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人口減少や全国平均を上回る高齢化率に加え、基幹産業である観光業の低迷等による個人・法人町民税の減収により財政基盤が弱くなり、類似団体平均を下回っている。西伊豆町版総合戦略や過疎地域自立促進計画に基づき、特産品の六次産業化や第一次産業への新規就業者を増やすといった、将来増収に繋がる取り組みを継続し、一方で公共施設の再編など、経費節減策を進め財政の健全化に努める。
ふるさと納税により基金に余裕ができたことで、従来のサービスを低下させず新規事業を増やしていった結果、減らすことのできない経常経費と化し、弾力性を損なっている。今後、公共施設の再編など大型投資事業による公債費の増加が見込まれるため、事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事業については計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図る。また、経常経費に対し過度に基金を充当しないよう抑制する。
類似団体平均に比べ大幅に上回っているのは、主に物件費を要因としており、ふるさと納税寄附件数が平成30年度に比べ約2倍になったことによる返礼品及び書類の送料増加や、地方創生推進交付金を活用した地域経済活性化施策等による支出の増加が挙げられる。一般財源を用いない事業は積極的に行うが、今後、長期的な財政シミュレーションを行い、需用費などの削減を計画的に進めていく。
当町職員の平均年齢は高く、類似団体平均を上回る数値で推移しているが、経験年数の長い未昇格職員が増加することによって、ラスパイレス指数は3年連続で減少している。今後は、人事評価制度を適用し、より一層の給与の適正化に努める。
類似団体平均とほぼ同率となっているが、全国・県平均と比較すると大幅に上回っている。主な要因として、支所・出張所や認定こども園設置数が多いことにより、職員数を削減できていないことにある。将来人口を見据え、町村合併によって過剰になっている施設数を統廃合により削減し、より適切な定員管理に努める。
令和元年度の単年度実質公債費率は5.4%で、3年平均では3.9%となり、類似団体平均を4.9ポイント下回っている。今後、大型投資事業による起債の増加を予定しているが、長期的な計画に基づき償還額の平準化を図り、引き続き比率の抑制に努めていく。
ふるさと応援基金の積立による充当可能基金の増により、将来負担比率は0%となっている。しかし、今後数年間のうちに公共施設の再編に伴う大型投資事業を控えており、将来負担額の増加が見込まれることから、後世への負担を少しでも軽減するよう計画的な事業執行を図る。また、経常経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
前年度に比べ1ポイント増加し、類似団体平均を0.9ポイント上回っているが、主な要因としては、町村合併してからも支所・出張所や認定こども園の設置数を減らせていないことが考えられる。人口構造の変化に即した施設再編を進めるとともに適正な人員配置を行い、人件費の削減に努める。
増加の主な要因は、ふるさと納税寄附件数が平成30年度に比べ約2倍になったことによる返礼品及び書類の送料増加や、地方創生推進交付金を活用した地域経済活性化施策等による支出の増加が挙げられる。一般財源を用いない事業は積極的に行うが、全体として適正な事業量に留めるよう、なお一層の取捨選択を進めていく。
前年と同値で類似団体平均を下回る値で推移している。今後も疾病予防等の知識と健康意識の高揚及び健康寿命の延伸を目的とした「健幸づくり事業」を推進し、医療費に係る支出の縮減に努めるとともに、高齢者の交通費助成といった独自事業を維持し、住民サービスに努める。
前年度に比べ0.3ポイント増加したが、金額的には微増である。主な増要因としては、公共施設の維持修繕費が増加したことによる。今後も公共施設の老朽化により維持管理費の増加が見込まれるため、緊急の場合を除き、公共施設等個別施設計画に基づき計画的に修繕を進めていくなど、管理体制の転換を図っていく。
前年度に比べ1.9ポイントと大きく増加した主な要因は、新型コロナウイルスによって停滞した観光業への補助金増等によるものである。また、町社会福祉協議会をはじめとした各種団体への補助金や下田地区消防組合分担金、西豆衛生プラント組合への負担金が多額となっている。補助金については、事業内容を精査し、必要性の低い事業の見直しや廃止を進めていく。
公債費は、令和元年度は高くなったものの以降は償還が進むことにより減少していく。しかし、今後予定している大型投資事業をいつ行うかによって一時的に大きな額を返済することも想定されるため、過度な負担とならないよう財政シミュレーションを行い平準化を図り、世代間の公平性を保つよう努める。
