海陽町
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海陽町
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人口の推移
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成30年度末44.3%)に加え、町内に大型事業所が少ないことなどから地方税収が乏しく、類似団体平均を大きく下回っている。今後は、税の徴収力を強化することに努め、増収を図るとともに、一次産業をはじめ、新しい地域産業の創出や、活力あるまちづくり施策を展開しつつ、海陽町行財政改革プランの着実な実行により徹底した歳出削減をすることで、財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
類似団体平均を3.9ポイント、県平均を8.8%下回っているが、合併算定替の縮減により分母となる普通交付税が減少となったため、対前年度比3.1ポイント上回り83.7%となっている。今後も引き続き行財政改革への取組を実施し、義務的経費の削減に努めることとする。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たり249,498円と前年度決算額と比較では9,397円増加している。類似団体平均を25,324円上回っており、主な要因としては、物件費の賃金と地籍調査事業委託料の増が原因と考えられる。今後も退職者補充を必要最小限に留め人件費を抑制するとともに、引き続き物件費の削減に努め、適正化を図る。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
平成30年度の指数は91.8となっており、類似団体平均を3.9ポイント、全国町村平均を4.5ポイント下回っている。今後も引き続き給与の適正化、人件費の縮減に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
平成30年度は10.14人と、類似団体平均より2.36人少ない職員数となっている。今後も新規採用の抑制や事務分掌見直しによる職員配置の適正化により、適正な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
大型事業の償還開始より元利償還金が前年度より増となったが、今までに実施した地方債の繰上償還等により、前年度と同値となり、類似団体平均、全国平均を大きく下回った。今後も、建設事業の必要性や規模の見直し、繰上償還等により、なお一層の健全化を図っていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
地方債残高の増や充当可能基金の減より、数値が悪化した項目があるが、公営企業債等繰入見込額や退職手当負担見込額等の将来負担額が減になったことにより、充当可能財源が将来負担額を上回る結果となった。今後も公債費等義務的経費の削減を中心に行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
定員適正化計画に基づき定員管理等に取り組んできた結果、人件費にかかる経常収支比率は低い水準であり、類似団体平均と比較すると7.0ポイント下回っている。しかし、賃金や一部事務組合負担金など人件費に準ずる費用については、人口1人当たりの決算額が類似団体と比較して高い水準にあることから、これらを含めた人件費関係経費全体について、削減していく必要がある。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均より0.7ポイント下回っており、この要因としては、行財政改革の実行による徹底した経費削減に努めていることがあげられる。今後も、海陽町行財政改革プランに基づき経費の節減に努め、より一層の適正化を図る。
扶助費
扶助費の分析欄
平成30年度末で高齢化率44.3%と少子高齢化が進む本町であるが、扶助費の経常収支比率は類似団体平均より1.7ポイント低くなっている。国レベルで社会保障関係経費の増加が見込まれるなか、本町では保健、医療、介護に関し包括的に取組を行っており、今後も更なる充実を図り、関係機関等と連携し扶助費の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は類似団体平均を0.4ポイント下回っている。今後も現在の水準を維持するとともに、公営企業等においては独立採算の原則に立ち返った料金の改定による経営の健全化、国民健康保険及び介護保険においても保険料の適正化を図り、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費の経常収支比率は類似団体平均を5.4ポイント上回り19.9%で前年度と比べると1.1ポイント高くなっている。類似団体平均を上回っている主な要因は病院事業会計への繰出金や広域で行っている消防組合、衛生処理事務組合などへの負担金の影響が考えられる。今後は、病院事業の経営安定化や一部事務組合に対しても経費削減の努力を要請し、補助費の削減を図る。
公債費
公債費の分析欄
