経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率(%)収益的収支比率は順調に上昇し、100.84%となったが、依然として総収益に占める一般会計繰入金の割合が高く、繰入金に依存した状況が続いている。④企業債残高対事業規模比率(%)企業債残高はピークを過ぎ、比率も平均値を下回っているが、浄化センター地震対策事業の実施に係る起債の増加が予想される。⑤経費回収率(%)令和元年度において、100%を達成した。⑥汚水処理原価(円)本町の汚水処理原価は169.60円で類似団体平均値230.95円と比べ安価となっている。⑦施設利用率(%)処理場施設の処理能力は7,000t/日であるが、令和元年度の平均処理水量は2,447t/日、利用率は34.96%に留まっている。この原因として水洗化率の低迷が挙げられる。⑧水洗化率(%)令和元年度末で73.55%と昨年に比べると若干の上昇もあるが、類似団体平均値や全国平均値と比べると低迷しており、戸別訪問の実施等により、さらなる接続促進に努め、水洗化率を向上させることが経営健全化に繋がると考えます。
老朽化の状況について
本町の下水道事業の供用開始は平成6年であり、老朽化に伴う管渠の更新は実施していない。今後はストックマネジメントの活用により、下水道施設全般の効率的な更新と「白浜町公共下水道事業経営戦略(平成28年度策定)」の検証を実施しながら、健全的で安定的な事業運営を目指していくこととします。
全体総括
本町の下水道事業は、経営の健全性や効率性を示す多くの指標において類似団体平均を下回り、令和2年度末で累積赤字の解消を見込むものの、厳しい経営状況には変わりない。今後は、「白浜町公共下水道事業経営戦略(平成28年度策定)」の検証を実施し、経営基盤強化に取り組むことながら、健全的で安定的な事業運営を目指していくこととします。