にかほ市

目的別歳出の分析欄

住民一人当たりのコストについて、総務費は１５９，８８６円で前年度（１６８，０８４円）より４．９％減少したものの、類似団体平均を４２，４８４円上回った。金浦こ線橋改修事業や個人番号カード交付事業などの実施の一方、新型コロナウイルス感染症対策事業の減少や庁舎空調設備改修事業完了などが主な要因である。民生費は１８２，１７３円で前年度（１８８，５１８円）より３．４％減少し、類似団体平均を３，７２７円下回った。子ども家庭総合支援拠点事業や子育て世帯生活支援特別給付金給付事業の新規実施の一方、子育て世帯臨時特別給付金事業、住民税非課税世帯等臨時特別給付金事業など終了が主な要因である。衛生費は５２，０６０円で前年度（４６，２９４円）より１２．５％増加したが、類似団体平均は８，３０９円下回った。過去５年間はごみ処理施設運営経費の増加や任意予防接種事業、新型コロナウイルスワクチン接種事業などの実施で増加傾向にある。令和４年度は斎場施設改修事業、出産・子育て応援交付金事業、ＨＰＶ任意予防接種事業の新規実施が主な要因である。農林水産業費は５１，７１１円で前年度（４３，３７２円）より１９．２％増加し、類似団体平均を１２，１４０円上回った。機構集積協力金交付事業の増加や一次産業支援事業、集落営農活性化プロジェクト促進事業、肥料価格高騰対策事業、担い手確保・経営強化支援事業などの新規実施が主な要因である。商工費は４３，１１１円で前年度（２４，４８９円）より７６．０％増加し、類似団体平均を７，８６７円上回った。観光プロモーション事業、Ｅ－ｂｉｋｅライドツアー実証事業などの新規実施や、アウトドア拠点づくり事業、ワーケーション推進事業、ジオパーク推進事業などの増加が主な要因である。土木費は６９，５２１円で前年度（６１，８９０円）より１２．３％増加し、類似団体平均を５，８０３円上回った。橋梁補修事業や象潟大竹線道路改良事業の増加、象潟前川間道路改良事業や天ヶ町・堺田２号線歩道整備事業などの新規実施による増加が主な要因である。教育費は７１，８０８円で前年度（８９，４０６円）より１９．７％減少し、類似団体平均を８，１５２円下回った。象潟海洋センター大規模改修事業や図書館大規模改修事業の新規実施の一方、屋内運動施設整備事業の事業完了による減少が主な要因である。

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり７４５，４４５円となっており、前年度（７３２，６００円）より１．８％増加した。扶助費は１０９，１６７円で前年度（１１８，８３４円）より８．１％減少したものの、類似団体平均を５，１４７円上回った。住民税非課税世帯等臨時特別給付金、子育て世帯等臨時特別支援事業給付金の事業終了や児童数の減少などが主な要因である。補助費等は５６，７５５円で前年度（４５，７４３円）より２４．１％増加したが、類似団体平均を４７，０６１円下回り一番低くなっている。増加の要因は機構集積協力金交付事業や新型コロナウイルスワクチン接種事業、各種物価高騰対策関連事業などの実施によるものである。普通建設事業費は全体で９３，４５４円で前年度（８２，７４０円）より１２．９％増加したが、類似団体平均を１０，２０９円下回った。うち新規整備は前年度比５．３％の減少、更新整備は２９．３％の増加となっている。新規整備は屋内運動施設整備事業などの終了、更新整備は金浦こ線橋改修事業、象潟海洋センター大規模改修事業の実施などが主な要因である。公債費は７４，０７１円で前年度（６９，７３７円）より６．２％増加し、類似団体平均を４，２３８円上回った。平成３０年度臨時財政対策債や令和２年度屋内運動施設整備事業などの償還開始による元利償還金の増加が主な要因である。積立金は５４，３３９円で前年度（６２，１４３円）より１２．６％減少したものの、類似団体平均を１４，２８８円上回った。ふるさと納税の増収に伴うみらい創造基金積立金や森林環境譲与税基金積立金が増加した一方、財政調整基金と各種その他特定目的基金への積立額が減少したことが要因である。

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は公民館であり、低くなっている施設は道路、橋りょう・トンネル、学校施設、公営住宅である。各公共施設は、取得年月日及び計上資産の重複精査等をそれぞれ行ったことにより、一人当たり面積が大幅に減少している。公民館は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を１８．３ポイント上回っている。公民館は旧３町ごとに設置しており、今後は公共施設等総合管理計画に基づき適切な維持管理に加え各施設の統廃合等も検討していく。道路及び橋りょう・トンネルについて、取得年月日の再精査による減価償却額の修正等を行ったことで、固定資産減価償却率の類似団体平均を道路が３．２ポイント、橋りょう・トンネルが９．７ポイント下回る数値となった。学校施設は、小学校が有形固定資産減価償却率７４．３％、中学校が３７．５％で特に小学校の比率が高くなっている。今後は公共施設等総合管理計画に基づき、適切な維持管理に努める。公営住宅は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を６．５ポイント下回っている。国庫補助事業を活用しながら長寿命化計画に基づいて老朽化対策を実施しており、今後も公共施設等総合管理計画に基づいた対策を進めていく。

施設情報の分析欄

類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は体育館・プール、市民会館、保健センター・保健所、庁舎であり、低くなっている施設は図書館、一般廃棄物処理施設、消防施設である。各公共施設は、取得年月日及び計上資産の重複精査等をそれぞれ行ったことにより、一人当たり面積が大幅に減少している。市民会館は、昭和９年の建築から８９年経過して耐用年数を超えており、有形固定資産減価償却率が１００％となっている。現状も美術品の展示や音楽イベントなどで使用されているが、使用頻度が比較的少ないことから大規模な改修は行わず修繕等で対応している。庁舎は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を１０．９ポイント上回っている。象潟庁舎は平成５年、金浦庁舎は昭和５９年、仁賀保庁舎は昭和５１年の建設であり、象潟庁舎は令和３年度に空調の大規模改修工事を実施した。今後は公共施設等総合管理計画に基づき、適切な維持管理に努める。図書館は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を７．８ポイント下回っている。市内に３施設ある図書館のうち、金浦駅に併設の図書館（本館）が平成１０年度供用開始で、比較的稼働年数が少ないことが類似団体平均を下回る要因であると考えられる。一般廃棄物処理施設は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を７．２ポイント下回っている。熱回収施設（環境プラザ）が平成２８年度供用開始のため、稼働年数が少ないことが類似団体平均を下回る要因であると考えられる。消防施設は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を１８．１ポイント下回っている。一定年数を経過した消防団施設を年次計画で建て替えしており、老朽化対策を計画的に実施していることが類似団体平均を下回る要因であると考えられる。