地方財政ダッシュボード

運営者プロフィール

澁谷英樹

澁谷 英樹

南山大学 総合政策学部 准教授

地方財政データ基盤と政策ダッシュボードを開発・運営する財政学者

研究者・教育者としての仕事、データエンジニアリングを軸として実装する仕事、ウェブエンジニアリングを軸として継続的に運用する仕事を、ひとつながりの成果と考えています。近年は、日本の地方財政データを読みやすい形で整えることを主力の活動に置いています。

地方財政ダッシュボードは、日本のどのような地域にも、文章で理解できる形で政策に関するデータを広げることを目標としています。また、現代のオープンテックに共感した私の思想をもっとも端的に示す制作物でもあります。研究、実装、更新設計、運営を一人の独立した研究者が手がけ、公開後も長く使える状態を保つことをめざしています。

Overview

所属

南山大学, 総合政策学部, 准教授.

専門分野

財政学, 地方財政, 政策ダッシュボード.

主な活動

地方財政ダッシュボードの設計・開発・運営、経済・財政関連のデータ整備、可視化、更新設計

Programming History

  1. 2003年、16歳でHTML/CSSを勉強し、初めてレトロゲームの攻略サイトを制作しました。これが当たり、Google AdSenseによる収益化に成功しました。この収益は時期によって変動しましたが、学部生の頃には月10万円ほどの収入になりました。とくに、2013年に南山大学の瀬戸キャンパスに移った頃には、この不労所得が生活費の基礎になりました。広告収入は次第に少なくなっていきましたが、博士号を取得した2016年頃まで私を支えてくれました。このウェブサイトの運営自体は、今日も途切れることなく続けています。
  2. PHP は、当時のCGI(Perl)に代わる言語として、最初に覚えたものです。XAMPPを使えばMySQLとセットで簡単に開発環境を構築できるため、10代から20代にかけては、あらゆる場面においてPHPばかり使っていました。2018年の第14回「税に関する論文」では、EDINETに掲載されたHTMLファイルをスクレイピングするために用いて、奨励賞の受賞につながっています。10代の頃に覚えたプログラミング言語が、32歳でようやく研究に直結できるようになりました。現在も、地方財政ダッシュボードの裏方はPHPが担っています。
  3. R は、27歳頃になってから使い始めたものです。ここで、既に自作関数を作成できる腕が身についていることに気がつきます。とくに、eval関数を用いて引数に渡した文字列をコードとして、別種の回帰分析を連続して実行できるようになったことで、計量経済学の計算作業を請け負えました。これが、29歳から34歳まで続く非常勤講師時代の収入源にもなりました。このリサーチアシスタント作業で、SPSSのSyntaxやStataの.doを書く機会を得られました。仕様書が英語で書かれていたので、もしプログラミングの下地が無ければ大変だったでしょうね。
  4. VBA も R と同時期に覚えた言語です。「税に関する論文」に受賞した後、財政にはオブジェクトを多用したExcelの資料が多いことに気がつきました。この頃には、複数のプログラミング言語を組み合わせてプロジェクトを完成させることができそうに思えました。そこで、財政状況資料集をパースして、数値csvとテキストtsvに分解整理するVBAマクロを作成しました。それを更にPHPやJavaScriptを用いてウェブサイトとして整理したものが「財政状況資料集Viewer」です。これは「アーバンデータチャレンジ2019 with インフラデータチャレンジ2019」でデータ部門の銅賞をいただきました。
  5. JavaScript は、2000年代前半にはセキュリティ上の理由から使うべきではないと言われていたため、触れてきませんでした。しかし、先述のアーバンデータチャレンジではインタラクティブな可視化としてd3.jsを使う必要があり、かろうじて書ける程度に覚えました。最近は、クラウドフレアのWorkersを用いるために重宝しています。
  6. Python を身につけたのは非常に遅く、アーバンデータチャレンジに挑んでいた2019年頃から活発に書くようになりました。当初はAnacondaを利用していましたが、VSCodeに開発環境を構築して乗り換えました。最近は、ほとんどのデータ分析作業をPythonで行っています。とくに、地方財政ダッシュボードのデータ更新のためのデータ整形、集計、可視化、ファイル操作はPythonです。
  7. こうして思い出すと、必要に応じて様々な言語を覚えてきました。もっとも、プログラミング歴が長いわりに遅咲きですし、易しい言語を選んでいることがわかります。職業プログラマとしてやっていくにはタイピングが遅いという明らかな弱点もありましたし、アマチュアとして自由に書けて良かったのだと思います。(※浪人したためいわゆるリーマン震災世代にあたりますし、当時、IT企業を待遇の良い就職先として見ていなかったことも大きな理由です。)

Skills

Web
HTML、CSS、PHP を中心に運用しています。JavaScript はグラフの描画に用いているほか、CDNの制御にも用いてます。
Data
Python を、分析、整形、集計、可視化に使っています。R は、職場で依頼されたときに講義しています。
Automation / Office
VBA を実務上の主力として用い、継続的な作業の自動化や集計の整備を行っています。

Awards / Recognition

  • 第14回「税に関する論文」奨励賞
    論文での受賞です。HTMLで掲載された税効果会計に関する注記をパースし、データとして整理し、法人税負担の分析につなげたものです。プログラミング、前処理、分析、執筆までの一連をつなげられた最初の成果です。
  • 「アーバンデータチャレンジ2019 with インフラデータチャレンジ2019」銅賞
    全国のあらゆる地方自治体を、文章と数値の両方で説明することを達成した制作物です。ウェブサイト化したことにより、誰もがアクセス可能な研究成果となった点で、私の転機となりました。
  • 「食と農・流通における新型コロナウイルス対策 懸賞論文・提言」佳作
    アーバンデータチャレンジで整理されていた文章データを、テキストマイニングしてコロナ対策の議論に応用したものです。アーバンデータチャレンジではできなかった論文化を実現できました。
  • 日本地域学会「著作賞」(2022年度・第31回)
    地方財政の一般会計からさらに拡大し、Pythonを用いて公金支出情報をデータ分析したものです。一般的な財政よりも高頻度のデータに取り組んだ成果でした。

Selected Works

  • 地方財政ダッシュボード
    2020年1月より運営しています。元は「地方財政状況資料集Viewer」と呼んでいたものに、「経営比較分析表」と「統一的な基準による財務書類に関する情報」を追加して発展させたものです。日本全国の自治体と地方公営企業のデータを整理・可視化するウェブベースのダッシュボードです。研究、実装、長期運用を一つの仕事として継続しています。

External Profiles