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平成23年度は、地方税収や臨時財政対策債の減等により、やや数値は悪化しているものの、定員適正化計画に基づく職員縮減や、県債発行の抑制などにより、財政の弾力性を示す経常収支比率は89.8と類似団体で3番目、全国的に見ても上位の水準となっている。
人件費は基本給の縮減等により微減したものの、東日本大震災の被災地への支援に係る物件費の増や分母となる人口が減少したこと等により、人口1人当たりの人件費・物件費等は増となっている。類似団体の中では3番目に低い水準であるが、全国平均との比較では依然として高い水準にあることから、引き続き定員適正化計画の着実な推進、事務事業の整理合理化等の一層の行財政改革を進める。
臨時特例措置である国家公務員の給与減額後との比較であるため、昨年度と比較して大幅に比率は悪化している。国家公務員の給与減額がないと仮定した場合の本県のラスパイレス指数は、昨年と同じ102.0で横ばいの状態である。給与構造改革に伴い、国は本給の一部を地域手当に振り替えたが、地域手当の対象者が極めて限られる本県ではこうした振替えを行っていないこと等により、本給のみを比較するラスパイレス指数は高い水準となっている。なお、本県においては平成24年11月から給与減額措置を実施しているが、平成24年4月1日現在での比較であるため、今回の指数には反映されていない。
過去5年間の推移を見てもこれまでの取り組み(独立行政法人化、総務事務の一元化、採用抑制等)により、職員数の縮減が順調に推移している。なお、警察職は横ばいで、一般事務職、教育職で大幅に縮減傾向にある。
前年度比で0.8ポイント悪化しているものの、類似団体平均はやや上回っている。公債費については、平成11年度以降、県債の新規発行の抑制に努めたこと等で、臨時財政対策債を除いて、平成15年度をピークに逓減している。今後とも、県債の新規発行の抑制等により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努めていく。
債務負担行為に基づく支出予定額や公営企業債等繰入見込額、退職手当負担見込額が減少するなど、将来負担額は減少傾向にあるものの、比率としては標準財政規模の減少の影響により、前年度比で1.3ポイント悪化している。このため、依然として類似団体平均を下回っており、地方債の発行抑制等により今後も将来負担の縮減に努めていく。
定員適正化計画に基づく職員縮減等により、全国平均や類似団体平均と比較しても下回っている。平成26年度の知事部局3,300人体制に向け、引き続き定員適正化計画の着実な推進を図る。
前年度から引き続き庁費や施設維持管理経費などの縮減に努めたことにより、類似団体平均、都道府県平均とほぼ同率を維持している。今後も予算編成時のみならず、予算執行段階でも効率的な事務執行に努めることにより、引き続き経費削減に取り組む。
後期高齢者関係負担金の増等により、比率は昨年度と比較して増加したものの、類似団体平均、都道府県平均を下回っている。社会保障関係の補助金等が増加傾向にあるが、事業の選択と集中を進め、経費の縮減に努めている。
臨時財政対策債を除いた県債発行の抑制等により、比率は平成15年度をピークに逓減してきているものの、臨時財政対策債の償還額の増加等により昨年度より1.2ポイント悪化しており、類似団体平均、都道府県平均を上回っている。今後も県債発行の抑制に引き続き努めていく。
比率は昨年度と同様類似団体平均、都道府県平均共に大きく下回っている。地方税収入や臨時財政対策債の減、扶助費の増等の影響により昨年度よりも比率は悪化しているものの、人件費の減等により引き続き高水準を維持している。人件費等の義務的経費も含め、事業の選択と集中により費用の圧縮を今後も図っていく。