蟹江町
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2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2017年度)
財政力
財政力指数の分析欄
平成24年度以降、ほぼ横ばいの状態が続いており、平成29年度決算では依然として、類似団体内平均を0.25ポイント上回っている水準を保っている。本町では町税収入に占める法人税額の割合が小さく、税収が経済情勢等の影響を受けにくい傾向である。今後も引き続き、歳出の徹底的な見直しと第4次蟹江町総合計画に沿った施策の重点化の両立に努め、活力あるまちづくりを展開しつつ、行政の効率化を推進し、更なる財政の健全化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
平成12年度から経常的な補助金、負担金等の整理合理化を進めてきたことや、地方債の新規発行の抑制を図ってきたこと等により、類似団体内平均を下回る水準で推移している。しかしながら、人件費と扶助費は類似団体内平均より高い傾向が続いており、特に扶助費は類似団体内平均値より2.7ポイント上回っている。今後も引き続き、事務事業の見直しを進めるとともに、第4次総合計画に沿った事業の重点化を図り、経常経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費・物件費の人口1人あたり決算額は、類似団体内平均値よりも若干低い水準で推移している。これは、人件費は民生部門と消防部門の職員数が多いことから類似団体内平均値より高い傾向が続いているものの、物件費が類似団体内平均値より下回っているからである。今後も引き続き、効率的な人員配置や適正な給与水準の維持に努めるとともに、事務事業等の見直しを図り、歳出の削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
いずれの年度においても、類似団体内平均値及び全国市町村平均を大きく下回っている。平成27年度には、職員の経験年数階層の変動により、若干の上昇となったが、引き続き職務と責任に応じた適正な給与制度の運用に努めたこと等により、依然として類似団体内平均値及び全国市町村平均を大きく下回っている。今後も適正な給与水準の維持はもちろんのこと、各手当等の見直しを推進すること等により、一層の給与制度の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数は、保育所を6箇所、児童館を5箇所等、児童福祉に係る施設を多く備えていること、また消防本部及び消防署を町単独で備えていることから、民生部門及び消防部門の職員数が多いことから、全体として類似団体内平均値を上回った水準で推移している。今後も、効率的な人員配置等により職員数の適正化に努め、平成14年度行っている技能労務職員の退職者不補充を引き続き行う等、職種別に職務性や職務内容を考慮した取組を行い、適正な定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
年々減少傾向であり、類似団体を下回る水準で推移している。これは日光川ウォーターパーク整備事業等複数の事業債の償還が随時終了していることによるものである。しかしながら、将来負担比率の推移が表すように、大規模事業における借入れが増加しており、その元金償還が始まる平成32年度以降は増加に転じる見込みであるため、大規模な事業計画の整理を進め、規模縮小を図るなど、起債依存の事業計画を見直し、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
平成29年度決算では、前年度比16.8ポイント増加し、28.2%となった。これは、自由通路等整備事業を始めとした大規模事業における借入額の増加及び下水道事業の進捗による公営企業等繰入見込額の増加に加え、財源不足に対応するための基金の取崩しによるものである。今後も、下水道事業の拡大により公営企業への繰入れは増加していくと見込まれるため、大規模な事業計画を始めとした事務事業の徹底的な見直しによる地方債の抑制及び基金残高の確保に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)
人件費
人件費の分析欄
類似団体内平均値と比較すると、人件費に係る経常収支比率は高い水準で推移しているが、これは保育所を6箇所、児童館を5箇所等児童福祉に係る施設を多く備えていること、また、消防本部及び消防署を単独で備えていることにより、類似団体と比較して、民生部門及び消防部門の職員数が多いことが主な要因である。今後も引き続き、効率的な人員配置や適正な給与水準の維持に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費の類似団体内平均値と比較すると、需用費等で上回っているもの、役務費や委託料等で大きく下回っているため、全体として類似団体内平均値を若干下回る水準で推移している。需用費で多くを占めているのは、学校給食の賄材料費である。賄材料費は、物価の変動に伴い公費負担を増額していることや、学校給食を引き続き町直営で実施していくことから、更なる効率的な運営を図る必要がある。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、毎年度類似団体内平均値を2.0~3.0ポイント程度上回って推移している。これは、社会福祉費や老人福祉費の単独事業に係る経費が類似団体と比べて多額であることが要因である。これは、福祉施策を積極的に推進している結果であると考えるが、財政状況が厳しさを増す中、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう、事務事業の見直しを検討する必要がある。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は年々増加傾向にあったが、平成29年度決算で前年度比1.8ポイント減となった。これは、下水道事業を法適化したことにより、下水道事業への補助金を補助費等に計上することとなったためである。下水道事業以外の特別会計に対する繰出金についても増加傾向であることから、特別会計の独立採算制の原則に返った事業の見直しを推進するとともに、繰出基準を検討し、特別会計への繰出金の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
