大台町
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2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口の減少や全国平均を上回る高齢化率(平成31年3月末42.3%)に加え、町内に立地する企業が少ないことなどにより、財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っている。引き続き、職員の定員管理適正化による人件費抑制や「財政改善の取組み」を進めることによる物件費及び補助費等の抑制に努めるとともに、緊急性や住民ニーズを的確に把握した事業の選択によるまちづくりを展開し、財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
前年度と比較し1.9%改善したが、類似団体平均を上回っている。類似団体平均を上回る要因として、報徳病院の診療所化に伴い、企業会計を廃止し一般会計へ編入したことにより、人件費を始めとする義務的経費が増加したことと、公債費が増加傾向にあることである。人件費の削減に努めるため、従来から実施してきた技能労務職員と定数を超える医療職員の退職不補充を引続き実施する。また、交付税の完全一本算定を迎える令和3年度に向け、事業の廃止・縮小を検討するなど経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額は、類似団体平均と比べ若干優位となっている。今後は、引き続き勧奨退職制度の推進、技能労務職員と民間の老人保健施設へ派遣している医療職員(看護師)の退職不補充、業務の民間委託の推進を実施するなど、より一層の定員管理に努めるとともに、行政全般において、業務の見直しや効率化等により物件費の抑制に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体平均と比較して若干低い水準となっており、今後も引き続き、人事院勧告を踏まえて、職員給与の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
人口千人当たり職員数が類似団体平均を上回っている要因は、町域が広く分散し、支所、出張所、学校、保育園などの配置が多いことや、診療所に従事する医療職員が含まれていることからである。今後は、引き続き勧奨退職制度の推進や、技能労務職員と民間の老人保健施設へ派遣している医療職員(看護師)の退職不補充、業務の民間委託の推進等を実施するなど、より一層の定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成26~27年度に実施した統合簡易水道整備事業、大台厚生新病院整備に対する支援、メディカルセンターの整備に要した地方債に係る公債費の増加などにより、類似団体と比較して、若干劣位となっている。令和5年度まで公債費は、平成30年度と同水準で推移する見込みであり、実質公債費比率は改善が見込まれない。今後は、繰上げ償還の実施等を検討しつつ、大台町総合計画に基づき、普通建設事業等の選択と集中を図り、過度に地方債に頼ることのない財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
統合簡易水道整備事業、大台厚生新病院整備に対する支援、メディカルセンターの整備などに係る地方債の発行による地方債残高の増加により、平成26年度から数値が悪化したが、地方債の発行抑制に努めてきたことから、数値は改善傾向にある。今後は、充当可能基金の減少も見込まれていることから、大台町総合計画に基づき、普通建設事業の選択と集中により地方債の発行抑制を図り、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率は低い水準である。今後も、引き続き勧奨退職制度の推進や、技能労務職員と民間の老人保健施設へ派遣している医療職員(看護師)の退職不補充、業務の民間委託の推進等を実施するなど、より一層の人件費抑制に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、類似団体と比較してほぼ同水準となっている。令和元年度は、森林整備を目的とした森林経営管理事業費の増加などにより0.3%悪化した。今後は行政全般において、事業の見直しや効率化等により物件費の抑制に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
類似団体平均と比較すると低い水準で推移しているが、今後は住民の高齢化に伴う老人福祉費等に係る扶助費の増加が懸念される。ラジオ体操の推奨や各種検診の受診率向上を図るなど、健康寿命の延伸に係る施策を推進し扶助費の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、類似団体平均を若干下回っている。令和元年度は、生活排水処理事業特別会計への繰出金の減により数値は0.3%改善された。今後は、介護給付費の増に伴う介護保険特別会計への繰出金が増加傾向にあるため、給付費の抑制を図るべく、新しい介護予防・日常生活支援総合事業を推進していく必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
広域消防やし尿・ごみ処理等の業務に係る一部事務組合に対する負担金が多く、その結果、経常収支比率が類似団体平均を上回っている。昨年度との経年比較では、0.8%改善された。水道事業会計及び一部事務組合等には、引き続き徹底した行財政改革による負担金の抑制を求め、補助費等の抑制に努める。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、平成26~27年度の大台厚生新病院に対する支援、メディカルセンターの整備事業に要した公債費の増により悪化傾向であり、類似団体平均より高い数値で推移している。平成30年度~令和5年度が公債費のピーク期間になると見込まれ、普通交付税の合併算定替え特例の廃止と重なり、今後厳しい財政運営となることが想定される。今後は、大台町総合計画に基づき、緊急性と住民のニーズを把握した事業の選択と集中により、計画的な町債発行に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
