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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
今年度は、新型コロナウィルス感染症の影響から所得割と法人税割の大幅な落ち込みにより、市民税の収入が大きく減少した。一方で、基準財政需要額は、公債費以外の部分のうち、消防費及び高齢者保健福祉費において増加がみられた。その結果、全体として0.2ポイント減少した。今後は、企業誘致による固定資産税の増及びコロナ禍からの復調に期待しつつ、更なる経常経費の見直しを図っていく。
普通交付税において、新型コロナウィルス感染症の影響により基準財政収入額が大幅に減少したことに加え、国の補正予算において臨時経済対策債及び臨時財政対策債償還基金費が創設となったことにより、経常収支比率は6.6ポイントとなり大きく減少した。しかし、長期的にみると、今後扶助費や公債費が上昇していくことが確実であるため、歳出削減に加え市税等経常財源の確保に努める。
ごみ処理業務及び消防業務等を一部事務組合が執り行っているため、人件費・物件費等の状況は、類似団体と比較すると低くなっている。今後は、定年延長に伴う人件費の増及び老朽化に伴う公共施設の維持管理費の増等により、徐々に増加が見込まれる。定員管理計画に沿った計画的な職員採用及び公共施設等総合管理計画に定めた施設のスリム化を実施し適正化を図る。
今年度は、昨年度と比較すると同水準となっており、類似団体と比較すると、例年低く推移している。今後は、人事院勧告に基づいた給与水準の見直しを図るとともに、人事評価を活用し勤務成績に応じた昇給を実施するなど、給与制度の適正化に向けて取り組んでいく。
本市では、再任用職員を登用しておらず、また、窓口業務等において会計年度任用職員に依存している傾向が高い。そのため、類似団体と比較すると低い水準となっている。今後は、定年年齢の引上げが進み、その中でも、一定数の新規採用を実施しなくてはならないことから、職員数は上昇することが見込まれるが、定員管理計画に基づく適正な職員採用及びDX推進等による事務の効率化に取り組んでいく。
本市においては、合併後の種々の需要に対応するため、過去に多額の合併特例債を発行してきた経緯があることから、今年度0.1ポイント減少したものの、類似団体と比較しても高い水準となっている。ここ数年は減少傾向にあるものの、今後は、庁舎等建設事業による借入の増により、大幅な増加が見込まれることから、繰上償還や減債基金の積立を積極的に行っていく。
今年度は、基金の積立により充当可能基金が増加したものの、地方債の現在高が大幅に上昇したことによる将来負担額の増により、昨年度よりも2.1ポイント増加した。今後も、庁舎等建設事業に係る大規模な起債の借入により、ますます上昇する見込みであることから、起債の厳選による制限や減債基金の積立等を積極的に行い、公債費の増に備えていく。
人件費の総額に大きな変化は見られなかったが、教育債及び臨財債の増に伴い、経常一般財源全体の金額が大きく増加したため、今年度は2.1ポイントの減となった。ごみ処理業務及び消防業務等を一部事務組合が執り行っているため、類似団体と比較すると低い水準となっている。今後は、定年年齢の延長等の影響により、人件費は徐々に増加することが見込まれることから、中長期的な目線でその動向を注視し、適正に管理していく。
数値は昨年度から0.8ポイント減少しているが、GIGAスクール構想に基づくコンピュータ使用料やふるさと納税の推進経費が大きく増加している。第6次下妻市行政改革プランや公共施設等適正管理計画により、行政コストの削減や施設管理の効率化を図る。
児童福祉の施設型給付費、社会福祉の障害福祉費及び生活保護費の増加に歯止めがかからず、類似団体と比較すると例年高い水準となっている。扶助費は、全国的にみても増加傾向にあるものの、このままでは、他の義務的経費を圧迫することにもつながりかねないことから、給付の審査の適正化及び効果の検証を行い、その見直しに努める。
その他に含まれる繰出金において、介護保険特別会計繰出金がわずかに減少したことに伴い、全体として0.4ポイント減少した。今後は、独立採算制に基づき、各会計の繰出金が突出して増加するようなことの無いよう努める。
ごみ処理業務及び消防業務に係る経費を負担金として支出しているところである。出産応援給付費や下妻地方広域事務組合負担金が増加したものの、公債費の増により分母が大きく増となったことから1.2ポイント減少に転じた。
公債費は類似団体平均と比較しほぼ同率となっている。これまで、道路や学校施設等の更新に際し、合併特例債を始めとした地方債を発行してきたが、公債費は令和3年度で一旦ピークを迎える。今後は、庁舎等建設事業の財源として多額の地方債を活用していくことから、令和7年度より公債費も再び増加することが見込まれている。公債費が、他の経費を圧迫するようなことがないよう、起債事業の厳選や減債基金の確保に努めていく。
公債費以外に係る経常収支比率は69.9%となり昨年度と比較すると6.0ポイント減少した。県平均や全国平均と比較しても低い水準になっている。人件費や物件費等をみてみると、これといって突出した支出は見られない。今後は、庁舎等建設事業に係る公債費の大幅な増が見込まれ、予断を許さない状況が続くことから、公債費以外の経費の適正な執行をしていく。
