地域において担っている役割
町内唯一の病院として救急患者及び入院患者の受け入れ体制を整え、高齢化や生活環境の変化等により医療ニーズは多様化の傾向にあることから、町民にとっての「かかりつけ医」として運営し、専門性の高い医療については、二次・三次医療圏域の医療機関と連携しながら安心できる地域医療を提供する。
経営の健全性・効率性について
稼働病床の増加により医業収支比率や病床利用率も増加傾向にある。しかし、いずれも平均値を下回っており、入院及び外来患者1人1日当たり収益についても平均値を下回っていることから、安定した収益が確保できるよう、原因の分析が必要とされる。
老朽化の状況について
病院建物本体が建設後35年以上が経過し、耐用年数が近づいている。医師住宅については、4戸のうち2戸が平成18年、残りの2戸が平成24年の建設となっている。大型の医療機器についても耐用年数を超えているものが多数見られ、更新の時期が近づいている。
全体総括
人口減少や地域住民の高齢化により外来患者が減少の一途をたどっており、当院においても対策を検討しなければならない過渡期であると考えている。患者の大多数を占める高齢者が来院に苦渋していることを鑑み、また、老人福祉を踏まえた広い視野での健康管理を試みることから、訪問診療や地域包括ケア病床の早期導入及び充実が求められる。また、医療スタッフの充実は、当院の展望を見据えるうえでも必要性が非常に高いため、今後においても最優先事項と位置づけるとともに地域の実情を考慮した病院運営を展開し、経営の安定に努める必要がある。