減の取組による退職手当負担見込み額の減や公営企業債等見込み額の減により年々減少していたが、平成29年度以降は中学校建設による地方債残高増により増加した。引き続き公共施設の長寿命化等が見込まれ、増加傾向となることが予想される。充当可能基金については、財政調整基金がひたち野うしく中学校建設等に備えた積み増しにより増加傾向であったが、令和元年度においては建設完了に伴い減となり、8億17百万円の減少となった。公共施設総合管理計画に基づく公共施設等の長寿命化等に要する費用の財源確保に対応するため、令和2年度より公共施設等総合管理基金を設置し、将来負担に備えていく。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)平成30年度は、企業誘致奨励補助に備えるため、企業誘致事業等推進基金に3億89百万円を積み立てたことにより、その他特目基金が20億65百万円に増加し、基金全体で56億85百万円となった。令和元年度は、ひたち野うしく中学校建設及び開校準備による財政調整基金4億37百万円、及び繰上償還による減債基金2億78百万円の取り崩しのため、基金全体で8億88百万円減少の47億97百万円となった。(今後の方針)公共施設総合管理計画に基づく公共施設等の長寿命化等に要する費用の財源確保が課題となっており、基金全体の考え方を整理し、令和2年度より一部基金を統合し公共施設等総合管理基金を設置する。財政調整基金については、令和元年度以降多額の支出があることに備え一時的に積み増していたが、ひたち野うしく中学校建設等により戻る形となっている。引き続き公共施設等の長寿命化が見込まれる中において、災害対応も含め、財源調整に必要な金額を算出し、管理していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)ひたち野うしく中学校の建設が完了し、これまで計画的に積み増していた財政調整基金は、令和元年度において4億37百万円減の21億5百万円となった。(今後の方針)公共施設総合管理計画に基づく公共施設等の長寿命化等に要する費用の財源確保という課題に対応するため、令和2年度より基金を再編・統合し公共施設等総合管理基金を設置する。これにより財政調整基金については、昨年度までのような大きな積み増しはなくなる見通しであるが、引き続き災害対応をはじめとした財源調整に必要な金額を想定し、管理していく。
減債基金
減債基金
(増減理由)これまで積立て及び取崩しを行っておらず、利息積立の増のみとなっていたが、令和元年度において繰上償還を行ったため、2億78百万円減の8億円となった。(今後の方針)今後市債の残高や利率の状況に応じて、適切に繰上償還等の財源として活用できるよう、適切な残高を確保していく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・借地取得基金:公の施設等の存する借地の取得。・企業誘致事業等推進基金:企業誘致事業等の資金供給と資金調整。・生活環境施設整備基金:生活環境施設及び生活環境施設に関連する施設の建設並びにそれらの施設の運営。・小規模水道維持管理基金:小規模水道の維持管理及び撤去。(増減理由)・借地取得基金:利子積立の増・企業誘致事業等推進基金:令和元年度企業誘致奨励補助の財源とするため3億89百万円を取崩し、令和2年度の同補助に対応するため3億36百万円を積み立てた。・生活環境施設整備基金、小規模水道維持管理基金:増減なし(今後の方針)・借地取得基金:公の施設等の存する借地を把握し買取要望に対応できるよう、同程度の残高を確保していきたい。・企業誘致事業等推進金:次年度支払予定の企業誘致奨励補助金分を毎年積み立てる。・生活環境施設整備基金、小規模水道維持管理基金:公共施設総合管理計画に基づく公共施設等の長寿命化等に要する費用の財源確保が課題となっており、令和2年度より当基金以外も含め統合し公共施設等総合管理基金へ再編する。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
昭和から平成にかけて多くのインフラや公共施設を建設しており、減価償却率は増加傾向だったが、清掃工場延命化工事完了等の影響により、令和元年度は0.6ポイントの減となった。類似団体は引き続き増加しており、平成30年度の同値から2.2ポイント下回った。公共施設等総合管理計画や各施設の長寿命化計画に基づき、引き続き施設の適正化や計画的な施設の保全に努める。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成7~10年度に整備した清掃工場建設事業に係る償還が平成25年度をもって完了し将来負担額が減となり、類似団体と比して債務償還比率は低値となっているが、平成28年度から実施している新中学校建設事業等により地方債残高は増加傾向にある。地方債残高が過大とならないよう、基金残高とのバランスを注視していく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
他団体と同様、昭和から平成にかけて多くのインフラや公共施設を建設しており、減価償却率は増加傾向にあったが、掃工場延命化工事完了等の影響により、令和元年度は0.6ポイントの減となった。類似団体平均値を2.2ポイント下回った。当市は将来負担比率は数値なしではあるが、公共施設等総合管理計画に基づく、施設の計画的な修繕を行いつつ将来負担比率の管理を行っていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
