経営の健全性・効率性について
①黒字経営が続いており、類似団体・全国平均を上回っている。②累積欠損金は発生していない。③例年、本管工事を3月に竣工し、4月に支払いを行うため、未払金として計上されていたが、令和2年度においては本管工事を繰越したため、未払金が減り、例年以上に流動比率が高まった。ただ、流動比率は100%を上回っており、債務に対しての支払い能力があるといえる。④現在は平均値を下回っているが、今後は管路の耐震化等の更新事業で借入を継続していくため、給水収益の増加に向けた取り組みを行っていきたい。⑤類似団体及び全国平均値を上回っており、給水にかかる費用を給水収益で賄えている。⑥類似団体及び全国平均値を下回っている。⑦類似団体及び全国平均値を上回っており、良好といえる。⑧令和元年度の中ごろに町内全域を対象とした漏水調査を行っており、その後漏水箇所の修繕を行っているので、前年度と比較すると向上した。ただ、80%を下回っているため、今後調査を定期的に入れるなどして、有収率を上げていきたい。
老朽化の状況について
①平均値を上回っており、保有資産の更新等の必要性が増してきている。②平成30年度に法定耐用年数を越える管が急激に増加しているが、令和2年度より国の交付金制度を活用して老朽管の更新を計画的に行っていく予定である。③平成28年度より老朽管の更新を実施しており、類似団体及び全国平均値を上回っている。今後も継続して管路更新を実施する予定である。令和2年度においては繰越を行ったため、令和3年度以降に事業の効果がみられると思う。
全体総括
経営状況は、現時点でおおむね良好であるといえる。しかし、平成28年度より老朽管の更新を実施しており、建設改良費、起債の償還、減価償却費の削減等の経営努力を継続しながら、計画的に事業を行う必要がある。令和元年度に経営戦略を策定し、令和3年度にはアセットマネジメント計画の見直しを行うことで、将来にわたって持続可能な水道事業の運営を行う。