公共下水道 美里町立南郷病院 農業集落排水施設 簡易水道事業(法適用)
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物件費や扶助費が伸びたことから基準財政需要額は増加しているものの、地方特例交付金等の増収により基準財政収入額についても増加したことから、前年度と同水準を維持し、3か年平均で前年度よりも0.01ポイントの増加となった。しかしながら、類似団体平均値よりも0.24ポイント低く、依然として低水準を推移していることから、美里町総合計画・美里町総合戦略、第3次美里町財政健全化計画、各種個別計画により、今後も総合的かつ計画的なまちづくりに取り組み、引き続き財政基盤の強化に努めていく。
経常経費に充当した一般財源について、地方債の償還満了に伴い公債費で減少したものの、一部事務組合に対する補助費等で1億2千6百万円の大幅な増加となったため、経常収支比率は前年度よりも1.4ポイントの増加になり、財政の硬直化が進んだ。全国平均よりも低い水準に位置しているが、第3次美里町財政健全化計画の目標値である90パーセントを上回っていることから、今後も一般財源の確保に努めるとともに、計画的な事務事業の縮小や廃止など見直しを進め、経常経費の削減に努めていく。
人件費では、退職手当組合負担金で減少したものの、物件費では令和元年東日本台風による稲わら等の災害廃棄物処理業務委託料等の追加、分母となる人口も減少していることにより、前年度から4,302円の増加となった。物件費の増加要因は災害に起因する一時的なものとはいえ、依然として、類似団体の中では高い水準であることから、引き続き美里町定員適正化計画に基づく給与の適正化に努め、計画的な事務事業の縮小や廃止などの見直しをていく。
令和2年度採用者や令和元年度退職者の変動が主な要因で前年度より0.2ポイント上昇し、平成25年度以降、類似団体と比較して3ポイント程度低い数値で推移している。今後も、指数の変動要因を分析しながら給与の適正管理に努めていく。
平成29年3月に策定した美里町第3次定員適正化計画(平成29年度から令和3年度まで)により、職員の定員適正化に努めてきたが、近年の大量退職、大量採用による経験の浅い職員の割合の増加のほか、断続的に発生している病休職員により慢性的なマンパワー不足に陥っていることから、令和2年度採用時から目標値よりも多く職員を採用することとした。このため、前年度よりも0.84ポイント増加し、類似団体内でも低い水準に位置している。
美里町建設計画に基づき実施する建設事業費の財源として、合併特例事業債を有効活用してきたことにより類似団体平均と比較して高い水準を推移してきたが、借入期間10年に設定した地方債の償還が満了していることから、前年度から0.6ポイント減少している。今後大規模な建設事業を控えていることから、元金ベースのプライマリーバランスを勘案しながら地方債を発行することで、大幅な増加が懸念される公債費の抑制に努めていく。
地方債の元金ベースのプライマリーバランスの黒字化に努めたことで地方債現在高が減少したことにより、充当可能財源よりも将来負担額が減少したことで、前年度と比べて2.4ポイント低下した。しかしながら、全国平均や類似団体平均を上回っている状況に変わりはなく、令和元年度に整備した小・中学校空調設備の地方債の償還や今後控えている大規模な建設事業による将来負担額の増加が懸念されることから、起債依存型の事業にかかる地方債の発行抑制を続け、公債費等義務的経費の削減を図るなどして、財政の健全な運営に努めていく。
退職手当組合への負担金の減少で性質分類上の人件費は減少したものの、物件費に含まれる非常勤職員に係る費用等で増加したため、前年度から0.1ポイントの増加となった。全国平均よりも低い水準を維持しているが、類似団体内では中間に位置していることから、今後も、組織機構の見直しやアウトソーシングの活用を図りながら、職員の適正な配置と給与の適正管理に努めていく。
物件費の歳出抑制により前年度と同数値を維持し、全国平均や類似団体平均よりも低い水準となっている。賃金の占める割合が類似団体よりも高い傾向にあることから、今後は、効率的な業務執行が行われるように事務事業の見直しやアウトソーシングを図り、経常経費の削減に努めていく。
令和元年度は障害者及び障害児福祉費の更生医療扶助費等の減少により、前年度から0.1ポイント低下している。平成29年度まで毎年増加していたが、平成30年度からは類似団体の傾向とは反し、2年連続で減少している。全国平均や県平均と比べても低い水準を維持していることから、引き続き各種制度の適切な運営に努めていく。
下水道事業の法適化に伴う繰出金の減少により、平成28年度に大幅な減少に転じてから、令和元年度も同水準を維持している。今後も公営企業経営戦略に基づき、適正な使用料の設定など歳入の確保に努め、財政の健全化に努めていく。
依然として一部事務組合負担金の占める割合が大きいほか、町内小規模保育施設の開所に伴う地域型保育事業給付費負担金の増額等により、前年度より1.7ポイント増加した。今後も一部事務組合負担金により財政を圧迫する状況を招かないよう、交付税算入率の高い起債や一部事務組合の基金を活用するなどして、財政の健全化に努めていく。
これまで合併特例事業債を有効活用してきたことにより、類似団体平均よりも高い水準で推移してきたが、当該合併特例事業債の償還満了により平成30年度から減少傾向に転じている。しかしながら、今後控えている大規模な建設事業により公債費の大幅な増加が懸念されることから、元金ベースのプライマリーバランスを勘案しつつ地方債を発行することで、経常経費の抑制に努めていく。
