地域において担っている役割
当病院は、外来及び入院での医療をはじめ、救急医療や疾病予防等の医療サービスの提供、健康増進拠点として集団検診、医療相談、健康講座の保健衛生活動を行っているほか、福祉施設や介護施設等との連携により町民の健康増進に寄与している。
経営の健全性・効率性について
病床利用率は全国平均、類似団体を上回っているものの、入院患者・外来患者ともに1人1日当たりの収益が下回っているため、医業収支比率は全国平均を大きく下回り経営は厳しい状況にある。厳しい経営状況となった背景には、入院患者については現状維持ではあるものの、外来の1日平均の患者数が平成28年度では123.9人であったものが令和2年度では104.6人と約19人減となっていることが大きな要因である。令和5年度に病院建設の地方債の償還完済を見据え、人口規模に応じた診療体制などの検討を進めなければならない。
老朽化の状況について
平成6年に竣工して以来、25年を経過し、施設の老朽化対策が必要となっている。施設本体の老朽化対策は、補修等でカバーしている。施設設備については、地方債を活用しながら給湯管や空調設備を更新している。医療機器については、更新時期を過ぎたもので劣化が激しいものから順次更新している。
全体総括
絶対数である人口の減少による利用者の減などの要因により経営の黒字化は見込めない厳しい状況にある。今後も厳しい状況が続くため、病棟の規模や看護配置について縮小も視野に検討して行く必要がある。病院経営を見直し経費節減を徹底しつつ、引き続き効率化を図っていくが、他会計の繰入金に頼らざるを得ない状況にある。