経常収支比率91.7%のうち公債費(22.2%)以外では、人件費が(22.0%)、物件費(13.4%)、維持補修費(0.7%)、扶助費(5.3%)、補助費等(16.8%)、繰出金(11.3%)となっており、類似団体平均と比較しても5.5%低くなっている。今後も、引き続き行政の効率化等による経費抑制に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
民生費は、住民一人当たり187,619円であり、類似団体内平均値と比べて高い水準にある。これは、日進保育園の建替え整備事業の皆減により減少したが、東西に長い地勢のため4つの保育園を保有していることが大きな要因である。衛生費は、住民一人当たり119,805円であり、類似団体内平均値と比べて高い水準にある。これは、水道事業会計への補助金・出資金の増嵩と、平成27年度から報徳病院の診療所化により企業会計を廃止し一般会計へ編入したことよる経費が加わっていることが大きな要因である。消防費は、住民一人当たり45,646円であり、類似団体内平均値と比べて高い水準にある。これは、当町の地勢上、町域が広く消防行政にかかる効率性が低いことが大きな要因である。教育費は、住民一人当たり90,354円であり、類似団体内平均値と比べて高い水準にある。これは、国民体育大会開催に向けた施設整備に多額の費用を投じたことが大きな要因である。公債費は、住民一人当たり117,300円であり、類似団体内平均値と比べて高い水準にある。これは、合併以降、積極的に公共施設やインフラの整備を行なってきたことが要因である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり743,133円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり132,385円であり、平成27年度から報徳病院の診療所化に伴い、企業会計を廃止し一般会計へ編入したことにより、類似団体平均と比べて高い水準となった。今後は、引き続き勧奨退職制度の推進や、技能労務職員と民間の老人保健施設へ派遣している医療職員(看護師)の退職不補充、業務の民間委託の推進を実施することで、一層の定員管理に努める。普通建設事業費は住民一人当たり145,139円であり、類似団体と比較すると、当町の地勢上の理由等により従来から高い水準となっている。今後も、選択と集中により当町の財政規模を勘案つつ、実施事業を十分精査する必要がある。公債費は住民一人当たり117,300円であり、類似団体と比較して一人当たりコストが高い状況となっている。これは、大台厚生新病院整備に対する支援、メディカルセンターの整備事業などに要した公債費の増によるものであるが、平成30年度~令和5年度が公債費のピーク期間と見込まれ、今後厳しい財政運営となることが予想されるため、緊急性と住民のニーズを把握した事業の選択と集中により、計画的な町債発行に努める必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄
実質単年度収支については、赤字となったが、財政調整基金の取り崩しにより実質収支は黒字となっている。財政調整基金の残高は、令和元年度末22億3千万円であるが、令和13年度には6億1千万円まで落ち込む見通しとなっていることから、今後は、事業の選択と集中により、適正な財政運営を図るとともに、平成29度から着手した「財政改善への取組み(補助金の見直しと事務事業の見直し)」を推進する。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄
連結実質赤字比率については、すべての会計で赤字を出していないものの、水道事業会計や生活排水処理事業特別会計では、法定外操出に頼る状況にあるため、いずれの事業も使用料の値上げに関する検討が必要である。また、国民健康保険事業特会計では、平成30年度に国民健康保険税の引上げを行った。ただし保険給付費は依然として増加傾向であり、健康を維持するための健康づくり事業や各種検診事業を推進し、医療費の抑制に努める必要がある。また、介護保険事業特別会計では、令和3年度より介護保険料の引き上げを行う予定であり、今後は、給付費の抑制を図るべく、新しい介護予防・日常生活支援総合事業を推進していく必要がある。この他の会計においても、適正な利用者負担を求めるなど税収の確保と、行政のスリム化等を図り、持続可能な財政運営に努める必要がある。
実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
元利償還金は平成21年度から徐々に減少していたが、平成25年度から増加に転じ、令和5年度まで高い水準が続くことが見込まれている。算入公債費等も増加傾向にあるが、これは過疎対策事業債や臨時財政対策債、合併特例事業債等に係る基準財政需要額が増えていることによる。実質公債費比率の分子として、今後は統合簡易水道整備事業、大台厚生新病院整備に対する支援、メディカルセンターの整備などに係る公債費の増加が見込まれており、実質公債費比率の悪化が懸念されている。今後は事業の選択と集中を図り、地方債発行の抑制に努め、適切な財政運営に努める。
分析欄:減債基金
満期一括償還地方債の起債は無し。
将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
これまで実施してきた統合簡易水道整備事業、大台厚生新病院整備に対する支援、メディカルセンターの整備などに係る地方債の発行により地方債残高が増加傾向にあったが、平成28年度から、普通建設事業と地方債発行の抑制を行ってきたことを要因に、将来負担額は減少に転じている。今後も、新規地方債の発行抑制を行うとともに、経常経費の節減に努め、余剰が見込まれる年度にあっては、当面の課題となっている小学校建替え事業の財源とするため、学校建設基金への積極的な積み増しを行うよう努める。
