経営の健全性・効率性について
①経常収支比率は、収支黒字を示す100%以上であることから良好と言える。②累積欠損金比率は0%であり、欠損金は発生していない。③流動比率は、100%以上であるが、全国平均値を下回っていることから、今後、預金の減少に注意する必要がある(H26年度に前年度以前と比較し大幅な低下となったのは、H26公営企業会計制度の見直しにより、みなし償却制度が廃止されたためである。)。④企業債残高対給水収益比率は、全国平均値を上回っており、企業債残高が多いことを表している。当組合は平成13年度の供給開始から16年を経過したところであり、全借入額に対する償還済みの割合は56.5%である。⑤料金回収率は、供給単価が給水原価を上回っていることから良好と言える。⑥給水原価は、経年比較では減少傾向にある。⑦施設利用率は、経年比較では95%以上であり、施設が効率的に利用されていると言える。⑧有収率は100%であり、当組合の供給条例における責任水量(有収水量=配水量)によるものである。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率は、全国平均値を下回っているものの、今後、法定耐用年数を超える施設が増加していくことから、比率の上昇に注意し、施設更新を検討していく必要がある(H26年度に前年度以前と比較し大幅な上昇となったのは、H26公営企業会計制度の見直しにより、みなし償却制度が廃止されたためである。)。②管路経年化率は0%であり、管路の老朽化はみられない。③管路更新率は0%であり、管路の更新は行われていない。
全体総括
経営の健全性・効率性については、累積欠損金もなく、経常損益等の指標からは良好な状態といえるが、短期的な支払能力をみると、預金の減少に注意する必要があるため、今後、一層の経費節減を図り、企業債の償還や施設修繕・更新等を踏まえ、利益の確保に努める。老朽化の状況については、管路の老朽化はみられないものの、監視制御設備等の更新時期が近づくことから、中・長期的な修繕・更新計画を精査しながら、施設の延命化、適切な維持管理に取り組む。