平成12年度から行っている経常的な補助金・負担金等の整理合理化を進めてきたこと等により、類似団体内平均値を下回る水準で推移していたが、平成29年度決算でに前年度比2.0ポイント増となった。これは、法適化した下水道事業への補助金が新たに計上されたためである。下水道事業については、事業の拡大とともに補助金の増加が見込まれるため、企業会計の独立採算制の原則に返った事業の見直しを推進するとともに、繰出基準を検討し、補助金の抑制に努める。
公債費
公債費の分析欄
過去からの起債抑制策により、類似団体内平均値を下回って推移しているが、平成24年度以降は、ほぼ横ばいである。これは、平成22・23年度に実施した蟹江南保育所改築事業等の大規模事業に係る元金償還が開始する一方、日光川ウォーターパーク整備事業等、複数の事業債の償還が終了しているためである。しかしながら、平成29年度から借入を開始した自由通路等整備事業等の事業で、多額の起債を発行する見込みであるため、大規模な事業について起債依存の事業計画を見直し、地方債の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
人件費及び扶助費で類似団体内平均値を大きく上回っており、その結果、公債費以外全体でも類似団体内平均値を上回ることとなった。財政状況が厳しさを増す中、増加傾向に歯止めをかけるため、事務事業等の歳出の徹底的な見直しにより、歳出削減を進める必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
平成28年度までは、全ての費目で住民一人当たりのコストは類似団体内平均を下回って推移していたが、平成29年度に商工費と土木費が類似団体内平均を上回った。商工費は、平成29年度に観光交流センター(祭人)の建設事業に着手したことにより、歳出が約1億6千万円(住民一人当たり4,290円)増加している。土木費では、平成29年度に下水道事業を法適化したことに伴い一般会計から5億円(住民一人当たり13,237円)を出資している。これが類似団体内平均を上回った要因である。また、歳出決算の主な構成項目である民生費は、住民一人当たりのコストが平成26年度からの4年度で16,823円増加している。これは、子育て環境の充実を図るために保育所を6箇所、児童館を5箇所備えており、これらにかかる人件費や施設の維持管理費の増加していることや、高齢者福祉や児童福祉に重点的に取り組んできたことに加え、平成29年度には多世代交流施設建設事業が開始したことによるものである。今後も引き続き、事務事業等の歳出の徹底的な見直しと第4次蟹江町総合計画に沿った施策の重点化の両立に努め、活力あるまちづくりを展開しつつ、行政の効率化を進めることにより、更なる財政の健全化に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
平成29年度歳出決算総額は10,968,239千円で、住民一人当たり290,380円となっており、平成28年度歳出決算総額の住民一人当たりコスト(266,675円)と比較すると、23,705円増加したことになる。これは主に、繰出金と積立金で8,689円減少したものの、扶助費、補助費等、普通建設事業費、投資及び出資金で31,616円増加したためである。中でも、投資及び出資金は、住民一人当たり13,237円(皆増)となり、唯一類似団体内平均を上回っているが、これは、平成29年度に下水道事業を法適化したことに伴って5億円を一般会計から出資したことによるものである。また、補助費等についても、下水道事業会計に約4億円の補助金を支出したことにより増加したものである。普通建設事業費については、平成23年度までに小中学校の耐震化や保育所の改築などに大規模事業を終えていたことから、近年は類似団体内平均より低い水準で推移していたが、今後は、自由通路等整備事業などの大規模事業に係る経費の増加により、増加が続く見込みである。また、主な構成項目である人件費は、類似団体内平均に近い水準で推移しているが、これは保育所を6箇所、児童館を5箇所備えていることや、消防本部及び消防署を町単独で備えていることにより、とりわけ民生部門や消防部門で人件費が多くなっていることが要因である。今後も引き続き、事務事業等の歳出の徹底的な見直しと第4次蟹江町総合計画に沿った施策の重点化の両立に努め、活力あるまちづくりを展開しつつ、行政の効率化を進めることにより、更なる財政の健全化に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)
分析欄
●財政調整基金残高今後予想される扶助費や普通建設事業等の増加に備えるため、積立可能額の一部を特定目的基金に積み立てているため、財政調整基金の積立額が取崩額を下回ったことにより、残高が減少している。●実質収支額概ね5~6%で推移しており、良好な状態を保っている。●実質単年度収支財政調整基金の積立額が取崩額を下回っているため、平成28年度より増加したものの、依然としてマイナスとなっている。●今後の見通し税収の劇的な伸びが期待できないため、今後も基金を活用しながらの財政運営となる見通しである。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)
分析欄
