にかほ市
団体
05:秋田県
>>>
にかほ市
地方公営企業の一覧
簡易水道事業
末端給水事業
公共下水道
農業集落排水
小規模集合排水処理
収録データの年度
2023年度
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
人口の推移
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
直近5年間は横ばいの状況が続き30年度も前年度と同じ水準を維持し、類似団体平均も下回っている。基準財政収入額においては大手製造業の組織再編等の影響により法人市民税が減収となっているものの、景気の回復基調に伴う給与所得の増加により個人市民税が増加したほか、再生可能エネルギー関連施設における設備投資により固定資産税が増加していることが主な要因であると考えられる。現状の動向では、令和元年度以降も大幅な税収の増加を見込むことはできず、加えて労働人口を含めた人口減にも歯止めがかからないことから、今後も厳しい財政運営が予想される。企業誘致による雇用や外国人材の受入、子育て支援などによる人口減少対策を最優先課題とし、将来的な財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
28年度以降上がり続けており、30年度は前年度比0.5ポイント比率が上昇したものの、類似団体平均を2.7ポイント下回っている。人件費は退職者数の減により退職手当負担金が減少し、公債費も任意繰上償還実施額の縮小により減少しているが、下水道事業に係る繰出金が増加したことなどにより、経常的経費が増加したことが、比率上昇の要因として考えられる。今後も人口減少が進むことが予想されることから、産業構造等に変化がない限り税収増を期待できる要素が少ないことや、28年度からの合併算定替えの段階的縮減による普通交付税の減少などにより、財政規模は縮小していく中で、公共施設の維持管理費は増加傾向にあることから、人件費、扶助費、公債費等の経常費用の抑制に努め、比率の改善を図っていく。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
類似団体平均を11,404円(6.9%)上回り、前年度比12,112千円増加した。職員数の増加や人事院勧告などにより職員給及び共済費は増えたものの、退職者数の減少に伴い退職手当負担金が減ったため、人件費は減少しているが、フェライト子ども科学館リニューアル事業や廃止石油坑井封鎖事業等により物件費が増加したこと、また人口減少が要因として挙げられる。今後も「にかほ市行財政改革大綱」に基づき、事務事業の効率化を進め、行政経費の抑制を図るとともに、「にかほ市公共施設等総合管理計画」を基本とした公共施設の統廃合、計画的改修による管理運営費用等経費の削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体平均より3.6ポイント下回り、全国市平均より5.1ポイント下回っている。24年度は国家公務員の時限的な給料改定特例法による地方への削減要請に応じなかった形であるが、25年度は措置が終了したことにより減少した。25年度以降については、自主削減努力により低水準で推移している。今後も、国や他団体の動向を考慮した上で本市の実情に合った給与水準となるよう引き続き適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
前年度から0.19人増加し、類似団体平均も1.23人上回っている。類似団体平均より職員数が多くなっているのは、消防業務を市単独で行っており、職員数に消防職員が含まれているためである。これまで「にかほ市行財政改革大綱」に基づき、新規採用者を退職者数以下として徹底した定員管理を実施しており、現状では同大綱の目標数を達成している。今後も職員数は減少するものの人口減少に歯止めがかからないため、数値はほぼ横ばいで推移すると考えられる。サービス低下に繋がらないよう年齢構成のバランスに配慮しながら適正な管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
類似団体平均を1.2ポイント上回り、前年度からも微増した。標準財政規模の縮小により、30年度は数値が悪化しているが、直近5年間は横ばいの傾向にあり、継続して行ってきた事業規模の適正化と地方債発行の精査、19年度から実施している任意繰上償還により、ピーク時の21年度(17.3%)に比べ着実に減少してきている。今後も財政状況を勘案しながら地方債の発行を抑制し、公債費負担の健全化に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
