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人口減少や全国平均を上回る高齢化率に加え、基幹産業である観光業の低迷等による個人・法人町民税の減収により財政基盤が弱くなり、類似団体平均を下回っている。西伊豆町版総合戦略や過疎地域自立促進計画に基づき、特産品の六次産業化や第一次産業への新規就業者を増やすといった、将来増収に繋がる取り組みを継続し、一方で、公共施設の再編や教育施設の統合など、経費節減策を進め、財政の健全化に努める。
平成30年度の寄附金が減少したことにより基金からの充当額を減らしたため、前年に比べ6.9ポイントの増となっている。今後も学校統合などの大型投資事業による公債費の増加が見込まれるため、事業の優先度を厳しく点検し、優先度の低い事業については計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図る。また、経常経費に対し過度に基金を充当しないよう抑制する。
類似団体平均を26,612円上回り、全国・県平均と比較すると大幅に上回っている。主な要因として、支所・出張所や認定こども園の設置数が多いことから人件費や賃金が多額となっていることが挙げられる。また、公共施設の保有数が多く、維持補修費も多額となっている。今後は、公共施設等個別施設計画に基づき、公共施設の再編や教育施設の統合など、経費節減策を進めていく。
類似団体平均とほぼ同率となっているが、全国・県平均と比較すると大幅に上回っている。主な要因として、支所・出張所や保育園・幼稚園の設置数が多いことが職員数の増につながっている。将来人口を見据え、施設の統廃合を進めるとともに、より適切な定員管理に努める。
平成30年度単年度の実質公債費率は2.8%で、3年平均では2.6%となり、類似団体平均を6.0ポイント下回っている。今後、学統合校などの大型投資事業により起債の増大が予想されるため、事業の平準化を図り、引き続き水準の抑制に努める。
平成27年度に実施した地方債(2億9千7百万円)の繰上償還による地方債現在高の減並びに西伊豆町振興基金及びふるさと応援基金の積立による充当可能基金の増により、将来負担比率は0%となっている。しかし、学校統合などの大型投資事業を控えており、将来負担額の増加が見込まれることから、後世への負担を少しでも軽減するよう、事業実施の適正化を図るとともに、経常経費の削減を中心とする行財政改革を進め、財政の健全化に努める。
前年度に比べ1.3ポイント増加し、類似団体平均を0.1ポイント上回っている。主な要因としては、町村合併してからも支所・出張所や認定こども園の設置数を減らせていないことが考えられるが、一般職員の数は、足りているとはいえない状況にある。人口構造の変化に即した公共施設等個別施設計画を策定し、施設再編を進めるとともに、適正な人員配置を行い、人件費の削減に努めていく。
前年度に比べ3.5ポイント増加し、類似団体平均を0.7ポイント上回った。主な要因としては、委託料等の財源を基金から経常一般財源に振り替えたことによるものである。人員削減に比例してアウトソーシングに係る費用が増大していくことを抑制するため、事業総量を見直す必要があるが、町の変革を促すための新規事業も増えているのが現状である。適正な事業量に留めるよう、なお一層の取捨選択を進めていく。
前年度に比べ0.7ポイント増加した。主な増要因としては、助成金等の財源を基金から経常一般財源に振り替えたことによるものである。疾病予防等の知識と健康意識の高揚及び健康寿命の延伸を目的とした「健幸づくり事業」を推進し、医療費に係る支出の縮減に努めるとともに、高齢者の交通費助成といった独自事業の拡充し、住民サービスの向上に努めていく。
前年度に比べ0.4ポイント増加した。主な増要因としては、道路橋梁やクリーンセンター焼却施設、観光施設等の修繕費が増加したことによる。今後も公共施設の老朽化により維持管理費の増加が見込まれるため、緊急の場合を除き、公共施設等個別施設計画に基づき計画的に修繕を進めていくなど、管理体制の転換を図っていく。
前年度に比べ0.8ポイント増加した。主な増要因としては、有害鳥獣捕獲報奨金、鳥獣被害防止総合対策事業補助金等の財源を基金から経常一般財源に振り替えたことによるものである。町社会福祉協議会をはじめとした各種団体への補助金や下田地区消防組合分担金、西豆衛生プラント組合への負担金が多額となっている。補助金については、事業内容を精査し、必要性の低い事業の見直しや廃止を進めていく。