●現状一般会計及び全ての企業会計、特別会計で赤字は生じていない。しかしながら、下水道事業会計では、平成14年度に事業を開始して以降、現在計画的に整備を行っており、平成22年3月31日に一部地域で供用開始され、順次拡大しているところであるため、毎年度、一般会計からの繰出しが必要となっている。●今後の見通し下水道事業会計では、今後も事業が拡大していくため、現在の水準を維持していくためには、一般会計からの基準外繰出が必要となるが、受益者負担の原則にのっとり、適正な使用料や負担金の徴収を引き続き行っていくことが必要不可欠である。また、その他各特別会計でも、独立採算制の原則にのっとった事業全体の見直しを推進するとともに、特別会計への繰出基準を検討し、一般会計同様、経常経費の見直しを図り、適正な財政運営、企業運営を行っていく。
実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄
●元利償還金複数の事業債の償還終了により減少に転じた平成27年度以降は減少が続いているが、平成29年度以降は大型事業に係る地方債の発行が増加するため、増加に転じる見込みである。●公営企業債の元利償還金に対する繰入金下水道事業の進捗に伴う元利償還金の増加により、増加が続いている。●組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等平成28年度で償還が終了したため、0となった。●算入公債費等今後も国庫補助金や補正予算債の活用により微増の見込みである。●実質公債費比率の分子公営企業債の元利償還金に対する繰入金が増加しているものの、元利償還金及び組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等が減少し、また、算入公債費等が増加したため、実質公債費比率の分子は減少した。今後は元利償還金の増加により、実質公債費比率の分子も増加する見込みである。
分析欄:減債基金
将来負担比率(分子)の構造(2017年度)
分析欄
●一般会計等に係る地方債の現在高大型事業に係る借入の増加により平成29年度は増加に転じており、自由通路等整備事業が終了する予定である平成33年頃までは増加傾向が続く見込みである。●公営企業等繰入見込額下水道事業の進捗に伴い、下水道事業債の元利償還金に充てる繰入れが大きく増加しているため、毎年増加傾向にある。●退職手当負担見込額職員数は増加しているものの、職員の平均勤続年数が短くなっていることにより、減少傾向にある。●充当可能基金大型事業の開始、下水道事業の進捗等に伴う基金の取崩しにより、平成29年度は基金残高が減少した。今後も減少傾向が続く見込みである。●基準財政需要額算入見込額過去に発行した町債の償還終了及び償還進捗により、平成29年度は減少に転じた。●将来負担比率の分子平成28年度までは減少傾向にあったが、一般会計等に係る地方債の現在高や公営企業債等繰入見込額の増加により、平成29年度は増加に転じた。●今後の対応早期健全化基準未満で推移してはいるが、地方債の発行抑制を基本として改善を図る。
基金残高に係る経年分析(2017年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)財政調整基金、公共施設整備基金及び下水道整備基金に約3億円を積み立てた一方、建設事業や扶助費の増加による財源不足に当てるため財政調整基金から4億円、下水道事業の法適化に伴う資金繰りのため下水道基金から5億円、多世代交流施設建設事業のため地域福祉基金から7,000万円を取り崩したことにより、基金全体で残高が6億7,500万円減少した。(今後の方針)財源不足に充てるための財政調整基金の取り崩しや、下水道事業の進捗による下水道事業費の増加、公共施設の整備費用の増加等による特定目的金の取崩しにより、今後数年は減少していく見込み。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)大型の普通建設事業や扶助費の増加に対応するため、4億円を取り崩したことによる減少(今後の方針)財政調整基金の残高は10億円(標準財政規模の約15%)程度となるように努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)積立可能額の一部(2,000万円)を積み立てたことによる増加(今後の方針)今後の町債償還額の増加に備えるため、積立可能額の一部を積み立てていく予定
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設整備基金:公共施設の整備事業下水道整備基金:下水道の整備事業地域福祉基金:地域福祉の推進(増減理由)公共施設整備基金:1,000万円を取り崩した一方、自由通路等整備事業などの大型の普通建設事業の事業費の増加に備えるため、4,000万円を積み立てたことによる増加下水道整備基金:積立可能額のうち4,000万円を積み立てた一方、下水道事業の法適化に伴う資金繰りのため、5億円を取り崩したことによる減少地域福祉基金:多世代交流施設建設事業のため、7,000万円を取り崩したことによる減少(今後の方針)公共施設整備基金:自由通路等整備事業や公共施設等総合管理計画等に基づく公共施設整備事業の財源とするため、今後も積立可能額の一部を積み立てていく予定下水道整備基金:下水道事業の進捗により、今後の下水道整備に係る経費の増大が見込まれることから、積立可能額の一部を積み立てていく予定
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値と比べて若干高くなっているのは、昭和55年以前に整備され、建設から40年以上が経過した公共施設が多いためである。特に、庁舎・消防署・学校・保育所など、整備や更新に大きな財政負担が必要となる施設の多くが、昭和50年代までに整備されたものであり、老朽化が進行している。今後も、公共施設総合管理計画や施設保全計画(個別施設計画)に基づいた計画的な整備・更新を行い、公共施設の適切な維持管理に努める。