元利償還金の増加に伴い、実質公債費比率は0.3ポイント増となったが、類似団体平均を3.9ポイント引き続き下回っている。しかし、平成30年度完了の幼稚園建設や運動公園武道場建設、令和2年4月に開校したひたち野うしく中学校の影響により、今後公債費の増加が予想される。今後は起債残高の伸びを抑え公債費の伸びを抑えるとともに、起債については基準財政需要額算入の事業債を優先的に活用し、また、基金再編により令和2年度に新設した公共施設等総合管理基金を活用しながら、将来負担比率や実質公債費比率が悪化しすぎないよう注視する。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率は、公営住宅を除き、類似団体と比較して同程度の水準もしくは下回っており、特に認定こども園・保育園・幼稚園、学校施設において大きく下回っている。公営住宅については、1960年代建築の空家木造住宅の解体を進めており、その影響で一人当たり面積が減となっている。また、1960年代から1980年代に建築した公営住宅が全体の約80%と多くを占めていることが有形固定資産減価償却率が類似団体内の平均値と比較して高い水準を保っている理由と考えられる。認定こども園・保育園・幼稚園については、平成30年度に公立幼稚園施設の園舎新設工事を行っており有形固定資産減価償却率が下がっている。学校施設については、平成21年度新設のひたち野うしく小学校、平成27年度の同校舎増築や、各施設の計画的な大規模改修により、有形固定資産減価償却率は低くなっている。加えて令和2年4月開校のひたち野うしく中学校により令和元年度はさらに減少した。当面は低値で推移する見込みである。公民館については、平成24年度に改修整備したエスカード生涯学習センターや、平成27年度の太陽光発電設備の整備により、有形固定資産減価償却率は低くなっている。しかし、昭和60年前後に整備された奥野生涯学習センター及び三日月橋生涯学習センターについては減価償却がほぼ完了している。今後も全ての施設において、個別施設計画等に基づき、計画的な修繕および長寿命化対策について適正な管理、改修を実施していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は市民会館、保健センター、消防施設、庁舎であり、低くなっている施設は体育館・プール、一般廃棄物処理施設である。図書館及び庁舎については平成28年度において有形固定資産減価償却率が減少しているが、これは空調設備更新によるものである。また、当市は施設数が少ないため、総じて一人当たり面積は類似団体と比較して低値となっている。有形固定資産減価償却率が低くなった項目として、体育館・プールについては平成30年度の牛久運動公園武道館建設工事完了により(平成30年度報告誤りにより令和元年度から計上)、一般廃棄物処理施設については平成27年度から5か年で実施した牛久クリーンセンター基幹施設長寿命化工事の完了に伴い、それぞれ低下している。市の施設全体で整備から長期間が経過しており(市役所本庁舎が昭和49年整備等)、有形固定資産減価償却率が高くなっている。公共施設等総合管理計画や個別施設計画に基づき、今後も計画的な修繕・補修、長寿命化に取り組み、適正な維持管理に努めていく。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
前年度末と比して、一般会計等においては、資産総額が2,038百万円増加した。金額の変動が大きいものは事業用資産とインフラ資産であり、事業用資産は、ひたち野うしく中学校建築工事や牛久クリーンセンター基幹的改良工事等により2,888百万円増加した。インフラ資産は、資産の取得より減価償却による減少分が多かったため、423百万円減少した。負債総額は地方債残高の増加により1,131百万円増加した。全体においては、資産総額が1,896百万円増加した。一般会計等に比較して固定資産の増加額が減少しており、理由としては、公共下水道事業特別会計において資産の取得よりも減価償却が進みインフラ資産が減少している影響があげられる。負債については、公共下水道事業特別会計で公債の償還が進んだことにより一般会計等に比べて増加幅が減少し、負債総額は795百万円増加となった。連結においては、有形固定資産、投資その他の資産などの増加により資産総額が1,817百万円増加し、茨城県南水道企業団において負債が増加(226百万円)したことにより負債総額が665百万円増加となった。
2.行政コストの状況
前年度末と比して、一般会計等においては、経常費用は24,526百万円となり、638百万円の増加となった。業務費用は、物件費等の増加(448百万円)に伴い、211百万円増加し12,722百万円となった。移転費用は、補助金等が国体開催経費や民間保育園運営負担金等により増加(515百万円)したため、426百万円増の11,804万円となった。それに対し経常収益が46百万円減少し1,386百万円となった結果、純経常行政コストは23,140百万円となり、純行政コストは637百万円増の23,100百万円となった。全体においては、業務費用は176百万円増加、移転費用は他会計への繰出金が相殺されたことにより587百万円増加、経常収益が60百万円減少し、純行政コストとしては777百万円増の35,694百万円となった。連結においては、業務費用は219百万円増加、移転費用は1,090百万円増加、経常収益は40百万円増加し、純行政コストとしては1,189百万円増の43,737百万円となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源23,728百万円が、純行政コスト23,100百万円を上回り、本年度差額は629百万円となり、加えて、エスカード牛久ビル建物の無償取得による資産の増加(278百万円)を含めて無償所管換等として279百万円を計上したことにより、純資産残高は908百万円増の38,211百万円となった。