地域において担っている役割
新川医療圏における基幹病院として急性期医療から回復期医療までの必要な医療を確保し、高齢化が進む医療ニーズに対応しつつ、医療・介護・保健・福祉と連携した包括的な地域医療を切れ目なく提供している。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率、医業収支比率は類似病院平均値を上回っているものの、赤字を計上している状態である。病床利用率は平均値を下回っているが、入院患者1人1日あたり収益は平均を上回っており、結果として収支比率が平均を上回っているものと思われる。当院は眼科、整形外科での入院、手術が多いため、1人1日あたりの収益を押し上げているものと考えられる。職員給与費対医業収益比率は平均より低く、材料費対医業収益比率は年々下がっており、28、29年度は平均を下回る結果となっている。今後は入院患者の収益を維持しつつ、外来患者の収益の向上も図っていく必要があると思われる。また、材料費等における経費削減についても引き続き努力していく必要性が感じられる。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率、機器備品減価償却率は平均を下回っているが、医療機械等の更新については課題となっているとの認識である。新病院開院から12年が経過しており、当時更新した機器が更新の時期に来ていることから、特に高額機器については計画的に更新を行なっているところである。また、施設についても、今後老朽化が進んでいくことから、こちらも計画的に補修を行っていく必要性があると考えられる。
全体総括
高齢化率が高い当町において、ますます高齢化が進行する中、地域に必要な医療・介護を継続的に担っていけるよう、経営の健全性、効率性については、引き続き健全化に向けて努力を行っていきたい。特に当院において類似病院を上回っている入院患者1人当たりの収益を維持しつつ、比較的低い外来患者の1人当たりの収益を向上させるとともに、さらなる経費削減にも取り組んでいきたい。また、施設、機器については、老朽化の程度や実態を個々に把握した上で、必要なものから更新、補修を計画的に実施していきたい。