経営の健全性・効率性について
経常収支比率及び経費回収率ともに、類似団体平均値及び全国平均値よりも数値が高いものの、経費回収率については100％未満で処理費用の約半分である。また、汚水処理原価の数値が類似団体平均値を下回っているものの、持続可能な事業運営のためには、より効率的な処理場運営が求められる。さらに、流動比率が類似団体平均値を大きく下回り、債務に対する支払い能力が低いことから一層の経営改善が必要である。
老朽化の状況について
有形固定資産のうち償却対象資産の減価償却が進み、法定耐用年数に近い資産が多く将来の施設の改築・更新が必要であり、改築等の財源確保や必要に応じた経営改善の実施により、今後の投資を見据える必要がある。
全体総括
経費回収率が低いことから、一般会計からの繰入金依存からの脱却が本市の経営課題と言える。類似団体平均値や全国平均値を上回る項目はあるものの、現状以上の運営を目指すためにさらなる経営健全化に向けた取組みが必要である。今後は各合併浄化槽の更新時期が一時期に集中して到来することから、順次施設の更新を実施する必要がある。本分析を踏まえ、人口減少等による使用料の減少を鑑み、計画的な使用料改定による財源を確保し、早期の経営健全化を目指していく。
兵庫県 >>> 
2021年度