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2014年度
2013年度
2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
美濃市の全体面積の内約80%が山林という地理的条件にあり、立地企業が少ないことや人口の減少、高齢化率の上昇などにより市税収入が類似団体平均を下回っている。このため、行財政改革の着実な推進による経費の削減を図るとともに、市税等の徴収率向上や、各種使用料、手数料の見直し、市有財産の有効活用及び売却処分を積極的に進め、自主財源の確保を図ることで持続可能な財政運営に努める。また、企業誘致の展開や、人口対策として結婚から産後まで幅広い子育て支援等を行い、自主財源の確保を図り、財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
歳出面で人件費や公債費などの経常的経費充当一般財源等が増加し、歳入面では市民税(法人分)が減少するなど、経常的一般財源等が減少したため、令和2年度決算に係る経常収支比率は、対前年度比2.7ポイントの増加となり、財政構造の硬直化を示す結果となっている。特に歳出面では、下水道事業や農業集落排水事業等他会計への経常的な繰出金に係る経常収支比率が22.9%を占めており、今後も使用料の適正化、経営の合理化等の行財政改革を推進し、経常収支比率の改善を継続して図る必要がある。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
行財政改革による人件費の抑制や物件費等経常的な事務費、管理費等の節減により類似団体平均を下回っている。しかし、今後は施設の老朽化による修繕料等の維持管理経費の増加が見込まれるため、今後も人件費の抑制に努めるとともに、各公共施設の長寿命化修繕計画の策定を進めるなど、計画的な管理的経費の合理化、省力化を進め、経常的経費の圧縮を図る。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
昨年度より3.2ポイント減少し、類似団体平均及び全国市平均を下回る結果となった。今後、さらに給料表の見直し、職務、職責に応じた昇級、昇格制度の導入を進め、引き続き給与の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
新規職員採用数を継続して抑制しており、人口千人当たり職員数はほぼ横ばいで、類似団体内平均をやや下回っている。今後も、平成29年度に策定された「定員適正化計画」に沿い、これまでの取り組みを踏まえて、職員数減による行政サービスの低下を回避しつつ、より効率的な行政運営を目指し、機構改革等を着実に推進する必要がある。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率については、前年度より僅かながら改善(-0.6ポイント)されたものの、依然として類似団体平均より高い状況である。大きな要因として、一般会計から公営企業への元利償還金繰出金等が実質公債費比率を引き上げ、財政状況を圧迫している。今後も引き続き、行財政改革を継続し、一般会計並びに公営企業等については、必要事業の絞り込み、精査を行い、起債への過度な依存を防ぐ必要がある。そのためには、今後も普通交付税措置のない起債の発行を抑制し、税や使用料等の自主財源の確保に努める必要がある。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率について、過去に行った下水道の集中整備や新たな建設事業等により公営企業会計への繰出金が依然として多額になっており、債務負担行為支出予定額及び公営企業等債繰入見込額は減少しているが、対前年度比で17.3ポイント増加し、類似団体及び全国平均を上回った。今後も一部事務組合に対する負担金や公営企業会計への繰出金等、行政運営上不可欠な経費の大幅な削減は見込めない状況にあるため、後世への負担軽減に留意し、特に多額の建設地方債の発行を伴う事業については、特に精査を行うなど財政の健全化を図る必要がある。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、前年度と比較して0.8ポイント増加しているが、それ以上に類似団体平均・全国平均・岐阜県平均が増加したため、結果的に下回っている。団塊世代の退職以降、新規採用を抑制しているが、ごみ収集業務や各施設運営を直営で行っているため、行政サービスの提供方法に差違があることが考えられる一方で、今後は、さらなる指定管理者制度の活用も検討し、委託化を進めることで人件費の削減に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、前年度より0.3ポイントの増となり、類似団体平均を上回っている。これは、各種業務の民間委託費や新たなシステム導入、改修費が増加したことが要因となっている。今後も、一定の行政サービスを維持すべく、より一層効率的な財政運営を図るための行財政改革を進める必要がある。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、近年継続して類似団体平均を下回っている。