経営の健全性・効率性について
経費回収率については年度ごとの修繕料の多寡によって前後しているが、類似団体平均を上回っており、概ね料金収入により維持管理費を賄えている状態である。地方債の元利償還については一般会計からの繰入金に依存している状態であり、収益的収支比率については過去5年間でみるとほぼ横ばいである。水洗化率については、ゆるやかな伸びで100%に近付いており、新規接続や一般家庭以外の使用料金の従量制導入などにより、料金収入も増加傾向となっている。施設利用率についても、新規接続世帯の増加により、ゆるやかに上昇している。
老朽化の状況について
処理区が供用開始から15年以上経過しており、機器等の老朽化が目立つようになってきている。今後も耐用年数と実際の設備状況に応じて計画的な修繕や更新を行う必要がある。
全体総括
全町的に下水道事業の整備は完了しており、今後は老朽化した処理施設及び管路施設の大規模な改善事業(改修・更新)が必要となる。計画的な改善事業により、事業費の平準化を行い、財政の安定化を図る必要がある。また、将来にわたって安定的に事業を継続していくために、中長期的な基本計画である「上峰町下水道事業経営戦略」を平成28年度に策定・公表している。下水道事業は、住民生活において必要不可欠なインフラであることから、今後も安定した財源の確保とともに、省エネ機器の導入を検討するなど汚水処理費の削減に努める必要がある。