経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率:使用料収入は接続率の増加に伴い年々伸びてきているが、総収益については、例年どおり低い水準であり、赤字を示す傾向にある。健全な経営のために、下水道使用料と支出の見直しの検討を行う必要がある。④企業債残高対事業規模比率:当該値は、前年に比べ僅かに減少しているが、類似団体との比較でも、平均値を大幅に上まわっており、使用料収入に対する企業債残高の割合が大きくなっていることを示しており、今後経営改善を図っていく必要がある。⑤経費回収率:前年と比較すると僅かに1.34ポイント増加しているが平均値と比較してみると、マイナス4.47ポイントと平均値には達していない状況である。使用料で経費を回収できていない状況が示されおり、使用料の改定を検討していく必要がある。⑥汚水処理原価:前年と比較しても僅かに2.18ポイント減少しており、類似団体の平均値との比較でもマイナス12.02ポイントと比較的低い値を示しており効率的な汚水処理が実施されていると考えられる。⑧水洗化率:供用開始地区が増えた段階で一時的に下がっているが平成28年度から年々順調に増加している。平均値にはまだ、達しておらず、接続補助金の活用等も含め接続率向上のため努力が必要。
老朽化の状況について
③管渠改善率:本年度の本町の数値は示されていないが、現在までのところ老朽化による問題は生じていない。引き続き、適正な維持管理を進めていく必要がある。
全体総括
本町の下水道事業は、使用料で経費を回収できていない状況であり他会計からの繰入れや、起債に依存している実態は明らかである。また、本町の公共下水道は供用開始から30年余り経過していることから、管渠の更新の予測を検討する時期が到来している。今後、持続可能な下水道事業のためにも、経営の健全化を図るためにも接続率の向上及び下水道使用料の改定等を検討していく必要がある。