ただし、子ども子育て支援新制度に基づく施設型給付経費や障害児通所支援、障害者総合支援法に基づく経費など、制度的な費用が多額であり、各サービス経費が増加傾向にある。人口に占める高齢者率の増加も見込まれるため、扶助費は継続的に増加する見通しである。今後は扶助費の大幅な増加に備えるため、他の費用見直しと連動した総体的な財政運営を行う必要がある。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率は、前年度に比べ0.7ポイントの増であったが、類似団体平均・全国平均・岐阜県平均ともに大きく上回っている。下水道事業や農業集落排水事業をはじめ、介護事業や後期高齢者医療事業など他会計事業への繰出金が主な要因であり、市の財政を大きく圧迫している。今後も、下水道に係る建設事業や高齢化率の上昇による多額の繰出金が必要となる見込みである。よって、各事業会計の料金適正化や、経営の合理化、経営戦略に基づく経営努力により、繰出金の抑制に努める必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等については、前年度比0.2ポイントの減となり、引き続き類似団体平均を下回っている。現状は消防業務、廃棄物処理業務など一部事務組合に対する負担金や、上水道事業、病院事業に対する補助金等が多額を占めており、いずれも行政サービスとして必要不可欠な業務・事業であるが、他の運営補助的な性質の補助金も含めて、費用対効果の観点から、交付先の団体の運営状況や事業の実態を精査し、補助金の縮小、廃止、統合等整理合理化をより一層進めていく必要がある。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、類似団体平均・全国平均・岐阜県平均ともに下回っている。地方債現在高については建設地方債発行抑制により平成13年度以降は減少していたが、平成30年度以降は増加に転じている。また、下水道や病院等公営企業債の償還に充てたとされる繰入金の人口1人あたりの決算額は、類似団体平均を大幅に上回っており、引き続き厳しい財政運営となることが予想される。今後も老朽化による大規模な施設の更新が見込まれるため、交付税措置のない地方債発行の抑制、公営企業会計の料金適正化や経営の効率化等、徹底した行財政改革を推進し、公債費の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率についても、類似団体平均・全国平均・岐阜県平均ともに上回っており、特に補助費等や繰出金に係る経費が大きな要因となっている。各種団体への補助金についての見直しや整理合理化を図り、繰出金についても料金の適正化や経営の効率化を図るとともに、徹底した行財政改革を推進することで、特に補助費や繰出金の抑制に努める必要がある。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
土木費については、住民一人当たり139,710円となっており、前年度と比較すると29.5%増加しているが、これは健康文化交流センター建設事業等によるものである。今後も公共施設等の老朽化が見込まれるため、各施設等の状況把握や適正な管理に努め、統合・集約化を検討する必要がある。公債費については、住民一人当たり32,745円となっており、類似団体平均・全国平均・岐阜県平均ともに下回っている。地方債現在高については建設地方債発行抑制により平成13年度以降は減少しているが、平成30年度以降は増加に転じている。今後も老朽化による大規模な施設の更新が見込まれるため、交付税措置のない地方債発行の抑制、借入条件の見直しも含め、徹底した行財政改革を推進し、公債費の抑制に努める。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり640,559円となっている。主な構成項目である補助費等は、住民一人当たり175,843円となっており、令和元年度と比較すると196.6%増加し、全国平均・岐阜県平均ともに上回っている。令和2年度においては、新型コロナウイルス感染症対策事業としての特別定額給付金事業による影響が大部分を占めているが、消防業務、廃棄物処理業務など一部事務組合に対する負担金や、上水道事業、病院事業に対する補助金等についても、引き続き多額を占めている。いずれも行政サービスとして必要不可欠な業務・事業であるが、他の運営補助的な性質の補助金も含めて、費用対効果の観点から、交付先の団体の運営状況や事業の実態を精査し、補助金の縮小、廃止、統合等整理合理化をより一層進めていく必要がある。普通建設事業費では住民一人当たり116,970円となっており、類似団体平均・全国平均・岐阜県平均ともに上回った。これは健康文化交流センター建設事業によるものだが、令和2年度に建設が完了しているため、決算規模増加への影響は今年度に限られる。また、下水道事業や農業集落排水事業をはじめ、介護事業や後期高齢者医療事業など他会計事業への繰出金は住民一人当たり77,226円となっており、類似団体平均・全国平均・岐阜県平均ともに上回っている。今後も、下水道に係る建設事業や高齢化率の上昇による多額の繰出金が必要となる見込みである。