経営の健全性・効率性について

【収益的収支比率】平成25年度から100％を割り込んでおり，収支が赤字の状況である。今後は接続率向上に努めるとともに使用料の見直しなどを検討し，一般会計繰入金には極力頼らず経営改善が図れるよう努めていく。【企業債残高対事業規模比率】類似団体の平均値と比較すると少ない比率となっているが，これは一般会計繰入金が多いからである。現在は事業を実施するにあたり起債に頼らざるを得ない状況であるため，健全な経営ができるよう新規事業は熟慮し，一般会計繰入金を減額していけるような対策を講じて，健全な経営を図っていく。【経費回収率】類似団体平均値と比べると高い数値となっており，汚水処理費を使用料で賄えている状態である。しかしながら，新規事業等に充てる財源が確保できず，起債・一般会計繰入金に頼っている状況であるので，今後も費用削減や使用料の改定などを検討し，適切な経営に努めていく。【汚水処理原価】類似団体平均値より低い数値となっているが，今後も汚水処理費の削減や接続率の向上に積極的に取組み，効率的な汚水処理ができるように努めていく。【水洗化率】年々右肩上がりに微増しているが，今後も水洗化率向上を図るため，整備を進めるとともに，ＰＲ活動や戸別訪問等による接続推進活動を実施していく。

老朽化の状況について

公共下水道事業は那珂久慈流域関連公共下水道として平成11年4月より供用開始しており，約20年が経過している。今後は管渠施設の劣化や損傷が増加すると見込まれるため，定期的に点検を実施し，計画的に修繕・改修等を行っていく。

全体総括

経営の健全化・効率化に関して，赤字傾向である。一般会計繰入金は増やさず，接続率向上に努めるとともに，段階的に使用料の見直しを行うなどの対策を講じ，安定した使用料収入の確保に努める。整備事業については，事業費の急激な増減がないよう，計画的に進めていくように努めていく。また，事業を安定かつ持続的に進めるために，経営戦略を有効活用し，経営の効率化を図り，経営基盤の強化と財政マネジメントの向上に努めていく。