類似団体平均を57.3ポイント上回っているが、前年度から4.6ポイント改善した。地方債残高は2中学校校舎建設が終了した22年度がピークとなっていたが、任意繰上償還を実施し残高の増加を抑制したことにより将来負担額が減少したことなどが比率改善の要因として挙げられる。なお、公営企業債等繰入金は公共下水道事業の実施に伴い増加傾向にあるものの、資本費平準化債を発行することで、将来負担の平準化を図っている。24年度以降熱回収施設(一般廃棄物処理場)整備事業や観光拠点センター整備事業等の大型事業を実施しながらも着実に比率を改善してきており、今後も地方債の新規発行の精査や使用料金見直し等の経営改善のほか、充当可能基金の確保を図り、将来負担の軽減に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度比0.2ポイント減少し、類似団体平均を0.9ポイント下回った。職員給は増となったが、退職手当負担金(特別負担金)の減により、分子が減となった。加えて分母については、地方税が増加した一方で普通交付税が減少し、全体としては減になった。分子の減少幅が分母の減少幅より大きかったことで、前年度比で減となっている。今後も「にかほ市行財政改革大綱」に基づいた定員管理を行い、年齢構成のバランスに配慮しながら人件費の抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
前年度比0.6ポイント増加し、類似団体平均も2.1ポイント上回った。フェライト子ども科学館リニューアル事業や廃止石油坑井封鎖事業等に係る委託料の増が増加の要因である。また、他団体では一部事務組合で実施していると思われる一般廃棄物処理や消防業務などを市単独で行っていることが類似団体平均を上回る要因であると考えられる。今後も「にかほ市行財政改革大綱」に基づいた取り組みや事務事業の見直しによる経費削減を継続する。
扶助費
扶助費の分析欄
前年度比0.1ポイント増加し、類似団体平均を0.8ポイント下回った。児童手当や保育所等給付費負担金が減少したものの、障害福祉サービス費は増加し、扶助費に充当した一般財源等の総額が僅かに増加したことが、前年比増の主な要因である。今後も、少子高齢化の影響により児童福祉費は減少し、障害者福祉費、老人福祉費は増加することが見込まれる。歳入についても納付方法の拡大等により地方税の収納率の向上を図り、未利用公有財産の積極的な売却・貸付など新たな財源の検討を進め安定した財政基盤の維持に努める。
その他
その他の分析欄
前年度比1.4ポイント増加し、類似団体平均を5.2ポイント上回った。下水道事業に係る公債費等の増により繰出金が増加したことが主な要因と考えられる。公共下水道事業の継続により、繰出額が増加傾向で推移している。今後は投資規模の適正化を図り、過大な投資とならないよう、同事業のみならずその他の事業においても経費削減に取り組むとともに、使用料金見直し等公営企業の経営改善などにより、繰出額の抑制を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
前年度比0.2ポイント減少し、類似団体平均も8.4ポイント下回った。長寿祝金の支給方法を現金給付から商品券へ変更したことによる、補助費等に充当した一般財源の減が主な要因と考えられる。また、類似団体平均を大きく下回っている要因としては、一般廃棄物処理や消防業務を市単独で行っていることにより、一部事務組合への負担金が小さいことが挙げられる。引き続き、各種団体などへの補助金交付の適正化に努め、経費の抑制を図る。
公債費
公債費の分析欄
前年度比1.2ポイント減少し、類似団体平均を0.1ポイント上回った。前年までに任意繰上償還を実施してきたことによる残高減少が主な要因として挙げられる。これまでも、地方債発行の精査や任意繰上償還の継続実施により公債費負担の健全化を図ってきたが、今後も財源確保による地方債発行の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度比1.7ポイント増加し、類似団体平均を2.8ポイント下回った。分子においては、経常的な経費全体(公債費を除く)は増加し、分母においては景気の回復基調により地方税が増加した一方、普通交付税などは減少し、経常的な一般財源全体は減少したことが前年度比増の要因と考えられる。「にかほ市行財政改革大綱」に基づき、公共施設の統廃合など合併効果を発現させる取り組みや経常的な経費の削減への取り組みを継続する。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