合併前の大規模事業に要した地方債の償還のピークは過ぎたが、平成26,27年度に実施した大型事業(宍喰地区避難タワー整備事業、宍喰町民センター耐震改修事業等)の償還開始により公債費が前年度より増となり類似団体平均と同水準となった。今後も大型事業の償還開始が控えているため、事業の厳選や見直しによる新規発行地方債の管理に努めることで公債費負担の軽減を図る。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費を除いた経常収支比率は68.0%と前年度と比べると2.3ポイント上回っているものの、類似団体平均、全国平均との比較ではともに下回っている。今後も現在の水準を維持するため、引き続き経費削減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民1人当たり786,118円となっている。総務費が、前年度と比較して-73,855円となっている。主な理由は、財政調整基金積立金(対前年度-464百万円)及び鉄道経営安定基金積立金(対前年度-284百万円)の減少によるものである。消防費が類似団体と比較して大きく上回っているのは、平成26年度は消防組合デジタル無線整備負担金、平成27年度は津波避難タワー整備事業、平成28年度は浜崎地区集会所兼避難所整備事業、平成30年度は海部消防組合負担金の増(消防車両購入分)による影響である。教育費で平成29年度が類似団体と比較して大きく上回っているのは、海陽学校給食センター整備事業による影響である。災害復旧費で平成26年度~平成28年度が類似団体と比較して大きく上回っているのは、台風被害による影響である。諸支出金で平成27年度が極端に多くなっているのは、特定目的基金の積立を実施したためである。公債費については、類似団体と比較して20,124円上回っている。主な理由は、平成30年度に実施した繰上償還(67百万円)によるものである。平成30年度と平成26年度と比較すると合併前の大規模事業の償還終了や計画的な繰上償還等により20,432円減少(-18.7%)している。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民1人当たり786,118円となっている。繰出金は、類似団体と比較すると23,298円上回っており、平成26年度と比較しても5,589円増加(+6.2%)している。平成30年度は繰出金自身の増加(+13百万円)及び人口減(-158人)による影響で住民1人当たりのコストが増加となった。補助費等は、類似団体と比較して46,841円多い144,807円である。前年度と比較すると8,002円増加(+5.8%)している。一部事務組合負担金(海部消防組合)や海南病院繰出金の増が主な要因である。公債費については、類似団体と比較して20,124円上回っているが、平成26年度と比較すると、合併前の大規模事業の償還終了や計画的な繰上償還等により20,432円減少(-18.7%)している。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄
実質収支比率については順調に改善しており、大規模事業の償還終了や計画的な繰上償還の実施が大きな要因となっている。また、定員適正化計画に基づく人件費の抑制、行財政改革の実行による徹底した経費削減により、財政調整基金残高は平成30年度末で3,637百万円となっており将来に備えての財源確保もできている。しかし、今後、大規模事業(学校給食センター整備事業)の償還開始が控えているため、より一層の行財政改革の実行等により、経費削減に努める必要がある。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄
全ての会計において資金不足は生じていない。健全に運営されているといえる。
実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄
繰上償還額を除いた元利償還金は、対前年度16百万円増の775百万円となっている。平成29年度に実施した過疎ソフト事業(鉄道経営安定基金積立金:借入額92百万円)や平成25,26,27年度合併特例債(宍喰地区避難タワー整備事業:借入額53百万円、宍喰町民センター耐震改修事業:借入額123百万円等)の元金償還開始により、元利償還金が増加となった。
分析欄:減債基金
該当なし
将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄
将来負担額の減少について、一般会計等に係る地方債現在高の増(対前年度+3百万円)や充当可能基金の減(対前年度-13百万円)より、数値が悪化した項目があるが、公営企業債繰入見込額の減(対前年度-143百万円)や退職手当負担見込額の減(-51百万円)等の将来負担額が減となったことにより、前年度以上に充当可能財源が将来負担額を上回る結果となった。
基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金37百万円、ふるさとづくり寄附基金87百万円の積立を行ったが、鉄道経営安定基金の100百万円の基金取崩等により、対前年度13百万円減の8,746百万円となっている。(今後の方針)普通交付税の合併算定替えによる特例措置(令和2年度で終了)の適用期間終了後も、大型事業(宍喰地区防災公園整備事業(総事業費3,550百万円)等)を行う予定であり、中長期的には減少していく見込みである。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)普通交付税の合併算定替えによる特例措置(令和2年度で終了)及び定員適正化計画に基づく人件費の抑制、行財政改革の実行による徹底した経費削減等により、37百万円積立てたことにより基金残高が3,637百万円となっている。(今後の方針)今年度は対前年度37百万円の増加となったが、普通交付税の合併算定替えによる特例措置(令和2年度で終了)の適用期間終了後も、大型事業(宍喰地区防災公園整備事業(総事業費3,550百万円)等)を行う予定であり、中長期的には減少していく見込みである。
減債基金
減債基金