(参考)債務償還比率
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率については、平成28年度まで類似団体内平均値を下回っていたものの、平成29年度に+16.8%と大きく増加したことにより、類似団体内平均値を上回ることとなった。有形固定資産減価償却率についても、建設から40年以上経過している公共施設が多いことにより、類似団体内平均値を上回っているのが現状である。今後も、大規模事業に係る多額の起債発行と基金の取崩しによる将来負担比率の増加に加え、耐用年数の到来を迎える公共施設が増加することによる整備費用の増加が予想されるため、起債の抑制を図りながら、公共施設管理計画等に基づいた計画的な公共施設の整備・更新を図ることにより、財政負担の軽減と平準化に努める。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は、平成29年度に大規模事業の財源とするための多額の地方債を発行したことにより大きく上昇したが、一方で、実質公債費比率については、過去の事業債の償還が順次終了したことや平成28年度まで起債を抑制してきたことにより、類似団体内平均値を下回る水準で推移している。しかしながら、平成29年度から増加した地方債の発行は、少なくとも令和2年度までは増加を続ける予定であり、これらの元金償還が始まる令和2年度には、実質公債費比率も大きく上昇する見込みであるため、今後は、更なる起債の抑制と公債費の適正化に取り組んでいくことが必要である。
施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
学校施設については、類似団体内平均値が前年度比で2.0ポイント低下したが、本町では前年度比1.9ポイント上昇となった結果、類似団体内平均値と比べて10.2ポイント高い数値となった。これは、学校施設の多くを昭和40年代から昭和50年代に整備されたものが占めており、これらの老朽化が進んでいるためである。また、保育所については、類似団体内平均値と比べて若干低い数値となっているが、これは、平成22年度から平成24年度にかけて蟹江南保育所の改築事業を行ったことによるものである。残る5保育所については、昭和49年から昭和56年に建設されたものであり、老朽化が進行している。今後は、令和元年度末までに策定する公共施設整備保全計画(個別施設計画)に基づいて予防保全を行っていくことになるが、施設の更新時期が重なることにより一時期に財政負担が集中することが懸念されるため、適切に長寿命化対策や更新事業を実施し、財政負担の軽減・平準化に努める。
施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
福祉施設については、類似団体内平均値と比べて17.9ポイント高くなっているが、昭和50年代に建設され老朽化が進んでいた福祉センターを取り壊し、新たに建設した多世代交流施設を平成30年10月に供用開始したことにより、平成30年度決算値では、減価償却率が大きく低下すると見込まれる。消防施設、庁舎については、昭和40年代から昭和50年代前半に整備され、建設から40年以上が経過していることから、類似団体内平均値と比べて約15ポイント高くなっている。今後は、学校施設や保育所等と同様に、更新時期が重なることから、一時期に財政負担が集中することが見込まれるため、公共施設整備保全計画(個別施設計画)に基づいて適切かつ効率的な予防保全事業を行い、財政負担の軽減と平準化に努める。
財務書類に関する情報①(2017年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から72百万円の減少(▲0.2%)となった。金額の変動が大きいものは基金であり、小学校空調機設置事業や多世代交流施設建設事業などの実施のために取り崩したことにより、基金(流動資産)が175百万円減少した。また、負債総額が前年度末から181百万円の増加(+1.7%)となった。金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)である臨時財政対策債の増加(400百万円)である。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、平成29年度から下水道事業会会計を連結対象に含めたこともあり、資産総額は前年度末から8,830百万円増加(+19.6%)し、負債総額は前年度末から8,040百万円増加(+69.0%)した。資産総額は、上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて14,241百万円多くなるが、負債総額も下水道事業の借入金等があること等から、9,087百万円多くなっている。海部地区環境事務組合や海部地区急病診療所組合等を加えた連結では、資産総額は55,153百万円、負債総額は19,760百万円となった。資産総額は、海部地区環境事務組合に係る資産を計上していること等により、全体会計に比べて1,296百万円多く、負債総額については61百万円多くなっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は9,211百万円となった。ただし、業務費用の方が移転費用よりも多く、最も金額が大きいのは減価償却費や維持補修費を含む物件費等(3,000百万円)であり、純行政コストの34.6%を占めている。公共施設等の適正管理に努めることにより、経費の縮減に努める。