衛生費の住民一人当たりのコストは31,544円で、熱回収施設(一般廃棄物処理場)整備事業の進捗により前年度から減少し、類似団体平均も下回っている。商工費の住民一人当たりのコストは18,458円で、廃止石油坑井封鎖事業や企業立地用地取得・造成関係経費の増により前年度から増加した。土木費の住民一人当たりのコストは60,986円で、前年度から増加し、直近5年間で最も高い水準となった。これは、事業継続中の公共下水道事業特別会計への繰出金の増が主な要因として挙げられる。教育費の住民一人当たりのコストは62,818円で、象潟公民館改修事業やフェライト子ども科学館リニューアル事業等が増加したものの、大型事業である象潟小学校大規模改修事業が完了したことにより前年度から大きく減少した。公債費の住民一人当たりのコストは96,055円で、主に任意繰上償還実施額の縮小により前年度から減少した。また、類似団体と比較して高い状況が続いているが、これは19年度から毎年数億円規模の任意繰上償還を実施しているためである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり553,953円となっており、前年度(574,108円)と比較して、減少した。人件費は、87,552円となっており、人件費総額は退職者数の減少に伴う退職手当負担金の減により減少したものの、一人当たりの額は人口減少により前年度と比較して微増した。年齢構成のバランスに配慮しながら、「にかほ市行財政改革大綱」に基づいた定員管理等の徹底により人件費を抑制する取組を継続する必要がある。物件費は、90,492円で前年度(80,945円)より増加し、類似団体平均も上回っている。これは、フェライト子ども科学館リニューアル事業や廃止石油坑井封鎖事業等に係る委託料の増が主な要因である。普通建設事業費は、51,754円と直近5年間で最も低い水準となっており、類似団体平均も下回った。大型事業の熱回収施設(一般廃棄物処理場)整備事業の進捗や象潟小学校大規模改修事業が完了したことが主な要因である。公債費は、96,055円と前年度(110,222円)から減少した。これは、任意繰上償還額の縮小が主な要因である。また、類似団体平均を大きく上回っているのは、19年度から毎年数億円規模の任意繰上償還を実施しているためである。中長期的に見れば将来支払うべき償還利子の軽減に大きな効果があり、将来負担の軽減に寄与している。今後も事業実施や財源などの状況を勘案しながら地方債の新規発行を抑制し、公債費負担の健全化を図る。繰出金は、75,148円で類似団体平均を大きく上回り高止まりの傾向となっているが、これは公共下水道事業が継続中で繰出額が増加しているためである。繰出金に過度な依存をしないよう資本費平準化債の発行とともに使用料金見直し等の公営企業の経営改善により繰出額の抑制を図る。扶助費は、92,168円となっており前年度から増加した。児童福祉費の減等により扶助費総額は減少したが、人口減少により一人当たりの額が微増したためである。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄
〇財政調整基金残高30年度は単年度収支の悪化や地方交付税の減により、取崩額が積立額を上回ったため、残高が減少した。今後も市税や地方交付税の減少による取崩額の増加が見込まれるが、標準財政規模の15%程度の残高を目標とし、緊急に必要な施策などの財源とする。〇実質単年度収支市税は増収となったものの、地方交付税や財政調整基金積立額の減少、地方債の任意繰上償還額の縮小などにより減少した。〇実質収支額地方債の任意繰上償還額の縮小により前年度に比べ増加したものの、1~2%台で安定的に推移している。〇今後の見通し本市は自主財源比率が3割弱であり、地方交付税に依存する財政運営となっている。今後も税収の大幅増は見込めないため、財政調整基金を取り崩しながらの厳しい財政運営が予想されるが、新たな財源確保について積極的に検討し、財源創出に努めるとともに経常経費の抑制等により適正な運営に努める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄
〇現状一般会計及び全ての特別会計において黒字となっている。〇水道事業人口減少等により給水量・給水収益ともに前年度より減少している一方で、減価償却費等の維持管理費が増加した。現金を伴わない減価償却費などの支出が増えたことにより現金が増加しており、また現金を伴う資本的収支の差額が現金の増加額より少ないため、流動資産が増加し、比率が上昇している。今後も新たな水需要の開拓に努め健全な事業運営に努める。〇ガス事業販売量は依然減少傾向にあるが、29年度7月に料金改定を行ったこと、LNG価格の上昇に伴い、料金に反映される原料費調整額が上昇していることなどから、製品売上は増収となった。人口減少や他燃料との競合により厳しい経営状況が続いており、令和2年4月1日を譲渡日として民間事業者への事業譲渡を行う予定である。〇国民健康保険事業今年度は微増となったが保険給付費の増大や保険税の減少により、長期的には黒字額が減少傾向にある。今後は健康増進を促し、保険給付費の抑制を図るとともに税率の見直し等について検討する必要がある。〇今後の見通し各会計で身の丈に合った財政運営、企業経営を行っていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄
〇元利償還金地方債の新規発行と併せ、任意繰上償還を行い元利償還金を抑制してきたが、30年度は任意繰上償還額の縮小により前年度比で減少した。〇公営企業債の元利償還金に対する繰入金公共下水道事業が継続中のため、増加傾向で推移している。30年度は下水道事業に係る公債費等の増により前年度から増加した。〇今後の見通し早期健全化基準未満ではあるが、財政状況を勘案しながら任意繰上償還の実施を検討するとともに、地方債の新規発行の精査などにより、比率の改善を図る。
分析欄:減債基金
本市では、満期一括償還の地方債を発行していないため、減債基金残高と減債基金積立相当額に該当する数値はありません。
将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄
〇一般会計等に係る地方債の残高元利償還の終了や19年度から実施している任意繰上償還により着実に減少している。〇公営企業債等繰入見込額公共下水道事業が継続中ではあるものの、資本費平準化債の発行により繰入金の平準化を図っているため、30年度は微増したが、27年度以降は減少傾向で推移している。〇充当可能財源等直近5年間で充当可能財源は横ばいだが、今後は普通交付税の段階的縮減による財源不足により、基金を取り崩しての財政運営となることが予想される。〇今後の見通し早期健全化基準未満ではあるが、今後、充当可能財源等の減少は避けられないことから、財政状況を勘案しながら市債の新規発行の精査等により比率の改善を図り、また、公営企業においても、一般会計からの繰入金に依存しないよう料金改定を行うなど経営改善も併せて実施することで、将来負担の軽減に努める。
基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)地方交付税の減収や一般財源による繰上償還の実施、企業立地用地の造成に係る費用の増などにより「財政調整基金」から78百万円、ジオパーク推進事業等への充当財源として「地域振興基金」を55百万円、観光施設の改修工事に伴い「観光振興基金」を16百万円取り崩した一方、「財政調整基金」へ運用収入6百万円、「地域振興基金」の運用収入6百万円、「社会教育施設整備基金」へ定額積立50百万円、「観光振興基金」へ市内観光施設の使用料等18百万円を積み立てたことなどにより、基金全体としては残高4,733百万円の122百万円の減となった。(今後の方針)「社会教育施設整備基金」、「山﨑科学教育振興基金」など施設整備の財源に充てるために積み立てている基金が多く、現時点では繰り入れを予定している事業がないことから、短期的には微増で推移してきたが、地方交付税の減収、施設の老朽化による維持管理費の増等により取り崩しは年々増加することが見込まれる。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・普通交付税の合併算定替による特例措置の縮減開始に伴う減収対策としての取り崩し・一般財源による繰上償還の実施・企業立地造成に係る費用の増加(今後の方針)・財政調整基金の残高は、標準財政規模の15%程度となるように努めることとしている・市税や地方交付税の減収や災害等特別の事業による財源不足を補てんするため、毎年1~2億円程度を目途に積み立てることが見込まれる・基金残高は現在高い水準であるが、今後、市税や地方交付税の減収対策により減少していく見込である
減債基金
減債基金
(増減理由)地方債の任意繰上償還の財源として全額取り崩しを行った(今後の方針)今後、積立は行わない見込である
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・地域振興基金:市民の連帯強化及び地域振興に係る施策・社会教育施設整備基金:社会教育施設(図書館複合施設等)の整備・山﨑科学教育振興基金:フェライト子ども科学館及び学校教育を通じて、科学的な知識及び想像力を養い、次代に貢献しうる優位な人間の育成を図る施策・白瀬南極探検隊記念館施設整備基金:白瀬南極探検隊記念館の施設整備及び周辺環境の整備・観光振興基金:観光施設(道の駅きさかた中核施設「ねむの丘」、温泉保養センター「はまなす」、にかほ市観光拠点センター「にかほっと」等)の整備、誘客促進等観光振興を図る施策(増減理由)・地域振興基金:ジオパーク推進事業、地域振興交付金事業、福祉医療助成事業等の財源として55百万円取り崩した一方で、基金の運用収入を6百万円積み立てたことによる減少・観光振興基金:観光施設(道の駅きさかた中核施設「ねむの丘」及び温泉保養センター「はまなす」)の改修工事の財源として16百万円取り崩した一方で、観光施設(観光拠点センター「にかほっと」、道の駅きさかた中核施設「ねむの丘」、温泉保養センター「はまなす」)の施設使用料18百万円を積み立てたことによる増加(今後の方針)・地域振興基金:毎年度20百万円~30百万円の取り崩しを予定しており、基金利子分を積み立てる予定・観光振興基金:観光施設改修工事等の財源として令和元年度は76百万円、2年度は30百万円の取り崩しを予定しており、施設の老朽化が進んでいることから、今後取り崩し額は増加する見込み