(増減理由)減債基金預金利子収入1百万円を積立てたことにより、基金残高が1,852百万円となっている。(今後の方針)大型事業(宍喰地区防災公園整備事業(総事業費3,550百万円)等)の地方債借入及び任意繰上償還により、中長期的には減少していく見込みである。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)海陽町千年のいのちを守るまちづくり基金:地震津波災害に強いまちづくりに要する経費海陽町子どもあゆみ基金:子どもを安心して生み育てられる環境整備に要する経費海陽町鉄道経営安定基金:地域交通の確保を図るため、阿佐海岸鉄道株式会社の経営を助成(増減理由)海陽町子どもあゆみ基金:子どもあゆみ事業(医療費助成、多子世帯保育料軽減等)36百万円による基金取崩より、基金残高が796百万円となっている。海陽町鉄道経営安定基金:構成団体(県、町)からの鉄道経営安定基金積立金負担金及び基金預金収入により14百万円を積立。阿佐海岸鉄道補助金100百万円による基金取崩により、基金残高が235百万円となっている。(今後の方針)海陽町千年のいのちを守るまちづくり基金:宍喰地区防災公園整備事業(総事業費3,550百万円)を実施するため今後取崩予定である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にある。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づいた公共施設の維持管理及び老朽化対策等を適切に進めていく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は類似団体と比較して低い水準である。これは類似団体よりも積立金残高を多く有しているため、債務償還能力が高いこととなる。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
今までに実施した繰上償還や基金残高の増加等により、将来負担額を充当可能額が上回っているため、将来負担比率は「-」となっている。有形固定資産減価償却率は類似団体より高い水準にある。平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づいた公共施設の維持管理及び老朽化対策等を適切に進めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
今までに実施した繰上償還や基金残高の増加等により、将来負担額を充当可能額が上回っているため、将来負担比率は「-」となっている。また、実施公債費比率も毎年改善され、類似団体と比較しても低い水準である。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
本町においては、認定こども園・幼稚園・保育所、橋りょう・トンネル、学校施設、公営住宅が類似団体より高い水準である。今後は、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づいた公共施設の維持管理及び老朽化対策等を適切に進めていく。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
本町においては、福祉施設、消防施設が類似団体より高い水準である。今後は、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づいた公共施設の維持管理及び老朽化対策等を適切に進めていく。
財務書類に関する情報①(2018年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が35,100百万円であり、資産総額のうち、有形固定資産の占める割合は72.8%となっている。そのうち、事業用資産、インフラ資産に占める割合は、それぞれ59.6%、39.3%となっている。インフラ資産については、町民への行政サービスの維持保全につながるため、容易に削減をすることができないが、事業用資産は公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなどして、公共施設等の適正管理に努める。水道事業会計、病院事業会計等を加えた全体では、資産総額は上水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて4,587百万円多くなるが、負債総額も2,849百万円多くなっている一部事務組合等を加えた連結では、資産総額は海部消防組合の基金や物品の資産を計上していること等により、全体会計に比べて1,713百万円多くなるが、負債総額も834百万円多くなっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等については、経常費用は6,913百万円である。人件費等の業務費用は3,749百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は3,164百万円である。前年度と比較すると、業務費用は199百万円の削減に成功している一方で、移転費用は430百万円増加している。今後も大型事業の実施予定や町関係団体の経営悪化による財政負担等によりますます厳しい財政運営を強いられることが予想されるため、事業の見直しや介護予防の推進等により経費の抑制に努める。全体では、経常費用は10,053百万円である。業務費用4,797百万円、移転費用は5,256百万円である。前年度と比較すると業務費用は224百万円の削減、移転費用は109百万円の削減に成功している。今後法適用化する会計については使用料の適正化が見込まれ、収益の変動が予測される。国民健康保険特別会計や介護保険特別会計においては、高齢化に伴い補助金の支出が増加すると考えられる。連結では、経常費用は12,478百万円である。業務費用は5,911百万円、移転費用は6,568百万円である。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(6,447百万円)が純行政コスト(6,606百万円)を上回ったことから、本年度差額は△159百万円となり、純資産残高は27,179百万円となった。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料などの理由から税収等が一般会計等と比べて985百万円多くなっており、本年度差額は△221百万円となり、純資産残高は28,917百万円となった。