前年度よりも支出額は抑えたものの、0.2ポイント増加した。今後、学校統合や斎場建設、津波避難タワー建設といった大型の整備事業を控えており、地方債が多くなることを想定している。過度な公債費負担とならないよう財政シミュレーションを行い平準化を図り、世代間の公平性を保つよう努める。
多くのふるさと納税をいただいていた平成27年度から29年度までについては、ふるさと応援基金からの歳入充当を多くしていたため、ほぼ横ばいで推移していたが、平成30年度の寄附金が減少したことにより基金からの充当額を減らしたため、前年に比べ6.7ポイントの増となっている。施設再編により人件費や物件費の経費縮減を図るとともに、寄附金に依存し過ぎない予算編成となるよう努める。
(増減理由)・決算剰余金により財政調整基金に1億3百万円、公共施設の統廃合に備えるため公共施設等総合管理基金に1億1千万円を積み立てた。また、ふるさと応援基金については、寄附金の収入及び繰越余剰金を7億6千2百万円積み立てた一方、ふるさと納税充当事業に6億2千9百万円取り崩した。基金全体としては、3億3千8百万円の増となった。(今後の方針)・令和6年度までの大規模事業に29億円程度の基金充当を予定しているため、決算剰余金は財政調整基金に積み立てていく。・基金の使い道を明確にするため、大規模事業の事業計画ができ次第、財政調整基金から公共施設等総合管理基金に積み替えていく予定である。
(増減理由)・決算剰余金を1億3百万円積立てたことによる増加(今後の方針)・短期的には30億円程度まで増加するものの、中期的(令和6年目途)には減少していく見込み。
(増減理由)・増減なし(今後の方針)・学校統合事業などの大規模事業に伴い、将来的に地方債償還額の増加が見込まれるため、それに備えて計画的な積立を検討していく。
(基金の使途)・ふるさと応援基金:ふるさと納税制度により寄せられた寄附金を活用し、ふるさとと言いたくなる夕陽の町づくり事業の財源に充てる。・西伊豆町振興基金:町民の連帯の強化及び地域振興を図る。・公共施設等総合管理基金:公共施設等総合管理計画に基づき、総合的かつ計画的な更新、統廃合及び長寿命化に要する経費に充てる。(増減理由)・ふるさと応援基金:ふるさと納税制度により寄せられた寄附金及び繰越余剰金を7億6千2百万円積み立て、ふるさと納税充当事業に6億2千9百万円取り崩したことにより、1億3千2百万円の増加・公共施設等総合管理基金:今後予定している大規模事業のために1億1千万円を積立て、田子中学校跡地施設整備のため1千百万円を取り崩したことにより、9千9百万円の増加(今後の方針)・ふるさと応援基金:ふるさと納税の動向に注視しながら過度な積立額にならないよう、積極的にまちづくり事業に充当していく。・公共施設等総合管理基金:学校統合事業等の大規模事業に備え、計画的に財政調整基金から積み替えていく。短期的には15億円程度まで増加するものの、中期的(令和6年目途)には大きく減少していく見込み。・西伊豆町振興基金:地方債償還が完了した分から、順次西伊豆町建設計画に位置付けられている事業に充当する。令和6年度までに4億円程度取り崩す見込み。
充当可能基金残高が多く平均を大幅に下回っている。また、今後数年間で多くの公共施設の更新をしていかなければならず、基金を投じることで急激な数値上昇が見込まれる。今後も起債と基金積立のバランスをみながら慎重に資金運用していく。
有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高い水準にあるということは、施設更新が進んでいないといえる。町村合併し、人口減少が進む中で役割を終えた施設の廃止・統合と更新を計画的に行う必要がある。将来負担比率は、基金等の充当可能財源が将来負担額を上回っているため数値なしとなっており、グラフ化されない。
実質公債費率は、近年に大規模事業を実施しておらず償還額を抑えているため類似団体と比較して低い水準にある。将来負担比率も、基金等の充当可能財源が将来負担額を上回っているため数値なしとなっている。今後数年間のうちに、老朽化施設の建替えや文教施設の統合など大規模事業の実施を予定しており、数値の悪化が見込まれるため、財政シミュレーションの精度を高め計画的な起債に努めるとともに、経常経費の削減を中心とする行財政改革に努め、引き続き財政の健全化に取り組んでいく必要がある。
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