ふるさと納税により基金に余裕ができたことで、従来のサービスを低下させず新規事業を増やしていった結果、減らすことのできない経常経費と化しているが、平成30年以降は基金から経常経費への充当を減らしていることにより大きく上昇している。事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事業については計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図る。
(増減理由)・決算剰余金を財政調整基金に1億5千万円積み立てた。・ふるさと納税については、寄附金の収入及び繰越余剰金を12億円積み立てた一方、ふるさと応援基金充当事業に9億4千1百万円取り崩した。・公共施設の整備に備えるため公共施設等総合管理基金に3億円を、森林環境譲与税の受け皿となる基金を新設し1億円を、それぞれ財政調整基金から積み替えたことにより、その他特定目的基金が増加した。・一般会計の財源調整として3億円を取り崩した。基金全体としては、5千百万円の増となった。(今後の方針)・決算剰余金は財政調整基金に積み立てていく。・基金の使い道を明確にするため、大規模事業の事業計画に従い、財政調整基金からその他特定目的基金に積み替えていく。
(増減理由)・決算剰余金を1億5千万円積み立てたことによる増加・利子及び運用益により2千3百万円の増加・その他特定目的基金に4億円積み替えたことによる減少・一般会計の財源調整として3億円取り崩したことによる減少(今後の方針)・令和7年度までに、段階的にその他特定目的基金へ積み替えていく。・急な支出にも対応できるよう、最低でも標準財政規模の2割程度(約7億円)は確保する。
(増減理由)・増減なし。(今後の方針)・利率の高い地方債については償還済のため、当面は積立を行わない。
(基金の使途)・ふるさと応援基金:ふるさと納税制度により寄せられた寄附金を活用し、ふるさとと言いたくなる夕陽の町づくり事業の財源に充てる。・公共施設等総合管理基金:公共施設等総合管理計画に基づき、総合的かつ計画的な更新、統廃合及び長寿命化に要する経費に充てる。・西伊豆町振興基金:町民の連帯の強化及び地域振興を図るため、新町建設計画に定めた事業に充てる。・森林整備基金:町内の森林の整備及びその促進の財源に充てる。(増減理由)・ふるさと応援基金:ふるさと納税制度により寄せられた寄附金及び繰越余剰金を12億円積み立て、ふるさと応援基金充当事業に9億4千1百万円取り崩したことにより、2億5千9百万円の増加・公共施設等総合管理基金:今後予定している大規模事業のために3億円を積み立て、公共施設整備のため7千6百万円を取り崩したことにより、2億2千4百万円の増加・森林整備基金:森林整備継続事業の原資として1億円及び森林環境譲与税を活用した新規事業に4百万円を積み立て、林業関係事業費に千3百万円取り崩したことにより9千百万円の増加(今後の方針)・ふるさと応援基金:ふるさと納税の動向に注視しながら多額な積立にならないよう、積極的にまちづくり事業に充当していく。・公共施設等総合管理基金:大規模事業に備え、計画的に財政調整基金から積み替えていく。短期的には15億円程度まで増加するものの、中期的(令和7年目途)には大きく減少していく見込み。・西伊豆町振興基金:地方債償還が完了した分から、順次新町建設計画に位置付けられている事業に充当する。・森林整備基金:間伐等の森林整備を継続することができるよう必要額を積み立てる。
施設の老朽化が進み、公会計上の耐用年数を迎えている施設もある。建替えが特定年度に集中しないよう、公共施設等個別施設計画に基づき計画的に更新を行っていく。
充当可能基金残高が多く平均を大幅に下回っている。また、今後数年間で多くの公共施設の更新をしていかなければならず、基金を投じることで急激な数値上昇が見込まれる。今後も起債と基金積立のバランスをみながら慎重に資金運用していく。
有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高い水準にあるということは、施設更新が進んでいないといえる。町村合併し、人口減少が進む中で役割を終えた施設の廃止・統合と更新を計画的に行う必要がある。将来負担比率は、基金等の充当可能財源が将来負担額を上回っているため数値なしとなっており、グラフ化されない。
実質公債費率は、近年に大規模事業を実施しておらず償還額を抑えているため類似団体と比較して低い水準にある。将来負担比率も、基金等の充当可能財源が将来負担額を上回っているため数値なしとなっている。今後数年間のうちに、老朽化施設の建替えや文教施設の統合など大規模事業の実施を予定しており、数値の悪化が見込まれるため、財政シミュレーションの精度を高め計画的な起債に努めるとともに、経常経費の削減を中心とする行財政改革に努め、引き続き財政の健全化に取り組んでいく必要がある。
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