経営の健全性・効率性について
(1)収益的収支比率・経費回収率・汚水処理原価収益的収支比率、経費回収率及び汚水処理原価とも汚水処理に要する経費の増により、総じて悪化する結果となりました。他会計への依存割合についても、50%を超える状況となっています。収益的収支比率は、令和2年度から元金の償還が始まることから、収支の悪化が見込まれます。汚水処理原価については、経年による修繕費用等の増加も予想されることから、それらの状況に注視する必要があります。(2)企業債残高対事業規模比率本指標は、平成29年度に続き、0となりました。事業は休止しており、新発の起債借入は予定していないことから、地方債残高は減少で推移していく予定であり、当該数値(当該特別会計で負担するべき地方債残高対事業規模比率)も同水準程度で経過していくものと考えます。
老朽化の状況について
浄化槽の躯体の耐用年数は、おおむね30年以上とされています(※最も設置年度が古い浄化槽は平成26年度に設置したもの)。これまで、本事業において設置した浄化槽の躯体更新実績はありません。また、浄化槽の内部設備については、浄化槽法に定められた保守点検・清掃・法定検査を適正に行い、機器の予防保全に努めていています。
全体総括
本町の個別排水処理事業は、平成26年度から事業を開始し平成30年度末で計38基の公共設置を行っています。これらの整備に要した起債については、令和2年度から償還が始まることや平成30年度をもって事業を休止したことにより使用料収入の増収は見込めないことなどの理由から、今後、苦しい経営状況となっていくものと考えます。事業のあり方そのものについて抜本的に考える時期にきているものと考えます(個人設置型浄化槽への移行)。