経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は100%を下回っており、総収入については使用料以外にも一般会計からの繰入により賄っているため、経費削減や使用料を適切な水準に引き上げるなど、経営改善を図っていく必要がある。また、水洗化率も100%を下回っており、公共用水域の水質保全や使用料収入の増加などのために、接続していない世帯に対して啓発を行うなど、水洗化率向上の取組みが必要である。
老朽化の状況について
本町では、農業集落排水処理区域が2地区あり、1地区は平成13年度から、もう1地区は平成17年度から供用を開始している。それぞれの施設は、これまで大きな修繕工事の実施は無く、施設内の汚泥処理に必要なポンプ類等の定期的な交換を実施し健全な状態で稼働している。今後は、処理施設及び管路も供用開始から20年が経過するので、点検を実施しながら、延命に必要な修繕を計画的に実施する。
全体総括
農業集落排水事業の経営状況は、直ちに使用料金を改定することはないと考えるが、今後、汚水処理施設全体の長寿命化を図り健全な状態を維持することに努めなくてはならない中で、地方債の償還が僅かながら減少しているものの、使用料金収入の減少や、一般会計からの繰入金が満足に収入として充てられない状況も考える必要はある。