よって、各事業会計の料金適正化や、経営の合理化、経営戦略に基づく経営努力により、繰出金の抑制に努める必要がある。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄財政調整基金については、残高の標準財政規模比が36.52%となり、平成28年度と比較して3.53ポイント減少している。これは、平成29年度及び平成30年度にそれぞれ基金から100百万円を切り崩し、財源調整を行ったことによるものである。また、令和元年度と比較すると、残高の標準財政規模比が1.36ポイント減少しており、これは標準財政規模が252百万円増加したことによるものである。今後も、景気の低迷による自主財源の減少が見込まれるため、財政調整基金の残高に留意しつつ健全な財政運営を継続して行う必要がある。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄全会計において赤字額は算出されておらず、概ね実質黒字額は同水準で推移しているが、歳入の内、経常的な収入をもって充てることができないため一般会計からの基準内繰出しに依存している公営企業会計について、歳入面では料金収入や負担金を見直し、歳出面では経常的な経費を含めた必要経費の見直しを進め、健全な事業経営を推進する必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄実質公債費比率の分子の内、元利償還金が前年度と比較して54百万円の増となっている。これは、臨時財政対策債の元金償還開始等によるものである。今後も公営企業会計を含めた公債費の抑制等、償還額の減少及び平準化を図り実質公債費比率の上昇を抑えることに留意する必要がある。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額について、公営企業債等繰入見込額の減少(-727百万円)、組合等負担等見込額の減少(-31百万円)、退職手当負担見込額の減少(-34百万円)を主な要因として減少している。現在、将来負担額は減少傾向にあるが、中長期的には公共施設の更新等により、一般会計等に係る地方債現在高は増加する見込みである。充当可能財源等である充当可能基金(-1,056百万円)、充当可能特定歳入(-156百万円)や基準財政需要額算入見込額(-261百万円)も大幅に減少しているため、今後も、充当可能財源等の維持及び、地方債現在高等の将来負担額減少を目指し、次世代に配慮した健全な財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、普通会計で3,466百万円となっており、前年度から1,029百万円の減少となっている。・健康文化交流センター建設のために「市民わくわくふれあい施設整備基金」から671百万円を取崩し、また、学校給食センター建設のために390百万円を取崩すなど、大型の建設事業に充てるため、多額の基金を取崩したことが主な要因である。(今後の方針)・翌年度も「公共施設整備改修等基金」の取崩しが行われる等、今後、基金残高は大幅な減少傾向にある。・また、健康文化交流センターの建設が完了したため、目的を果たした「市民わくわくふれあい施設整備基金」については廃止をする等、基金の整理を行う。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和2年度末の基金残高は、2,189百万円となっており、前年度から14百万円の増加となっている。・政策的な積立、取崩しによる増減はなく、基金利子の積立を行ったことによるものである。(今後の方針)・景気後退による税の減収や災害など不測の事態に備えるため、決算の状況により剰余金の積立を行っていく。
減債基金
減債基金
(増減理由)・積立により30百万円の増加となっており、令和2年度末の基金残高は、168百万円となっている。(今後の方針)・今後予定している大型の公共施設整備に伴う公債費償還額のシミュレーションを行うことにより、償還額がピークを迎える時に後世代への過度な負担とならないよう適切に基金への積立を行っていく。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備改修等基金:公共施設等の整備(改修及び大規模な修繕等を含む。)に要する経費に充てるもの。・社会福祉基金:社会福祉事業の経費に充てるもの。(増減理由)・公共施設整備改修等基金:今後の公共施設等の整備に備えて5百万円を積立てた一方で、学校給食センター建設事業等の財源として430百万円を充当したことにより、425百万円の減少となっている。・社会福祉基金:基金利子の積立を行ったことにより、1百万円の増加となっている。(今後の方針)・公共施設整備改修等基金:今後の公共施設の老朽化による大規模な施設の更新や長寿命化に備え、後世代への過度な負担とならないよう、建設事業費に応じて都度適切に基金への積立を行っていく。・社会福祉基金:今後も社会福祉事業の経費に備えるため、可能な限り基金への積立を行っていく。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