前年度末と比較すると、純行政コストが637百万円増加、財源となる税収等が主に市民税及び地方特例交付金の増加により317百万円増加、国県等補助金が補助事業に増加により1,340百万円増加したため、純資産は増加し、当期変動額は対前年度末比で1,332百万円増となった。全体においては純行政コスト35,694百万円に対し、財源が36,517百万円となり、本年度差額として823百万円の増加、純資産残高は1,102百万円増の58,123百万円となった。連結においては純行政コスト43,737百万円に対し、財源が44,475百万円となり、本年度差額として738百万円の増加、純資産残高は1,151百万円増の68,941百万円となった。
4.資金収支の状況
前年度末と比して、一般会計等においては、業務活動収支は87百万円増の1,382百万円、投資活動収支は110百万円増の▲2,121百万円、財務活動収支は549百万円増の1,288百万円であり、結果として資金収支全体は746百万円増の549百万円、期末資金残高は1,527百万円となった。投資活動収支においては公共施設等整備支出が増加(1,865百万円)したが、国県等補助金収入と基金取崩収入により賄ったため、投資活動収支全体として110百万円の増加となった。財務活動収支においては、地方債の発行額が償還額を上回りプラスとなっている。全体においては業務活動収支2,068百万円、投資活動収支▲2,488百万円、財務活動収支931百万円となり、資金収支は510百万円、期末資金残高は1,727百万円となった。連結においては業務活動収支2,526百万円、投資活動収支▲3,381百万円、財務活動収支1,102百万円となり、資金収支は247百万円、期末資金残高は4,517百万円となった。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
有形固定資産減価償却率は類似団体平均値並みであり、一方で住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率は類似団体平均値より低値となっている。これは、当市の資産規模が相対的に少ないためであると考えられる。令和元年度はひたち野うしく中学校建築工事、牛久クリーンセンター基幹的設備改良工事等により、住民一人当たりの資産額は増加している。
2.資産と負債の比率
類似団体平均値と比較して、純資産比率は低値であるものの、将来世代負担比率は平均を上回っており、開始時点と比べて3.6%増加している。また、前年度と比較しても純資産比率は0.5ポイントの減となっている。これは、ひたち野うしく中学校建築工事、牛久クリーンセンター基幹的設備改良工事などの大規模工事事業に伴う負債(地方債)が増加した影響によるものである。新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを検討するなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
前年度と比較すると0.8万円の増となっている。これは、物件費等や補助費等の増加により、純行政コストが対前年度比で増加した影響によるものである。類似団体平均値と比較すると低値であるものの、近年実施している大規模投資事業の結果として減価償却費の負担が増加しているので、将来必要となる更新費用等への財源確保を意識した行政運営を行う必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は類似団体と比較して低値であるものの、前年度と比較すると1.4万円の増となっている。これは、ひたち野うしく中学校建築工事や牛久クリーンセンター基幹的設備改良工事などの大規模投資事業などに伴う地方債等の増1,282百万円が影響している。基礎的財政収支について、業務活動収支は黒字ではあるものの物件費や補助費等の増加により、対前年度比63百万円増の1,627百万円、投資活動収支は公共施設等整備費支出が1,865百万円増加した影響で、対前年度比759百万円減の▲3,096百万円となり、全体では対前年度比696百万円減の▲1,469百万円となった。大規模投資事業の影響により投資活動収支の赤字増が続いており、基礎的財政収支もマイナスが続いていたが、ひたち野うしく中学校建築工事や牛久クリーンセンター基幹的設備改良工事の完了に伴い、今後は改善される見通しである。
5.受益者負担の状況
類似団体平均値と比較して1.2ポイント高く、前年度と比較して0.3ポイントの減となっている。これは経常費用が減価償却費や補助費等の増加により大きく増加した一方で、経常収益が減少したことによるものである。
類似団体【Ⅱ-3】
室蘭市
千歳市
恵庭市
北広島市
石狩市
むつ市
滝沢市
塩竈市
名取市
多賀城市
富谷市
龍ケ崎市
牛久市
守谷市
日光市
下野市
飯能市
志木市
桶川市
北本市
蓮田市
日高市
吉川市
白岡市
茂原市
四街道市
印西市
白井市
国立市
福生市
東大和市
清瀬市
稲城市
あきる野市
逗子市
射水市
七尾市
野々市市
敦賀市
甲斐市
伊東市
御殿場市
尾張旭市
日進市
長久手市
舞鶴市
亀岡市
城陽市
向日市
長岡京市
京田辺市
木津川市
泉大津市
貝塚市
摂津市
高石市
藤井寺市
泉南市
四條畷市
交野市
大阪狭山市
阪南市
芦屋市
豊岡市
大和高田市
大和郡山市
天理市
桜井市
香芝市
橋本市
岩出市
浜田市
小郡市
大野城市
宗像市
太宰府市
古賀市
福津市
那珂川市
鳥栖市
大村市
荒尾市
合志市
姶良市
糸満市