経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は100%を上回る水準を維持している。令和元年度は、下水道使用料が増加し建設基金への償還金が減少したことにより、前年度と比較して増加している。また企業債残高対事業規模比率は、下水道の敷設が終了し新たな起債が減少傾向にあるため、全国平均値や類似団体平均値を下回っている。平成27年4月1日の料金改定以降、経費回収率は100%を超える水準を維持しており、類似団体平均値を上回っている。汚水処理原価についても、類似団体平均値より低い値で推移している。水洗化率は100%となっており、汚水処理を適正に行っている。なお、施設利用率については、単独処理場を設置していないので、当該数値を計上していない。
老朽化の状況について
老朽化の目安となる50年を勘案し、年0.2%の改善率を目安として、全延長について管渠の改善修繕事業を実施している。(令和元年度の管渠改善率が0.0%となっているが、精査したところ0.18%となる。)
全体総括
平成27年4月1日に料金改定を行い、一般会計繰入金に頼らないよう経営改善を行ったので、当面の間、黒字経営が見込まれる。類似団体平均値に比べ、汚水処理原価は低く、経費回収率は高いことから、経営の効率性は比較的高いとみている。しかし、毎年の人口減少が2%程度続いており、料金収入が減少傾向にあることや今後の老朽化対策が課題であり、さらなる改善の実施や投資計画の見直しが必要である。