一部事務組合における負担金の増加が影響し、前年度より1.9ポイント増加している。しかしながら、類似団体平均より低い水準を維持していることから、近年減少している公営企業会計への繰出金の抑制を継続し、引き続き歳入の確保及び歳出抑制に努めていく。
(増減理由)普通交付税の合併市町村に対する加算措置が平成28年度から5年間で段階的に縮減され、令和元年度は加算率30%で算定されている。また、その他特定目的基金を取り崩して財源を確保しているが、令和元年東日本台風の災害廃棄物処理事業に係る経費を一時的に財政調整基金に積み立てたことから、基金全体では前年度から226百万円の増加となった。(今後の方針)令和元年東日本台風の災害廃棄物処理事業に係る財源を一時的に積み立てたことから基金残高は増加しているが、普通交付税の合併市町村に対する加算措置の縮減による歳入一般財源の減少のほか構造的な収支不足に変わりはなく、今後予定している大規模な建設事業に基金の充当を予定していることから、中長期的には基金残高は減少傾向が続くことが見込まれている。恒常的に取り崩している特定目的基金では基金残高が枯渇することから、新たな財源の確保や歳出を抑制することで一般財源不足を補い、計画的な基金運用に取り組む。
(増減理由)・令和元年東日本台風の災害廃棄物処理事業に係る財源を一時的に財政調整基金に積み立てたことから、前年度から373百万円の増加となった。(今後の方針)・財政調整基金の残高は、標準財政規模の10%程度を目途に維持するよう努めている。・災害等への備えのため、2億円から3億円程度を確保することとしている。・令和元年東日本台風の災害廃棄物処理事業に係る財源を一時的に積み立てたため基金残高は増加しているが、普通交付税の合併市町村に対する加算措置の縮減による歳入一般財源の減少のほか構造的な収支不足に変わりはなく、今後予定している大規模な建設事業に基金の充当を予定していることから、中長期的には基金残高は減少傾向が続くことが見込まれている。
(増減理由)・平成29年度決算における災害公営住宅家賃低減化交付金等の未充当分2,422万円積み立てによる増。・平成30年度災害公営住宅家賃低減化事業等へ2,487万円取り崩して充当したことによる減。(今後の方針)・引き続き、災害公営住宅家賃低廉化事業及び東日本大震災特別家賃低減事業の実施のため計画的な運用を行う。・恒常的な歳入一般財源不足により、当面の間、地方債償還への備えとしての積み立ては行わない予定である。
(基金の使途)・美里町合併振興基金:町民の連帯強化又は地域振興事業・美里町公共施設整備基金:公共施設整備事業・美里町福祉基金:地域における福祉活動の促進、快適な生活環境の形成等、本格的な高齢化社会の到来に対応した施策の推進(増減理由)・美里町合併振興基金:地域づくり事業、イベント交流事業、地域交通対策事業等へ充当したことによる減少。・美里町福祉基金:敬老式、高齢者外出支援事業など高齢者福祉事業へ充当したことによる減少。・美里町ふるさと応援寄附金:高額寄附金があったことによる増加。(今後の方針)・美里町合併振興基金:利子以外の積み立て予定はなく、今後予定している大規模な建設事業の財源として取り崩しを予定している。・美里町福祉基金:恒常的に高齢者福祉事業への取り崩しにより、基金残高の枯渇が懸念されることから、事務事業の見直しを検討している。・美里町ふるさと応援寄附金:貴重な自主財源の一つであることから、寄付額を伸ばすため、魅力ある返礼品の発掘やPR方法の工夫等を検討している。
当町では、平成27年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共施設等の延べ床面積を20%以上削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却の検討を進めている。有形固定資産減価償却率については、上昇傾向にはあるものの、類似団体平均値より下回っている。今後、予定している統合中学校整備事業により指標の改善を見込んでいる。
将来負担額のうち公営企業債繰入見込額が平成30年度対比4.9億円の減少、充当可能基金が平成30年度対比4.3億円の増となったことにより当該指標の分子が7.9億円減少したものの、経常経費一般財源等のうち臨時財政対策債の発行可能額が0.7億円の減少、元金償還額が0.3億円の減少にとどまったため、8.3ポイントの上昇となった。引き続き、元金ベースのプライマリーバランスの黒字化による地方債の発行抑制及び事務事業の見直しにより経常経費の縮減に努める。
元金ベースのプライマリーバランスの黒字化を徹底したことで地方債残高が減少し、将来負担比率が低下しているが類似団体と比較し高い水準のままである。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低い状態にあるが、公共施設の老朽化に伴う統合、廃止、長寿命化は喫緊の課題であり、公共施設等総合管理計画に基づき積極的に取り組んでいく。
実質公債費比率、将来負担比率ともに類似団体と比較して高い水準にあるが、元金ベースのプライマリーバランスの黒字化の徹底により地方債残高の減少に努めてきたことで改善してきている。今後、大規模な建設事業を計画しており、ともに数値の上昇が見込まれるため、公共施設の適正配置及び事業費の平準化を図り公債費の縮減に取り組んでいく必要がある。
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