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財政力指数については、前年度比0.01ポイント上昇したが、類似団体平均を0.13ポイント下回っている。人口の減少や高齢化に加え、村内に中心的な産業が少ないこと等により、財政基盤が弱く類似団体内では低順位となっている。今後も投資的経費の抑制等に努め財政の健全化を図っていくとともに、ダム工事関連事業による村内企業従事者の所得向上による税収入の増加を図っていく。さらに、ふるさと納税を活用した地場産品のPR等により農産物や加工品等の生産拡大を図り、農業従事者の所得向上につなげるとともにふるさと納税の更なる増加を図っていく。
経常収支比率については、前年度比3.9ポイントの上昇であり、類似団体平均を13.9ポイント上回っている。これは特別養護老人ホームの大規模改修や学校給食センター等の学校教育関連施設建設に伴う地方債発行額の増加により公債費が増えているほか、再任用職員が増えたことに伴って人件費が増加したことなどによるものである。今後は、地方債の発行を抑えながら事務の効率化や経費の削減に努めていくとともに、職員の採用を必要最小限に努め、人件費の抑制に努めていく。
人件費・物件費については、前年度比27,722円の上昇であり、類似団体平均を36,169円上回っている。人件費については、近年職員の採用が少なかったことから、平成29年度においては職員の再任用や新規の職員採用があり、増加している。今後も退職者の状況を踏まえながら適正な定員管理に努めていく。物件費については、事業の効率化のために公民館等の施設の維持管理を民間委託するなど直営から委託へのシフトを行っており、増加傾向にある。今後も、直営事業の民間委託等を検討するなど、事業を見直し、効率化を図っていく。
※平成29年度数値は、平成31年1月末時点において未公表のため、平成28年度数値と同じものとなっております。ラスパイレス指数については、類似団体平均を上回る水準での推移が続いている。定員管理計画により職員の採用を見送る年度が過去に続いたため、職員の平均年齢が高くなっていることが要因である。職員の退職による補充を最低限に抑えており、今後は、給与の適正化を図り、低水準の維持に努めていく。
※平成29年度職員数は、平成31年1月末時点において未公表のため、平成28年度職員数を用いています。東成瀬村定員管理計画では、平成15年12月時点における職員数105人を、平成30年4月までに80人へ削減することとしていたが、計画を上回る削減が達成され、現在職員数は69人となっている。今後も退職者の状況を踏まえながら適正な定員管理に努めていく。
実質公債費比率については、前年度比0.9ポイントの上昇であり、類似団体平均を5.1ポイント上回っている。簡易水道事業や地方創生事業に伴う地方債発行額の増加により償還額が増加傾向にあることに加え、近年のライスセンター建設事業や簡易水道事業の元金償還が始まったことが要因である。今後は、類似団体平均と同程度までに実質公債費比率を減少させるために、地方債の新規発行を伴う普通建設事業を抑制していく。
将来負担比率については、平成28年度までは比率なしであったが、平成29年度は4.0%となり、類似団体平均を上回った。交付税算入率の高い地方債を活用しているものの、充当基金残高の減少により、充当可能財源等が将来負担額を下回ったため比率が上昇した。今後は、観光施設等整備事業による地方債残高の増加により比率が上昇する見込みであることから、地方債残高の状況を注視しながら新規事業を行っていく。また、地方交付税の動向を見ながら基金積立て及び経費の抑制を行っていく。
人件費については、類似団体平均を4.2ポイント下回っているが、前年度から1.2ポイント上昇した。これは、職員採用を見送っていた時期があったが、平成29年度においては職員の新規採用や再任用を実施したことが要因である。今後も、東成瀬村定員管理計画に基づき、退職者数の状況を見ながら職員等の適正配置に努めていく。
物件費については、前年度から1.5ポイント上昇し、類似団体平均を3.5ポイント上回った。これは、新規に東成瀬村ハザードマップ作成業務委託があったことや、循環拠点施設(もみ殻薫炭施設)の管理運営業務委託料が増加したことが主な要因である。今後は、既存の委託業務の精査や事業の統合を図り、経費節減に努めていく。
扶助費については、前年度比0.4ポイントの上昇であり、類似団体平均を1.7ポイント上回っている。保育所運営の業務委託費が上昇傾向にあることが要因である。今後は、運営費の検証を行い、適切な制度運用に努めていく。
その他については、前年度比0.1ポイントの減少となったが、類似団体平均を1.3ポイント上回っている。統合簡水事業の実施による元金償還額の増加に伴い、簡易水道事業特別会計への繰出金が増加傾向にある。今後は、特別会計全般への基準外繰出しの適正化を図っていく。
補助費等については、前年度比0.1ポイントの上昇であり、類似団体平均を1.1ポイント下回っている。農業法人や地域づくり活動団体への運営・活動費の補助金が多額になっていることや、子育て世帯への各種補助金の増加が主な要因である。今後は村単独の補助事業を見直し、補助金の適正化に努めていく。
