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財政力指数は、前年より0.02下がり0.83となり、類似団体平均値を大きく上回る数値となった。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う景気の低迷による町税収入の減少が大きな要因であるが、コロナ禍からの社会経済の正常化が進みつつあるため、今後も歳入確保及び歳出削減を図り、財政の健全化に包める。
前年度と比較して、4.4%減少して81.7%となった。経常一般財源等が新型コロナウイルス感染症の影響により固定資産税と個人町民税が減額となったが、普通交付税が臨時経済対策費などにより増額となった結果、経常収支比率は良好となった。経常経費充当一般財源等のうち物件費は、1,165,840千円から1,273,141千円(+107,301千円)、扶助費は771,556千円から860,861千円(+89,305千円)と増加しているためである。今後も、財政構造が硬直化しないように事務事業の見直しを図り、財政の健全化に努める。
令和3年度は92,525円であり、前年度に引き続き類似団体の中では少ない経費である。ごみ処理業務や消防業務等を一部事務組合で行っていることが、大きな要因である。今後も経費削減に努め、現在の水準の維持に努める。
類似団体平均値を下回る4.64人となっており、前年度より減少している。ここ数年、職務の増加及び多様化に伴い、新規採用職員を増やしており、今後も定員管理の適正化に努める。
実質公債費負担比率は、前年度と比べ、3ヵ年平均値は1.6%となり、前年度より大きくなった。主な要因としては、元利償還金の増加や公営企業の繰入金の増加が考えられる。今後、大規模事業の予定があることにより、地方債の借入が増えることが見込まれることから、実質公債費率が大きくなる見通しである。
令和3年度は、15.6%から2.0%下がり、13.6%となった。財政調整基金の積立が多く、残高が増加したためと考えられるが、新たに計7本の起債が増えており、今後も大規模事業の予定があることにより、地方債の借入が増えることが見込まれることから、将来負担比率が大きくなる見通しである。
人件費に係る経常収支比率は、1.5下がって19.0となった。経常支出は増加しているものの、国民年金事務委託費などの増により経常収入が増えたためである。類似団体平均値を下回っているのは、ごみ処理業務や消防業務を一部事務組合で行っているためである。一部事務組合の人件費に充てる負担金を合計した場合は、大きく増加することとなり、今後もこれらを含めた経費について抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は類似団体平均値を上回る19.2%となった。これは、タブレット機器等借上料45,716千円(+40,785千円)、総合収納システム導入委託料15,414千円(皆増)、個別接種委託料13,248千円(皆増)等により、増額となったためである。物件費の主なものは、ごみ収集業務委託料(+11,861千円)、電算システム運用業務委託料(+1,137千円)である。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を大きく上回っているのは、保育所運営をすべて民間委託しているからであり、今年度は13.0となり、増加傾向にある。法令等で義務付けられているものが多く、削減が難しい経費ではあるが、抑制に努めていく。扶助費の主なものは、施設型教育・保育給付費等委託料822,483千円(+66,642千円)、児童手当652,757千円(-1,795千円)等である。
その他に係る経常収支比率は、前年度より1.2%減少し、9.8%となった。令和2年度は、下水道事業が公営事業会計に移行したことに伴い、出資金を繰出していたが、令和3年度にはなくなったためである。
補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均値を上回る13.4%となった。平均値よりは上回っているが昨年度より下がっているのは、特別定額給付金0千円(-3,283,000千円)や新型コロナウイルス感染症対策協力金0千円(-65,000千円)等により、減額となったためである。補助費等の主なものは、海部東部消防組合負担金316,362千円(-729千円)、海部地区環境事務組合負担金227,795千円(-4,333千円)である。
公債費に係る経常収支比率は7.3と減少したが、新発債の増加による地方債の年度末残高は増加している。今後も大規模事業の予定があるため、地方債の借入が増えることが見込まれる。
