経営の健全性・効率性について
収益的収支比率については、平成24年度より大型店舗出店及び大規模住宅地開発の影響もあり使用料が増加している。また、支出面においても総費用の削減、地方債の借換債など経営改善に取り組み、平成28年度からは毎年70%を超えている状況である。近年では地方債の借換による利息の削減を積極的に行っていることから、地方債償還金が減少していることより収益的収支比率は改善傾向にある。令和元年度においても同様の取組により0.46ポイントの改善となった。今後もこのような取組を推進し、収益的収支比率の向上を目指し経営改善に取り組んでいきたい。企業債残高対事業規模比率については、平成29年度において企業債残高に対する一般会計負担額の算出方法が変更したことにより増加したものの、今年度の企業債残高は減少傾向である。今後も投資的事業費抑制に向けて検討する。経費回収率については、収益的収支比率の状況でも述べたように使用料が増加、総費用の削減、地方債の借換など経営改善に取り組んだことにより、平成28年度以降は平均90%の水準で推移しており、このような取組を継続していることから令和元年度においては1.0ポイントの改善となった。今後についても供用開始地区への下水道接続について、より一層の啓発指導活動に取り組み、有収量の増加を図るとともに使用料の適正化について検討する。水洗化率については、類似団体平均値と比較すると高水準である上、普及についても徐々に進んでおり、今後も未整備地区の事業推進及び整備完了地区について下水道への接続の啓発指導を行う。
老朽化の状況について
昭和55年度より事業開始しており、かなりの年月が経過し、その対策として長寿命化計画に基づいて管渠の改築整備を行っており、令和元年度は約355mの整備が完了している。順次実施予定である。
全体総括
経営健全化の一環として、地方債残高を減少させるべく各年度の投資事業費を削減するとともに、使用料金改定の検討を行う。公共下水道事業については順調に進捗しており、今後も未接続家屋への啓発、指導を進め水洗化人口の増加を図る。