地域において担っている役割
地域住民が求める身近な医療機関である「かかりつけ医」としての役割だけでなく,地域住民の疾病予防,健康増進の拠点としての役割を担っている。さらに,地域包括ケアシステムの中核を担う病院として,病床機能等を活用して地域の医療機関等と連携し,在宅復帰支援を行っている。
経営の健全性・効率性について
経常収支比率は、行制を利用料金制に移行したことで収支のバランスが崩れた平成30年度以外は,100%を超えており,健全な経営が行われている。日頃から地域住民に受診習慣があること,定期的に受診する患者が多いことが疾病予防につながっているため,類似病院平均値と比較し,外来患者1人1日当たり収益が低い値となっている。収益確保や経費削減により,職員給与費対医業収益比率を下げる取り組みをしていたが,退職等により常勤医師が不足している状況で,非常勤医師を多く雇用し対応していることから,令和元年度以降,高い数値となっている。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は,比較的,病院建屋の築年数が浅いことから,類似病院平均値より低い値となっている。機械備品減価償却率は,開院以来,使用している医療機器等が多いため,徐々に値が大きくなっているため,計画的な更新に努めていきたい。1床当たり有形固定資産は,CT・MRI等の機器を導入し,収入確保の方策としてオープン検査を行っている。
全体総括
平成30年度に利用料金制に移行したため,経常収支比率及び医業収支比率が低くなったが,令和元年度以降は復調しており,健全な経営が行われている。また,病床利用率及び入院患者1人1日当たり収益が高い値で推移していることから,概ね効率的な運営ができている。