経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は100%以上あります。②累積欠損金は現在ありません。③流動比率は100%を超え一年間の債務に対する現金等の不足はありません。26年度から低くなったのは制度改正があったためです。④企業債残高対給水収益化率からみると全国平均等より低い(良い)ですが、借り入れをセーブしてきた結果企業債残高が減少している時期だからです。⑤料金回収率は毎年100%を少し超え適正な料金設定だと考えられます。⑥給水原価は、26年度以降は類似団体平均と同じくらいです。⑦施設利用率は増減はあっても低く推移し、29年度も51.92%で類似団体平均より低く、この状態は今後も続くと考えられます。これは効率がよくないということですが、地理的条件等から水の需要が落ちても施設の廃止や縮小は簡単にできないことと、メインの水源のダムが底が現れるような水位不足となることがしばしばあることもあり予備能力を持つことが重要であると考えているためです。⑧有収率は29年度86.94%で類似団体平均より低いです。水道ビジョン等の計画を忠実に実施することにより管等が計画的に更新されれば、漏水などが減り数値も改善していくものと考えています。29年度①経常収支比率と⑤料金回収率が減少し⑥給水原価が増加しているのは計画策定やシステム導入等の費用が増えたからです。以上トータルで経営の健全性・効率性については現時点では許容の範囲と考えられます。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は平均的な推移で率も類似団体平均と同じくらいで29年度は46.06%です。②管路経年化率は類似団体平均より低く推移し、29年度も6.92%でかなり低くなっています。③管路更新率も類似団体平均より低く推移し、29年度0.27%でたいへん低くなっていますが低いのは水道ビジョンの策定時期に駆け込みで更新するようにならぬよう控えていたからでもあり30年度予算からはその計画により建設改良の予算が増となっていきます。(25年度比較的高かったのは辺地計画に従い管の更新をした地区があったからです。)これらから、今後徐々に有形固定資産の更新時期を迎えることや経年管の存在と管路の更新が少ないことが確認できます。更新を効率よく計画的に行うために水道ビジョン等の計画をしております。
全体総括
現在の経営状況は上記1のとおり赤字等はありませんが、上記2からわかるよう近い将来に多くの施設等が更新期を迎え建設改良に多くのお金が必要になることになります。ほかにも給水人口の減少やそれに伴う使用量の減少といったマイナス要因もたくさんあります。そこで当局は次のとおりすすめていきます。1長期的な視点での料金改定(値上げ)を適正かつ確実に行います。2その基となる水道ビジョンなどを適切なものになるよう必要に応じた見直しをし、効率化や投資の平準化を図ってまいります。料金の値上げなども行われることとなりますが利用者の皆さまのご理解ご協力をお願いします。