地域において担っている役割
①救急告示(二次救急)病院として、365日受入体制を整え対応。②災害支援病院、徳島DMAT(災害派遣チーム)としての災害対応への役割。③リウマチ・膠原病診療医育成の拠点施設。④卒後臨床研修医受入三群病院としての役割。⑤地域包括ケアシステムの中心的役割。⑥採算をとることが困難な健診や公衆衛生活動。
経営の健全性・効率性について
令和元年度は、前年度に比べ病床利用率の増により医業収支比率、経常収支比率とも改善しているが、赤字解消とはなっていない。患者1人1日あたり収益は、入院、外来とも類似病院より高く病床利用率がH27年度の85%以上を達成することが出来れば十分採算が取れると考えられ、80%でも職員給与費比対医業収益比率を60%未満に抑えられ、経常利益を上げることが可能である。材料費は、年々高額なリウマチ治療新薬等の需要が増え、類似病院より対医業収益比率が高くなっていると考えられる。
老朽化の状況について
建物については、H18、23年度に改築工事が完了し、当面は建設改良の必要はない。器械備品減価償却率については、R1年度の医療情報システムの大規模更新により、類似病院と同率となっている。R2年度以降は、採算や必要性を考慮して、医療機器や施設設備の更新を計画的に実施していく。
全体総括
R1年度は、H30年度に比べ入院患者数の増加により、赤字額が1/3程に改善した。R2年度は、上記経営の健全性・効率性についての分析を踏まえ黒字化を目指していたところ、新型コロナウイルス感染症の影響による患者の受診控えやコロナ対策による負担が増加したことによる医業収支の悪化が避けられず、H28~R2年度病院改革プランのR2年度の黒字化は難しい状況である。R3年度も病院経営にとって厳しい状況は続くと思われるため、徳島県地域医療構想の当病院の役割を踏まえた新たな改革プラン(第3次)を策定し、R3年度から5年を目途に経営改善を目指していく。