基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)令和元年度において財源不足が生じたことから財政調整基金44百万円の取崩しを行なった反面、将来の学校建設事業への財源として、学校建設基金へ80百万円、森林環境譲与税の未活用部分を森林環境譲与税基金へ28百万円の積立を行ったことなどにより、基金全体として72百万円の増となった。(今後の方針)令和3年度から普通交付税の合併算定替え特例が終了し一本算定となることや公債費の増加等に伴い、今後は、財源が不足する見込みであり、中長期的には財政調整基金の残高は減少していく見通しである。今後は、財政調整基金残高の見通し等を勘案しつつ、基金の使途の明確化を図るために、個々の特定目的基金に積立てに努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)普通交付税の合併算定替え特例の縮減と公債費の増加に伴い、財源不足が生じたことから、44百万円の取崩しを行なったことにより減少となった。(今後の方針)財政計画で推計している財政調整基金の残高は、合併算定替え特例の縮減と公債費増加の影響などから、令和13年度には約614百万円まで落ち込む見通しとなっている。今後は、予算編成において、事業の選択と集中を行うなど収支調整を適切に行い、これを下回ることの無いよう努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)現時点で増減は無い。(今後の方針)当町では満期一括償還方式の地方債借入れがないため、標準ルール(発行額の3.3%)に基づく積立てを行なっていない。今後10数年間は、財源不足の状態が続く見通しであることから、減債基金の残高は運用益(利息)を積立てるに留まる見通しである。また、公債費のピーク期間(平成30年度~令和5年度)では、償還原資として取崩すことも検討を行う予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)主な特的目的基金は次のとおり。・合併振興基金合併に伴う住民の一体感の醸成又は地域振興に資する経費に充てる・学校建設基金町立学校の建設、改修その他の整備に要する経費に充てる・地場産業振興基金産業振興施設の整備及び第三セクターの経営安定に資する経費に充てる(増減理由)・合併振興基金橋梁耐震修繕事業などの財源として11百万円を取崩したことによる減少・学校建設基金近い将来予定している小学校の建替え財源として80百万円を積立てたことによる増加・森林環境譲与税基金森林環境譲与税の未活用部分28百万円を積立てたことによる増加(今後の方針)・学校建設基金近い将来予定している小学校の建替え財源として、財政状況を考慮し可能な限り積立てに努める。・地場産業振興基金将来の施設改修や第三セクターの経営安定のための財源として、産業振興施設の貸付収入を適切に積み立てる。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画において、公共建築物の延べ床面積を17%削減するという目標を掲げ、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めている。有形固定資産減価償却率は上昇傾向にあるが、類似団体平均を下回っている。今後は、現在策定を進めている個別施設計画に基づいた維持管理を適切に進める必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
平成28年度から町債の発行については、元金償還額以内、かつ目標数値範囲内とするよう抑制に努めていることから、将来負担額は減少傾向となっている。ただし、町税など業務収入等の減少や町債残高が84億円であることから、債務償還比率は、類似団体と比較して高くなっている。今後は、町債発行の抑制の他にも、物件費の抑制及び補助金の見直しなどの業務支出の見直しについて、着実に進めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
町債発行の抑制を図ってきた結果、将来負担比率は減少しているが、類似団体よりも高い水準である一方、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低い水準となっている。これは、平成22年度から保育園、診療所及び集会所などの公共施設の更新を進め、平成30年度には宮川特産品加工施設と日進保育園の更新事業が、令和元年度には大台町B&G海洋センターの更新事業の大半が完成したことから、当該事業に係る町債残高が多額になっている一方で、老朽化した公共施設が更新されてきたことによるものである。今後は、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画や現在策定を進める個別施設計画に基づき、更新ありきの視点から複合化、集合化や長寿命化など、新たな視点の取組みや、廃止された公共施設の除却を計画的に進めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率、将来負担比率とも、類似団体と比較して高くなっている。実質公債費比率、将来負担比率いずれの指標も、近年における統合簡易水道整備事業、大台厚生新病院整備に対する支援、メディカルセンターの整備など、公営企業会計における公債費への繰出し及び出資や普通会計での地方債発行が影響していると考えられる。これらの指標が今後悪化することがないよう、現在、町債発行の抑制に取り組んでおり、引続き公債費などの適正化に取り組んで行く必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、道路、学校施設、公民館である。また、平成30年度で日進保育園の更新整備を行ったことにより、認定こども園・幼稚園・保育所は、類似団体平均より下回ることとなった。保育所等や学校施設については、人口減少とともに園児・児童・生徒も同じように減少していくことから、将来の施設更新や長寿命化にあたっては統合を前提に取り組んで行く必要がある。そのなか個別施設計画では、小学校及び中学校の統廃合を行う方向性を打ち出しており、今後、具体的な議論や取り組みを行う予定となっている。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、体育館・プール、市民会館である。いずれの施設も、東西に長い町域であることから、多くの地区で体育館や地域総合センターを保有し、かつそれらの更新や大規模改修が進んでいないためである。今後は、長寿命化対策や更新事業を適切な時期に実施するように努める必要がある。