(増減理由)令和3年度は、取崩額が383百万円、積立額が972百万円であり、基金全体の増減額は589百万円、基金総額は4,962百万円となった。財政調整基金は251百万円の積立を行い、年度末残高は1,611百万円、また、減債基金は450百万円の積立を行い、年度末残高は1,036百万円となった。特定目的基金は、ふるさと納税が好調なことから、ふるさと下妻基金を250百万円の積立を行う一方で、庁舎建設経費(-188百万円)やふるさと納税対策経費(-143百万円)等に充てるため一部取崩しがあり、特定目的基金全体では111百万円の減となった。(今後の方針)今後は、予期せぬ災害等に備え、財政調整基金を標準財政規模の15%から20%となるよう積み増しを行っていく。また、庁舎等建設事業による公債費の増に備え、減債基金についても計画的に積み増しを行っていく。さらに、特定目的基金についても、基金の設置目的に沿い、それぞれの使途に応じた適正な金額を維持していく。
(増減理由)新型コロナウィルス感染症の影響により中止や延期を余儀なくされた事業を精査し、3月補正において交付税予算の上振れ分の一部などから250百万円の積立を行った。(今後の方針)今後は、天災等による税収の急激な落ち込みや企業誘致に係る課税免除による大規模な減収に備えるため、標準財政規模の15%から20%(16億円から22億円)程度を目安として基金残高を維持していく。
(増減理由)厳しい収支が見込まれていたが、将来にわたる公債費の抑制を重点課題と捉え、3月補正において交付税予算の上振れ分の一部などから450百万円の積立を行った。(今後の方針)庁舎等建設事業に係る借入の償還が令和7年度から本格的に開始され、急激な公債費の増加が見込まれていることから、他の住民サービスを圧迫するようなことがないよう、計画的な積立を行っていく。
(基金の使途)庁舎建設基金:老朽化した庁舎及び保健センターの複合化事業の財源に充当地域振興基金:合併後の本市における市民の一体感の醸成及び地域振興を図る事業に充当ふるさと下妻基金:ふるさと下妻寄附金を財源として、夢のある個性豊かなまちづくりに資する事業に充当地域福祉基金:地域における高齢者保健福祉の推進及び民間福祉活動に対する助成等に充当義務教育施設整備事業基金:義務教育施設の建設、補修及び改修など、施設整備の財源に充当(増減理由)地域振興基金:イベント開催等の地域振興事業に対し30百万円充当したことにより減少庁舎建設基金:庁舎建設工事などに188百万円充当したことにより減少ふるさと下妻基金:学童保育事業や医療扶助費などに143百万円充当し取崩したが、令和3年度の寄附金を250百万円積み立てたことにより107百万円増加(今後の方針)庁舎建設基金:全額庁舎等建設事業の財源として活用し、支払清算後は基金を廃止する。地域振興基金:合併特例により積み立てられた基金のため、利息を除いては新たな積み立ては行わず、基金造成に要した償還分を超えない範囲において地域振興事業に充当していく。ふるさと下妻基金:ふるさと下妻寄附金を一旦基金に積み立て、寄附者が指定した事業の財源として適切に充当していく。地域福祉基金:地域における高齢者社会福祉の推進及び民間福祉活動に対する助成等に充当していく。義務教育施設整備事業基金:小中学校大規模改修事業など、義務教育施設の適正な維持管理や、教育施設におけるマネジメントを推進するため適正規模を維持していく。
有形固定資産減価償却率は類似団体平均と比べると、2.8ポイント低いものの、公共施設全体の老朽化が進み前年度に比べて1.5ポイント増加した。本市では庁舎等建設事業を実施しており、今後、一時的な比率の低下が見込まれるが、その他の施設についても老朽化が進行していることから、下妻市公共施設等マネジメント基本方針に掲げた公共施設の延床面積を30年間で30%削減するという目標に向けて、計画的に施設の集約化や複合化、除却等を進めていく。
債務償還比率は全国、県、類似団体平均と比べると、いずれも大きく上回っているものの、前年度に比べて193.2ポイント減少した。これは、庁舎等建設事業の推進に伴い地方債現在高が増加した一方で、分母である経常一般財源等の普通交付税や臨時財政対策債の増加が大きかったためと考えられる。しかし、今後も庁舎等建設事業の実施による大規模な新債発行を予定しているため、充当可能基金である減債基金等の積み増しを行い、当比率の抑制に努める。
類似団体平均値と比べると、将来負担比率は大きく上回っており、有形固定資産減価償却率は低くなっている。本市では庁舎等建設事業の財源として多額の地方債を発行しているため、将来負担比率は増加傾向にあるが、事業完了後には有形固定資産減価償却率の低下が見込まれる。しかし、公共施設全体の老朽化が進んでおり、今後、改修や更新の時期が集中することが予想されるため、将来負担比率の推移に留意しつつ、下妻市公共施設等マネジメント基本方針に基づき、適正な施設の維持管理に努める。
類似団体平均値と比べると、将来負担比率は大きく上回っており、実質公債費比率は低くなっている。実質公債比率については、H29年度に実施した下妻中学校改築事業による元金償還の開始等の影響により分子が増加したが、分母において普通交付税や臨時財政対策債等の歳入が増加したため、前年度よりわずかに減少する結果となった。しかし、今後も庁舎等建設事業など大規模な新債発行を予定しており両比率の増加が見込まれるため、施策事業の厳選や事務事業の見直し等により、地方債発行の抑制に努めるとともに、公債費の適正化に取り組んでいく。
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