経営の健全性・効率性について
ア収益的収支率が100%に達していないが、資本的収支のうち支出の施設整備に係る地方債償還金のみを計上しているからである。イ収益的収支率が増加しているのは、和田処理場改築の更新が完了したためである。企業債残高は減少しているが将来増加する傾向であると考える。ウ施設利用率及び水洗化率は類似団体平均を上回る高水準で安定しているので施設の規模は適切である。エ汚水処理原価及び経費回収率は類似団体平均値より良好である。これは、公共下水道、農業集落排水、浄化槽の汚水処理方法の使い分けがうまくいっているためである。オ総じて類似団体平均と比べて良好である。
老朽化の状況について
・和田処理場は平成2年に供用開始以来、硫化水素による機能の低下で、平成25年度に機能強化対策として当施設の改築更新工事の設計、平成26、27年度に工事及び工事監理を実施し、平成28年度に機能調整工事を実施した。・入山・上田井処理場は平成8年に供用開始以来、約22年が経過し、施設内及び各中継ポンプ機器の故障等が発生する場合もあるが、日頃の施設管理の中で細かいメンテナンスに力を入れ、また、各機器の耐用年数等を考慮し、オーバーホールや取替をして対応している。
全体総括
ア今後とも適切な規模サービスを提供していけるよう整備の規模を維持したい。イ今後は業務の効率化に努めることにより汚水処理原価を抑えるとともに、経営努力をして経費回収率を更に改善していきたい。また、一般会計繰入金と使用料金をバランス良く財源とし企業債残高を減らしていく。ウこれらの取組を通じて経営基盤を維持し管路の更新や次の施設整備に備えたい。