地域において担っている役割
中山間の公共交通が脆弱な地域に立地する医療機関として、地域住民の生涯にわたる「かかりつけ医」として、いつでも診療し、当院で可能な最大限の医療サービスを提供するとともに適切な連携により最善の医療サービスが受けられるよう努めます。また、新型コロナウイルス感染症に対しては、入院専用病院としての運用を行い、中等症までの患者の受け入れを行いました。
経営の健全性・効率性について
平成27年度以降、経常収支比率は100%を下回っておりましたが、地域医療連携推進法人制度を活用し当該法人に参画する医療機関と機能分担を行う事により、当院は回復期の病床機能を担うことになり、入院診療単価の上昇による収益の確保に取り組み前年度から黒字計上となりました。しかし、新型コロナウイルス感染症患者の受け入れを行うにあたり、感染予防の観点から受け入れ可能患者数の制限や人間ドックの一時受入中止などから医業収支は赤字となりましたが、各種の補助金により全体収支は黒字となりました。
老朽化の状況について
病院建物については築32年を経過しており、医療機器の更新と併せ、計画的な更新の実施について検討が必要となっております。
全体総括
令和元年度から回復期機能を強化した医療体制を構築してまいりましたが、今般の新型コロナウイルス感染症の蔓延により、当院の安房医療圏での役割及び感染症病床を持つ自治体病院の責務としての対応を行うとともに、当該感染症が終息後の病院運営についての検討が必要な状態になっております。