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を大きく下回っている。これは、有形固定資産の約8割を占める道路等の工作物について、供用開始年月日が不明なものが多く、合併時の平成17年を供用開始としているため、全体の償却率が低くなっている。一方で、建物については老朽化が進んでおり、償却率が58.2%で高い水準にある。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、予防保全型の維持管理により各施設の長寿命化を図るとともに、統廃合についても検討を行っていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、類似団体平均を149.3%上回っているが、前年度比で5%改善した。市税や普通交付税など経常一般財源(分母)が減少傾向にあるが、熱回収施設や観光拠点センターなどの大型建設事業を実施しながらも、任意繰上償還の継続的な実施により地方債残高などの分子が分母以上に減少したことが改善要因と考えられる。今後も分母の減少は避けられないと見込まれるため、地方債の新規発行の精査や職員数の適正管理による退職手当引当金等の将来負担額の抑制とともに基金残高の確保を図り分子の抑制に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して低い水準となっているものの、道路等の工作物を除く建物の償却率は体育館では90%超、市民会館では100%などとなっており、老朽化が進んでいる。将来負担比率においても、任意繰上償還の継続実施による地方債残高の抑制により年々改善傾向にはあるが、類似団体と比較して以前として高い水準にある。今後課題となる各公共施設等の老朽化対策は将来負担の過度な増加を防ぎつつ、公共施設等総合管理計画に基づいて適切な対策に取り組むとともに、地方債の新規発行の精査や基金残高の確保により将来負担比率の改善に努める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は類似団体と比較して高い水準にあるが、前年度比で4.6%改善した。任意繰上償還による地方債残高の抑制が比率改善の要因として挙げられる。なお、公営企業債等繰入金は増加傾向にあるものの、公共下水道事業・農業集落排水事業において資本費平準化債を発行し、繰入金の平準化を図っており、直近では熱回収施設や観光拠点センター整備など大型事業を実施しながらも着実に比率を改善している。実質公債費比率は、平成29年度に実施した任意繰上償還により平成30年度の元利償還金は減少したが、普通交付税の減などにより標準財政規模が減少したため、前年度比で0.1%悪化した。1%以下の低金利が続く現在、既往債の借換などを継続する予定であり公債費の抑制に努め、次年度以降も同比率は10%前後を維持できる見込みである。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は公民館であり、低くなっている施設は道路、橋りょう・トンネル、学校施設、公営住宅である。公民館は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を1.9ポイント上回っている。公民館は旧3町ごとに設置しており、平成30年度に象潟公民館2階部分の大規模改修を行ったが、他の2施設についても計画的に老朽化対策を実施し長寿命化を図る必要がある。道路及び橋りょう・トンネルは、有形固定資産減価償却率の類似団体平均をそれぞれ31.7ポイント、8.7ポイント下回っている。これは、供用開始年月日が不明なものが多く、合併時の平成17年を供用開始としていることが償却率が低い要因となっている。学校施設は、小学校が有形固定資産減価償却率67.8%、中学校が31.1%で特に小学校の比率が高くなっている。平成29年度に3小学校の統合に伴い象潟小学校の大規模改修を実施したが、他の学校においても児童生徒の安全を最優先とし計画的な老朽化対策を行っていく。公営住宅は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を10.5ポイント下回っている。国庫補助事業を活用しながら長寿命化計画に基づいて、老朽化対策を実施している。今後も公共施設等総合管理計画に基づいた対策を進める。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