公債費については、前年度比0.8ポイントの上昇であり、類似団体平均を12.7ポイント上回っている。ここ数年の間に実施した観光施設整備事業等の元金償還が始まったことが要因である。今後は、地方債の新規発行を伴う普通建設事業の抑制
公債費以外については、前年度比3.1ポイントの上昇であり、類似団体平均を1.2ポイント上回っている。公債費以外に係る経常経費の削減を行っているが、国民健康保険特別会計への繰出金の経常経費の上昇に加え、近年の新規事業により建設した施設の管理運営委託料や人件費も増加しており、今後も増加傾向が続くと見込まれる。引き続き事業の統廃合等の見直しを行い、経費節減及び適切な財源配分に努めていく。
(増減理由)近年の公債費や普通建設事業費の増加により、財政調整基金から一般会計への繰入金が増加していることから、基金全体として減少基調にある。その他の基金については大きな変化はない。(今後の方針)公債費については、近年の観光施設整備事業や簡易水道事業の元金償還が始まり増加基調となっていくことから、普通建設事業費において今後の事業の適正な管理執行を進めるとともに財源の確保に努めていくことにより、基金の取崩しが必要最小限になるように努めていく。
(増減理由)近年の公債費や普通建設事業費の増加によって財政調整基金から一般会計への繰入金が増加していることから、財政調整基金は減少している。(今後の方針)公債費については、近年の観光施設整備事業や簡易水道事業の元金償還額が始まり増加基調となっていくことから、普通建設事業費において今後の事業の適正な管理執行をすすめるとともに財源の確保に努めていくことにより、基金の取崩しを必要最小限になるように努めていく。
(増減理由)減債基金については、今後、公共施設の老朽化による大規模修繕や設備更新が予想され、地方債の発行による公債費の増加が見込まれることから、その償還に備え、1百万円を積立てている。(今後の方針)今後、公共施設の老朽化による大規模修繕や設備更新に伴う地方債の元利償還に充てることとしている。
(基金の使途)○地域福祉基金については、高齢者保健福祉推進事業の財源に充てるために設置する。○さわやかなるせ仙人の郷基金については、ふるさと納税であり、納税時に納税者から指定を受けた事業の財源に充てるために設置する。○ふるさと土と水保全基金については、村の地域発展や、農業農村の活性化を図るため、土地改良施設の有する多面的機能の保全及び集落住民共同活動の強化に関する事業の財源に充てるために設置する。(増減理由)地域福祉基金及びふるさと土と水保全基金については前年度比と同水準である。さわやかなるせ仙人の郷基金については、ふるさと納税が増えたことにより増加している。(今後の方針)地域福祉基金及びふるさと水と土保全基金については、使途に沿った運用をするため、一般会計の状況を鑑みて積み立てをしていく。さわやかなるせ仙人の郷基金については今後とも増加することが予想されるので、納税者の意向に沿った事業の財源として、活用を進めていく。
有形固定資産減価償却率については、道路、学校施設の償却率が80%以上となっており、類似団体平均を6.9ポイント上回っている。今後、定住促進住宅の新規建設等の事業の実施により、公営住宅の償却率は減少が見込まれるが、公共施設全体で見ると、年数の経過による償却率の上昇及び修繕費の増加が予想されるため、今後は、平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の適正な管理・運営に努めていく。
平成29年度、将来負担比率は値なしから4.0%となっており類似団体平均を上回っている。有形固定資産減価償却率は65.4%と類似団体平均を6.9ポイント上回っている。将来負担比率については、今後、地方債の発行を伴う事業を抑制し、繰上償還を実施する等、地方債残高の縮小をすすめ、数値の減少に努めていく。有形固定資産減価償却率については、今後の定住促進住宅整備事業等により比率の減少が見込まれるが、公共施設全体でみると、年数の経過により比率の上昇傾向が続くと考えられる。今後老朽化が見込まれる公共施設については、平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、予防的な安全対策と維持管理に努め、施設の特性や住民要望に沿って管理運営を進めていく。
平成29年度、将来負担比率は値なしから4.0%となっており類似団体平均を上回っている。実質公債費比率は10.7%と類似団体平均より5.1ポイント高くなっている。実質公債費比率について、令和5年までは学校給食センター建設工事等に伴う地方債の新規発行により、増加傾向にあることが見込まれている。今後は、平成29年3月に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、両比率を注視しながら、計画的に老朽化対策を実施していくとともに、後年度に負担が集中していかないよう、地方債の新規発行を伴う事業の抑制等将来負担の縮減と平準化を図っていく。
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