経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は類似団体に対し30年度に入り平均値を上回った。近年と比較すると、平成30年度は償還終了間際になり29年度より飛躍的に比率が上昇した。今後平成32年度まで段階的に償還終了があり、比率は更に上がる見込みである。同様の理由から、今後企業債残高対給水収益比率と給水原価は低下し、料金回収率は向上する見込みである。施設利用率は、計画水量に準ずる利用がある。類似団体と比較してもほぼ同水準である。有収率は平成27年を底にやや持ち直した。今後も漏水調査を行うなど向上を図っていく。
老朽化の状況について
当村の村営水道施設は建設から29年が経過している。計器類については耐用年数を考慮し、障害の発生前に順次更新を行っている。管路については耐用年数には達していないため更新率は非常に低い。漏水が確認された場合は、判明し次第速やかに対処している。また、職員では特定できない漏水箇所は外部委託して有収率の維持向上に努めている。今後、当初建設時の起債償還が平成32年度で終了し、また今後法適化の作業により、中長期的な視点から計画的な更新を行っていく。
全体総括
類似団体比較と施設利用率及び有収率を比較するとまずまず効率的な利用ができている。起債償還が終了する平成32年度には財政上の数字は改善するが、全村を同時期に大規模改良しているため、将来的な管路や機器の更新などを見越して資産管理を行っていく必要がある。水道料金については、平成9年4月から料金を変更していなかったが令和元年10月に料金を見直し、今後も3年毎に料金の検討を行なっていく予定である。将来的には人口減が予想されており使用料収入は上がらない見込ではあるが、負担が単純に料金の増額に反映されないように検討していきたい。