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度と比較して4.1%減少となり、類似団体平均値を上回る74.4%となった。主に扶助費や物件費に係る経常収支比率が減少したが、今後も補助金・扶助費の再構成、業務管理委託の仕様見直し、公共工事のコスト見直し等経費削減を図り、抑制に努める。
(増減理由)令和3年度の基金残高は2,159,159千円であり、前年度と比較して442,000千円の増加となった。財政調整基金残高が、1,371,767千円から462,101千円増加し、1,833,868千円となったことが主な要因である。(今後の方針)財政調整基金の目安としている残高は、標準財政規模の20%としているが、当町の条例にある「災害復旧、地方債の繰上償還その他財源不足が生じた時の財源」としては、近年財政調整基金の繰入は約6~8億円であることを考慮し、少なくとも同程度の残高を確保できるように努める。
(増減理由)財政調整基金残高は、1,371,767千円から462,101千円増加し、1,833,868千円となった社会保障関係経費の増大による歳出増の影響はあるが、新型コロナウイルス感染症の影響により単年度事業の縮小や削減、歳入面において新型コロナウイルス感染症対応地方創生交付金があったため、結果として増額となった。(今後の方針)財政調整基金の目安としている残高は、標準財政規模の20%としているが、当町の条例にある「災害復旧、地方債の繰上償還その他財源不足を生じたときの財源」としては、近年財政調整基金の繰入は約6~8億円であることを考慮し、少なくとも同程度の残高を確保していけるように努める。
(増減理由)減債基金について、ここ3年間の増減はない。(今後の方針)決算状況を踏まえ、余剰財源を可能な範囲で積み立てる。
(基金の使途)地域福祉振興基金:高齢化社会に向けて福祉活動の促進を図るため。大規模まちづくり事業振興基金:住民福祉の向上と町政発展の基盤の充実に資する大規模まちづくり事業のため。都市計画整備基金:都市施設の整備のため。障碍者福祉基金:障碍者の福祉の推進に寄与するため。(増減理由)都市計画整備基金により、公園整備のための用地買収のため取り崩しを行ったため。(今後の方針)地域福祉振興基金:高齢化社会に向けて福祉活動の促進を図る必要がある時に取り崩す。大規模まちづくり事業振興基金:住民福祉の向上と町勢発展の基盤の充実に資する大規模まちづくり事業の必要がある時に取り崩す。都市計画整備基金:公園整備に伴う用地買収を行う時に取り崩す。障害者福祉基金:障害者の福祉の推進に寄与する必要がある時に取り崩す。
近年は、減価償却累計額の増加により比率は増加傾向であり、令和3年度は、既存施設や道路の減価償却により59.6%(前年度比+1.0ポイント)となった。類似団体平均と比較すると、比率は高くなっており、社会資本整備が進んでいるといえるが、今後も施設毎の個別施設計画に基づき施設の維持管理を適切に進めていくことが求められる。
債務償還比率は、類似団体の平均を上回る424.9%となっているが、これは子育て支援施設新築事業債や総合福祉センター空調設備改修事業債などの新規債の発行が相次いだためである。今後は大規模事業の計画もあり、債務償還比率が増加していく見込である。施設毎の個別施設計画に基づき適切な長寿命化や更新作業の実施により、財政負担の標準化、軽減を行い、適切な起債発行をしていくことで債務償還比率の増加を抑制するように努めていく。
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均と同様に比率は増加傾向であるが、当町は将来負担比率においても地方債残高の増加により近年の比率は増加傾向である。令和3年度は、スポーツセンター屋根外壁等改修事業債などの増加により、比率は13.6%であった。令和3年度は、類似団体平均値が大幅に減少しており、町の比率が類似団体平均を上回る結果となっている。今後大規模事業等により将来負担比率の増加が見込まれるため、今後も経過を注視する必要がある。
将来負担比率は地方債残高の増加により近年の比率は増加傾向であるが、実質公債費比率は類似団体と比較して低い水準にあり、近年横ばいとなっている。これは大規模事業を抑制するなど毎年の地方債の新規発行を抑制してきたためである。今後は大規模事業を計画しており、将来負担比率、実質公債比率ともに増加が見込まれるため、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。
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