主に、児童館、保健センター、市民会館等の有形固定資産減価償却率が高い傾向にある。平成30年度に策定した個別施設計画に基づき、老朽化した公共施設の複合化施設である健康文化交流センターが令和2年度に完成し、令和3年度より供用開始となる。また、保有を継続する施設については、計画的な機能改善による長寿命化を推進している。その他の施設についても、個別施設計画を整備することで、施設の集約化・複合化・長寿命化を推進し、有形固定資産減価償却率の上昇に留意しつつ、適切な維持管理に取り組んでいく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
将来負担額の減少により、債務償還比率は類似団体平均より低い傾向にあるが、中長期的には公共施設の更新等により、将来負担額は増加する見込みであるため、債務償還比率の上昇に留意しつつ、計画的な財政運営に努めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
地方債現在高の増加及び充当可能基金の減少等により将来負担比率が増加しており、類似団体平均より高くなっている。有形固定資産減価償却率については上昇傾向にあり、適切な維持管理に努める必要がある。市内に多数存在する老朽化した福祉施設については、平成30年度に策定した個別施設計画に基づき複合化を行うことで、維持管理経費の削減に取り組んでいく。また、福祉施設に限らず、橋梁長寿命化修繕計画・学校施設長寿命化計画に基づく改修工事を計画的に行うことで、施設の老朽化対策に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率及び将来負担比率は、共に類似団体平均より高くなっている。今後も一部事務組合に対する負担金や公営企業会計への繰出金等、行政運営上不可欠な経費の大幅な削減は見込めない状況にあるが、後世への負担軽減に留意し、特に多額の建設地方債の発行を伴う事業については、特に精査を行うなど財政の健全化を図る必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
児童館(児童センター)については、昭和57年度に建設されており施設の老朽化が著しく、有形固定資産減価償却率83.6%となっているが、平成30年度に策定した個別施設計画を基に児童センターを廃止し、令和3年度より美濃市健康文化交流センターへ施設機能の複合化をすることにより、有形固定資産減価償却率、維持管理費の減少を見込んでいる。学校施設については、平成27年度に策定した美濃市学校施設長寿命化計画を基に大規模改造工事を実施するなど、改修工事等を行うことで施設の延命化を図りつつ、児童生徒数減少に合わせて統廃合を検討していく必要がある。道路、橋梁・トンネル、公営住宅については、修繕または改修工事等に伴う有形固定資産額の増により、有形固定資産減価償却率の改善が見られた。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
福祉施設については、平成30年度に策定した個別施設計画を基に美濃市健康文化交流センターの建設が完了し、老朽化した施設機能の複合化を推進した。それに伴って有形固定資産額が増加し、有形固定資産減価償却率は18.7%と大幅に減少した。保健センター・保健所については、昭和55年度に建設された保健センターの有形固定資産減価償却率が80.0%と老朽化が進んでいるが、美濃市健康文化交流センターへ施設機能を移転することにより、有形固定資産減価償却率、維持管理費の減少を見込んでいる。体育館・プールについては昭和58年度に建設された市民プール、市民会館については昭和50年度に建設された文化会館の老朽化がそれぞれ進んでおり、今後の在り方について検討を進めていく必要がある。庁舎については、改修工事等に伴う有形固定資産額の増により、有形固定資産減価償却率の改善が見られた。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
・一般会計等においては、資産総額が前年度末から512百万円の増加(+1.5%)となった。資産総額のうち、有形固定資産が85.3%を占めており、令和2年度に整備した健康文化交流センター等公共施設の整備にかかる有形固定資産の増加が資産総額増加の要因になっている。(施設整備による有形固定資産の増加に比例して負債額も増加している)これらの有形固定資産は今後の維持管理や更新等について将来的な支出を伴うものであるから、今後は公共施設総合管理計画等に基づいて、更なる施設の集約化等も含め維持管理コスト低減に向けた公共施設の在り方について検討していく。・一般会計等における負債総額は、250百万円増加している。これは、大型の公共施設の整備(健康文化交流センター)にかかる借入金であるが、同事業で総額8億円の借入を行っている。負担を平準化することで世代間の公平性にも繋がるため、適正な額の借入を行いつつ、過度な負担を先送りにすることがないよう将来負担に配慮した財政運営を行っていく。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は10,633百万円となり、前年度比2,555百万円の増加(+31.6%)となった。特に変動が大きいのが移転費用のうち「補助金等」であり、前年度比2,371百万円となっている。これは、R2年度に行われた特別定額給付金事業によるものである。全体の純経常行政コスト増加額の9割以上が本事業を要因としているが、当該事業はR2年度限りのものであるため、R3年度は再び純経常行政コストは例年並みに戻る見込みである。