有形固定資産減価償却率は、体育館・プール、保健センター・保健所、一般廃棄物処理施設については、類似団体平均と同水準であるが、市民会館、庁舎は高く、図書館、消防施設は低くなっている。市民会館は、建築から85年経過し耐用年数を超えており、有形固定資産減価償却率が100%となっている。現状も美術品の展示や音楽イベントなどで使用されているが、使用頻度が比較的少ないことから大規模な改修は行わず修繕等で対応している。庁舎は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を13.2ポイント上回っている。象潟庁舎は平成5、金浦庁舎は昭和59、仁賀保庁舎は昭和51の建設であり、空調など各種設備は耐用年数を超えており、建物全体として補修を必要とする箇所が年々増加傾向にある。図書館は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を6.0ポイント下回っている。2ヶ所の図書館を公民館に併設しているほか、単独の施設として管理している駅舎併設の図書館は平成10年度供用開始のため稼働年数が少ないことが類似団体平均を下回る要因であると考えられる。消防施設は、有形固定資産減価償却率の類似団体平均を15.4ポイント下回っている。一定年数を経過した消防団施設を年次計画で建て替えしており、老朽化対策を計画的に実施していることが類似団体平均を下回る要因であると考えられる。
財務書類に関する情報①(2018年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等において、資産総額は8,708百万円減少(△2.5%)し、333,698百万円となった。金額の変動が大きいものはインフラ資産であり、減価償却による資産の減少が資産の取得を上回ったことにより、7,242百万円減少した。負債総額は前年度末から1,103百万円減少(△6.1%)し、16,885百万円となった。金額の変動が大きいものは地方債(固定負債)であり、任意繰上償還などにより償還額が発行額を上回り、947百万円減少した。公営事業会計等を加えた全体及び一部事務組合等を加えた連結においては、資産総額は全体で368,155百万円、連結で370,693百万円となっており、負債総額は全体で36,956百万円、連結で37,260百万円となっている。一般会計等と全体の差額について、資産総額では主に公営企業会計に属するインフラ資産(ガス導管・上下水道管等の工作物)等の増で、負債総額では地方債の償還が進んでいないことや未払金の計上などによるものとなっている。今後、既存施設等の老朽化に伴う更新・修繕費用の増大が懸念されるため、にかほ市公共施設等総合管理計画に基づき、適切な施設管理や資産管理に努める。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等において、純行政コストは19,277百万円となり、394百万円減少した。経常費用のうち最も金額が大きいのは減価償却費であり全体の44.9%を占めている。今後、既存施設等の減価償却費は年数経過に伴い減少していくが、老朽化に伴う多額の更新・修繕費用が必要となることや、高齢化の進行などにより社会保障給付の増大が見込まれるため、物件費等経常費用の抑制や経常収益の確保に努める。一般会計等と全体及び連結の差額について、全体では水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため経常収益が多くなっている一方で、移転費用に計上している国民健康保険や後期高齢者医療等の負担金等が経常収益以上に多いことから、一般会計等と比較し行政コストは多くなっている。連結では一部事務組合のうち、本荘由利広域市町村圏組合の介護保険給付費などの移転費用等が経常収益以上に多いことから、一般会計等や全体と比較しても行政コストが多くなっているが、秋田県市町村総合事務組合の退職手当事業において移転費用である退職手当支給準備金の繰入が減少したことから、前年度末から純行政コストが786百万円減少した。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(11,670百万円)が純行政コスト(19,277百万円)を下回り、本年度差額は△7,606百万円となり、その他の増減も含めて純資産残高は前年度末から7,605百万円減少した。今後、税収等の大幅な増加は見込めないため、純行政コストの削減により純資産残高の維持に努める。公営事業会計等を加えた全体及び一部事務組合等を加えた連結においても国民健康保険税や後期高齢者医療保険料などが税収等に含まれることから、一般会計等と比べて全体で2,997百万円、連結で9,133百万円多くなっているが、純行政コストも全体で3,372百万円、連結で9,545百万円多くなっていることから、それぞれ純資産は前年度末から減少している。