財務書類に関する情報①(2019年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が889百万円(2.2%)減少した。変動の大きいものは、インフラ資産のうち工作物849百万円と事業用資産のうち建物236百万円の減少となっている。一般会計等においては、負債総額が531百万円(4.6%)減少した。変動の大きいものは、地方債(固定負債)であり478百万円の減少となっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計においては、経常費用は6,427百万円となり、前年度比19百万円(0.3%)の増加となった。主な増加要因は、業務費用の物件費が41百万円の増加、同じく維持補修費が36百万円の増加となっている最も金額が大きいのは減価償却費1,603百万円であり純行政コストの26.2%、次に職員給与費1,280百万円であり純行政コストの20.9%を占めている。公共施設の再編・再配置など公共施設の適正管理によるコストの削減や職員数の適正管理に努める必要がある。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(5,808百万円)が純行政コスト(6,168百万円)を下回っており、平成30年度差額は▲359百万円となり、純資産残高は359百万円減少の29,408百万円となった。本年度は、国庫補助金を受けて行った特産品加工施設整備事業の皆減のため、財源のうち国県等補助金が減少(▲199百万円)する一方で、老朽化した資産への維持補修費や物件費などが増加することで行政コストが増加したことから、純資産変動額が前年に比べ大きくマイナスとななったことが、純資産が減少した要因と考えられる。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は、森林整備を目的とした物件費等支出が増加したことから986百万円となった。また、投資活動収支については、日進保育園と宮川特産品加工施設の老朽化に伴う更新整備事業を行ったが、同時に国県等補助金収入や基金取崩し収入も同程度減少したことから前年比で若干増の▲441百万円となった。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから▲500百万円となっており、令和元年度末資金残高は、平成30年度と同額の153百万円となった。しかし、地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。
財務書類に関する情報②(2019年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たりの資産額は、東西に長い行政区域であることから、保育園・小学校・出張所など非効率な施設配置であり、人口に見合う規模以上の施設数となっている。そのため、令和2年度に作成した個別施設計画により公共施設の再編再配置の適正化に取り組む必要がある。歳入額対資産比率は、類団平均を上回っていることから、社会資本整備は水準以上となっている。有形固定資産減価償却率は、類団平均を下回っているが、前年度比で増、また60%を超えており、保有資産の半分以上が帳簿上の価値を失っているということであり、予防保全のための長寿命化や更新など計画的に実施する必要がある。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体とほぼ同水準で推移しており、年々、比率は上昇している。減価償却や基金の取崩による資産の減少や地方債の発行による負債の増加よりも、地方債の償還など負債の減少が進むことで数値は改善することから、この視点による財政運営が必要である。将来世代負担比率は、類似団体を上回っているが、経年比較では0.5%減少している。今後は、財政計画で定める地方債発行枠を上回ることがないよう、計画的な財政運営が求められる。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは、類似団体を上回っており、住民一人当たりの資産額が大きいことから減価償却費に要因があると思われる。また、簡易水道の統合を実施した水道事業会計への補助金が高い水準で推移していることも要因と思われる。公共施設の適正配置や、水道料金のあり方について議論に努める必要がある。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は類似団体を大きく上回っているが、前年度より3.0万円減少している。平成28年度より、地方債の発行額を財政計画で設定する枠内の発行に努めるよう財政運営をしてきた結果、全体として負債額の減少につながっている。基礎的財政収支は、業務活動収支が投資活動収支の赤字を上回ったため676百万円の黒字となった。なお、投資活動収支は、地方債を発行して前年度に実施した進保育園整備事業や宮川特産品加工施設整備事業の皆減などの要因で赤字幅が減少している。業務活動収支と投資活動収支のバランスに注意した財政運営を行う必要がある。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体を下回っている。令和2年度から各種証明書の発行手数料の引き上げを行っており、他分野においても、受益者負担の原則を基本とし、税負担の公平性や透明性の確保に努める必要がある。