3.純資産変動の状況
・一般会計等においては、税収等の財源(10,834百万円)が純行政コスト(10,646百万円)を上回っており、本年度差額は188百万円となり、純資産残高は262百万円増加となった。新型コロナウイルス感染症等の影響による景気低迷を受け、税収は昨年度比で減少しているが、国県等補助金が大幅に増加して、純行政コストを賄う形で資産の増加に作用している。・全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の保険税収等が含まれることから、一般会計等と比べて税収等及び国県補助金等が多く、これに純経常行政コストが比例して増加せず、結果として本年度差額が726百万円と多くなっている。この結果より純資産残高が800百万円の増加となった。
4.資金収支の状況
・一般会計等においては、業務活動収支は+750百万円(増加)であったが、投資活動収支については、健康文化交流センター等の公共施設老朽化対策として施設整備等を行ったことから、△647百万円(減少)となった。財務活動収支については、地方債償還額が地方債発行収入を下回ったことから+264百万円(増加)となっており、本年度末資金残高は前年度から368百万円増加し、843百万円となった。地方債の償還は進んでおり、業務活動収支における業務収入は税収等及び国県補助金収入で賄えている状況となっている。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
・住民一人あたり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、これは統一的な基準では昭和59年以前に取得した道路・河川等の敷地については取得価額不明なものとして扱い、備忘価額1円で評価できるとしているが、当市はこの取扱いに準じて道路・河川の評価を行っていることによるものである。・近年では、有形固定資産等について公共施設の整備を行うなどの投資的経費を計上したことで増額しており、人口は継続的に減少していることから、住民一人あたりの資産額は相対的に見て増加傾向にある。
2.資産と負債の比率
・純資産比率は類似団体と比較して若干高い傾向が続いている。純資産額は継続して微増しており、これが減少に転じると将来世代が利用可能な資源を過去及び現在世代で消費し便益を享受していることを表すため、将来への投資額とのバランスを保つことが必要である。将来世代負担比率は類似団体と比較して大幅に低率となっている。(R2年度は類似団体の約51%)これは地方債残高が少額であることにより現れているが、近年は地方債残高が増加傾向にある。R2年度は405百万円増加(+18.4%)となっているが、老朽化した公共施設の更新は避けて通れない課題であることから、今後は将来負担が増える可能性がある。
3.行政コストの状況
・住民一人あたり行政コストは類似団体平均を若干下回っている(R2年度は類似団体平均の94.3%)が、昨年度から大幅に増加している。これは、R2年度に実施された特別定額給付金事業の影響によるものであるため、全国的に同様の状況となっており、R2年度限定の状況と思われる。・コスト削減のために指定管理者制度の導入や人件費削減策も検討を要するが、日々大きく重くなる行政の役割を踏まえると、一律機械的な行政改革ではなく、相対的で慎重な議論のもとにコスト低減を検討する必要がある。
4.負債の状況
・住民一人あたり負債額は類似団体平均を大きく下回っている(R2年度は類似団体の73.3%)が、これは人口に比して地方債残高をはじめとした負債が少ないためであり、継続して減少傾向にある。(対前年度比△299百万円)しかし、今後は老朽化した公共施設の更新が控えており、一時的に多額の借入を行う可能性もあることから、過度な将来世代への負担先送りがないよう留意が必要。・基礎的財政収支は、基金の取り崩し収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、△896百万円となっている。類似団体平均を大きく下回っているが、R元年度~R2年度にかけて行った健康文化交流センターの整備(2年度で8億円の借入)によるものである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均と同程度であるが、昨年度からは減少している。(前年度比△2.0%)特に経常費用が昨年度から2,472百万円増加しており、なかでも特別定額給付金事業のコストがその主要因となっている。・経常収益についても減少しているが、公営住宅使用料をはじめ、公共サービス費用に対する受益者負担の考え方をもとに税負担の公平性・公正性や透明性の確保に努めていく。
類似団体【Ⅰ-2】
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