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等において、業務活動収支は、地方交付税や国県補助金の減少などがあったものの、1,208百万円の黒字となった。投資活動収支は49百万円の赤字となったが、象潟小学校大規模改修工事の完了などにより公共施設等整備費支出466百万円の減、基金取崩収入82百万円の増により赤字額は353百万円縮小した。また、財務活動収支は、地方債償還額が発行額を上回ったため、1,079百万円の赤字となった。以上により、本年度末資金残高は前年度末から79百万円増加し、267百万円となっており、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。公営事業会計等を加えた全体では、資金収支が黒字となり本年度末資金残高が200百万円増加し、一部事務組合等を加えた連結でも昨年度は資金収支が赤字となったが、一部事務組合等で公共施設整備費支出が205百万円減少したことなどから投資活動収支の赤字が390百万円縮小したため、本年度資金収支が黒字に転じ、本年度末資金残高は175百万円の増加となっている。
財務書類に関する情報②(2018年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
・住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく上回っている。これは、有形固定資産の約8割を占める道路等の工作物について、供用開始年月日が不明なものが多く、合併時の平成17年を供用開始としているためである。・歳入額対資産比率も類似団体平均を大きく上回っているが、これも上記と同様の理由である。・有形固定資産減価償却率は類似団体平均を25.8%下回っている。全体の比率を引き下げているのは上述した工作物の計上方法によるものだが、一方で公民館や市民会館等の老朽化が進んでおり、建物の償却率は56.7%で同水準にある。今後は、にかほ市公共施設等総合管理計画に基づき、予防保全型の維持管理により各施設の長寿命化を図るとともに、統廃合についても検討を行っていく。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
・純資産比率は、前年度末と比べて0.2%増加し、類似団体平均を18.1%上回っている。これは、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから、純資産総額(分子)が減少している一方、減価償却による資産の減少等により、資産合計(分母)がそれ以上に減少しているためである。・将来世代負担比率は、前年度末と比べて0.3%減少し、類似団体平均を11.8%下回っている。これは新規に発行する地方債の抑制や任意繰上償還、高利率の地方債の借換えを行ってきたためである。今後も、将来世代に過度な負担を強いることのないよう地方債残高の抑制に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
・住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を29.8万円上回っている。これは、経常費用のうち減価償却費が44.9%を占めていることが要因と考えられる。今後は年数経過により減価償却費は減少していくが、同時に施設の老朽化対策が必要になるとともに高齢化の進行に伴う社会保障費の増大も予想されることから、他の経常費用とのバランスを勘案しながら行政コストの適正化に努める。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
・住民一人当たり負債額は、前年度末に17,988百万円あった負債額が地方債の任意繰上償還などにより16,885百万円となったことから、前年度末と比較して3.2万円減少している。今後は引き続き資産とのバランスを取りつつ、負債額の減少に努める。・基礎的財政収支は、増加要因として、投資活動収支が象潟小学校大規模改修工事の完了などにより赤字額が214百万円縮小したが、地方交付税や国県補助金の減少などにより業務活動収支351百万円の減などの減少要因が大きくなったため、137百万円減少し1,127百万円となった。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
・受益者負担比率は類似団体平均を1.5%下回っている。前年度末と比較し経常収益の減少により0.5%悪化した。受益者負担の割合が最も高いものは公営住宅に係る費用となっている。また、公共施設使用料は、合併以前の額料金体系をこれまで引き継いできたが、平成29年度の料金統一化により経常収益のうち使用料が減となっていて現状では今後も大幅な増加は見込めない状況である。これまで以上に経常費用の削減に努めるとともに、公共施設の利用者数、利用回数を上げるための取組を積極的に行うなど、受益者負担の適正化に努める。