01:北海道
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北斗市:特定地域生活排水処理
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経常収支比率収益的収支比率累積欠損金比率流動比率経費回収率汚水処理原価水洗化率 |
経営の健全性・効率性について収益的収支比率は、ほぼ横ばいで推移しており、表面上はあまり悪くない経営状況に見えますが、実際には単年度収支は使用料以外の収入によって収支均衡が保たれている状態です。また、経費回収率については、近年浄化槽設置基数の増加により使用流収入自体は増加していますが、類似団体・全国平均値と同程度の水準ではあるものの、50~60%とあまり高くない水準で推移しており、使用料だけで汚水処理費全てを賄いきれていないことがわかります。合併処理浄化槽の個別処理という特性から経費が嵩むことや、それに見合う使用料収入を確保できていないことに起因するものと考えられます。単年度実質収支において、表面上の資金不足を生じていないというだけで、経営状況については不透明な状態といえます。企業債残高対事業規模比率については、類似団体平均値と比較して約8倍と非常に高い数値となっています。新設事業が継続していることや、経費回収率が低迷している状況などが主な要因と考えられます。汚水処理原価は、ほぼ横ばいで、類似団体平均値と比較するとやや低い水準で推移しており、汚水処理費としては妥当なものであると読み取れますが、新設事業が継続中であることや経費回収率が50~60%台で推移している状況を考慮すると、今後も経費削減に努める経営努力が必要です。水洗化率はほぼ横ばいで、類似団体平均値を上回る水準が続いています。今後も水洗化率の向上を図るため、浄化槽の設置に向けた戸別訪問の実施や、水洗化工事に対する融資斡旋制度の更なる周知など啓発活動を実施し水洗化の促進を図る必要があります。 |
有形固定資産減価償却率 |
老朽化の状況について北斗市の特定地域生活排水処理施設の供用開始は平成19年度であり、浄化槽(躯体)の標準耐用年数は概ね30年です。まだ耐用年数を経過していませんが、ブロアー等の機器設備類の耐用年数はさらに短く、故障発生により不定期に修繕を要している状況です。標準耐用年数上では、更新を意識する段階ではなく維持管理と新設が今後の事業の中心となっていきます。供用開始経過年数から目立った老朽は進行していないと考えられます。しかし、耐用年数が過ぎたからといって、そのまま対象となる浄化槽をすべて入れ替えるというわけにはいきませんし、そのまま放置するというわけにもいきません。重要なことは躯体だけでなく設備機器類の老朽化状況を的確に把握し、利用形態の変化や住民のニーズに着目し、それぞれの時期でベストな更新・修繕を判断したうえで対処していく必要があると考えています。 |
全体総括北斗市の下水道事業は、特定地域生活排水処理施設事業のほか3事業をひとつの会計で経理する現金主義の官庁会計方式(単式簿記経理)を採用していますが、資産価値や事業毎の損益が明確にならないため、経営状況の把握や分析が難しい状況です。老朽化の進行に伴う施設の更新費用の把握・財源確保のためには、その前提として、現在保有している資産の価値、及び当該資産に対応する財源を把握し、適正な水準の料金体系を設定することが重要となります。そのため、平成31年度より発生主義の企業会計方式(複式簿記経理)を採用し、トータルコストを把握し経営状況を明確にしたうえで、セグメント情報を開示することにより経営状況の「見える化」に向けた取組により、経営改善を促進していきます。また、事業の役割を踏まえ、持続可能な事業の実施のため、施設の状況を客観的に把握、評価し、中長期的な施設の状態を予測しながら、施設を計画的かつ効率的に管理するために、「下水道長寿命化計画」、「経営戦略」の策定や「アセットマネジメント」を導入するなど、各施設の将来劣化予測を行い、浄化槽の更新・設備機器類の修繕等を含めた事業費の平準化や過剰なメンテナンスを回避する管理能力の向上を図るなど、経営改善に向けた取組みの推進に努めます。 |
本ウェブサイトは、地方公共団体の財政に関するオープンデータのうち再利用困難なものを収集・整理し、
日本の経済学・財政学・情報技術の発展をめざして公表する場です。またオープンサイエンスの意味合いも含みます。
原典は、以下の資料です。参照先として(澁谷英樹「地方財政ダッシュボード」、(https://shibutani.org)
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