連結では、徳島県後期高齢者広域連合の後期高齢者医療特別会計により全体会計と比べて1,999百万円多くなっており、本年度差額は△192百万円となり、純資産残高は29,795百万円となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は592百万円であったが、投資活動収支については、△369百万円となった。主な投資活動収支は公共施設整備支出約500百万円、基金積立支出約100百万円、それに対しての主な投資活動収入は公共施設整備に係る補助金約100百万円、基金取崩収入200百万円によるものである。財務活動収支についは、地方債発行収入が地方債償還額を上回ったことから3百万円となった。全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より263百万円多い855百万円となっており、投資活動収支は、△529百万円となっている。財務活動収支は、水道事業や病院事業を連結したことに伴い、△112百万円となり、本年度末資金残高は1,151百万円となった。連結では、徳島県後期高齢者広域連合の後期高齢者医療特別会計による収入があることなどから、業務活動収支は全体会計より62百万円多い917百万円となっており、投資活動収支は、△603百万円となっている。財務活動収支は、一部事務組合等の会計を連結したことに伴い、△103百万円となり、本年度末資金残高は1,355百万円となった。
財務書類に関する情報②(2018年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
①海陽町においては平成30年度時点で3,708千円となっており、類似団体平均値と比べると高くなっている。資産が多いということは、それだけ住民の福祉の増進や町民サービスに寄与していることになるが、その分試算に対する維持補修費などのコストが発生する。今後の人口減少と少子高齢化を考えると適正な規模の資産を考えていく必要がある。②海陽町においては平成30年度時点で4.45年となっており、類似団体平均値と比較すると0.16年高くなっており、前年度と比較しても0.30年高くなっている。高くなった理由として資産全体の変動が少なかった一方で、歳入総額の減少が見受けられたことがあげられる。数値が高くなればなるほど、過年度の資産総額に対して、維持や更新の財源の割合が低かったという反面が見込まれる。③海陽町においては平成30年度時点で66.1%となっており、類似団体平均値と比較すると3.9%高くなっている。この数値が高くなれば施設や道路などの固定資産台帳上における更新時期が迫っている資産が多くなる為、更新費用の増加の確保が必要になってくる。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
④海陽町においては平成30年度時点で77.4%となっており、類似団体平均値と比較すると1.3%上回っている。この比率が高いということは資産を形成するための負債の割合が低く、将来世代の負担が小さくなっているといえる。資産の老朽化が進めば比率が低下していくことになるので、今後、世代間のバランスを見ながら資産の更新や形成を行って行く必要がある。⑤海陽町においては平成30年度時点で18.5%となっており、類似団体平均値と比べると3.3%高い水準となっている。これは、有形・無形固定資産の取得に関する将来世代への先送りの割合が若干高いことを表している。今後は、人口減少・少子高齢化といった課題を踏まえて適切な資産更新を行う必要がある。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
⑥海陽町においては平成30年度時点で698千円となっており、類似団体平均値と比べると高くなっている。これは類似団体よりも資産額が多いため、それに対する維持管理費や減価償却費等が原因と考えられる。また、経年で比較しても、行政コストの増加と人口が減少している要因を持つため、臨時的な費用及び収益を除いた経常コストの削減に努めなければならない。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
⑦海陽町においては平成30年度時点で837千円となっており、類似団体平均値と比べ88千円高い水準となっている。今後の人口減少・少子高齢化を見据え、将来世代に過度な負担を残さないよう、負債額を抑えていく必要がある。負債額の約85%が地方債の償還に係るものとなっており、今後施設の統廃合に伴う地方債の発行を見据えるなか、適切に償還できるよう計画を練る必要がある。⑧海陽町においては平成30年度時点で244百万円となっており、海陽町が投資を抑制したことを表している。一方で財務収支は当年度中プラス3百万円となっているため、基礎的財政収支のプラス分は地方債の償還(負債の減少)や資産の維持更新(資産の増加)及び統廃合(資産の除売却)に繋がるように、資産として保持しておく必要がある。今後も継続的にプラスの数値となるように業務支出を抑え、投資支出を厳選していく事によって、負債額を減らしていく運営を行う必要がある。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
⑨海陽町においては、平成30年度時点で6.2%となっており、類似団体平均値と比べると3.3%低くなっている。受益者負担の割合が低い状況は、町民にとってはありがたいことだといえるが、その分負債額が増え、将来世代への負担が先送りされては世代間の公平性に問題があるといえる。また現在の算定方法では、経常収益の中に、その他の経常収益(非資金の会計処理で発生しているものなど)が含まれている為、それらも踏まえた実質的な受益者負担比率は大きく変動する可能性もある。算定方式に加えて今後の人口減少・少子高齢化もふまえ、現在の受益者負担割合が適切なものかどうか検討していく必要がある。