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が884百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が5,618百万円多くなり、純行政コストは5,831百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が959百万円多くなっている一方、物件費等が1,179百万円多くなっているなど、経常費用が10,035百万円多くなり、純行政コストは9,080百万円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(8,414百万円)が純行政コスト(8,676百万円)を下回っており、本年度差額は△263百万円となり、純資産残高は253百万円の減少となった。地方税の徴収業務の強化等により税収等の増加に努める。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が6,089百万円多くなっており、本年度差額は△4百万円となり、純資産残高は2百万円の増加となった。連結では、愛知県後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が9,391百万円多くなっており、本年度差額は49百万円となり、純資産残高は59百万円の増加となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等では、業務活動収支は503百万円であったが、投資活動収支については、小学校の空調機設置等を実施したことから、△692百万円となった。財務活動収支については、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、187百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から2百万円減少し、365百万円となった。自由通路等整備事業などの大規模な事業の実施により必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行収入によって確保する状況がしばらくは続くと考えられる。全体では、国民健康保険税等が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より479百万円多い982百万円となっている。投資活動収支では、水道管の老朽化による布設替や下水道管の新規布設を実施したため、△986百万円となっている。財務活動収支は、地方債の発行額が地方債償還支出を上回ったことから、513百万円となり、本年度末資金残高は前年度から508百万円増加し、2,267百万円となった。連結では、海部地区急病診療所組合における外来収益等の収入が業務収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計等より554百万円多い1,057百万円となっている。投資活動収支では、海部地区急病診療所組合等において施設修正等を実施したため、△1,062百万円となっている。財務活動収支は、連結団体における収入や支出がなく、513百万円となり、本年度末資金残高は前年度から507百万円増加し、2,447百万円となった。
財務書類に関する情報②(2017年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
①住民一人当たり資産額は、類似団体平均を大きく下回っているが、当町では、道路や敷地のうち、取得価額が不明であるため、備忘価額1円で評価しているものが大半を占めているためである。②歳入額対資産比率は、類似団体平均を下回る結果となった。また、前年度と比較すると大規模事業である自由通路等整備事業における地方債の発行等により歳入総額が増加したことにより0.32年減少することとなった。③有形固定資産減価償却率は、類似団体平均と同程度の結果となった。しかし、60%まで資産の老朽化が進みつつあるため、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
④純資産比率は、類似団体平均と同程度であった。純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が減少し、前年度から0.5%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が消費して便益を享受したことを意味するため、引き続き、行政コストの削減に努める。⑤将来世代負担比率は、類似団体平均を5.2%下回っているが、前年度と比べて0.7%増加している。今後もできるだけ、新規に発行する地方債の抑制を行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
⑥住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を大きく下回っている。一人当たり資産額が少ないことに連動して、物件費等(特に減価償却費)が小さくなっているほか、その他の費目においてもコストが低く抑えられていることによるものであいる。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
⑦住民一人当たり負債額は、類似団体平均を下回っているが、前年度から0.5万円増加している。今後発行を予定している大型事業債により増加が見込まれる。⑧基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、△795百万円となっている。投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行して、小学校の空調設置事業など公共施設等の必要な整備を行ったためである。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
⑨受益者負担比率は、類似団体平均を少し上回っている状況にあるが、前年度から0.1%減少している。今後は、公共施設等の使用料の見直しを行うとともに、公共施設等の利用回数を上げるための取組を行うなどにより、受益者負担の適正化に努める。