経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は、100%を下回っているため、使用料等の収入では費用を賄えていない状況を示している。水洗化率の向上促進や料金の適正化を図るとともに、効率良く事業運営を行い維持管理費用を抑制する必要がある。④企業債残高対事業規模比率については、企業債残高は徐々に減少傾向であるが、建設事業開始から50年以上経過しており、今後、改築更新費用の増大が見込まれるため、改築更新費用を平準化する必要がある。⑤経費回収率については、類似団体平均及び全国平均より下回っている。今後、維持管理費用の増加が見込まれることから、効率良く事業運営を行い費用を抑制するとともに、水洗化率の向上促進や料金の適正化に努める。⑥汚水処理原価については、類似団体平均及び全国平均より下回っているが、今後、増加見込みであることから維持管理等の効率性を高める必要がある。R1は公営企業法適用のための打切決算により、汚水処理費がR2に引き継がれたことに伴う減である。⑧水洗化率については、増加傾向にあるが、類似団体平均及び全国平均よりも低いため、更なる接続促進の強化が必要である。
老朽化の状況について
③管渠改善率については、H26年度に建設事業開始から50年経過したことにより、今後更新費用の増大が見込まれる。更新・維持管理について中長期的な計画を立て、更新費用を平準化する必要がある。
全体総括
当市の下水道事業は、建設事業開始から50年を経過し、普及率は97.3%となっており、今後は管路の更新費用や維持管理費用の増加が見込まれる。費用の財源の指標となる経費回収率や水洗化率は、全国平均より下回っており、水洗化率の向上及び下水道使用料の適正化に努める必要がある。また、事業の経営成績や財政状態など経営状況をより的確に把握するため、令和2年度より公営企業会計へ移行している。今後、令和2年度策定予定の経営戦略に基づき、財政健全化に努め、持続可能な下水道事業の実現に向け取り組む。