経営の健全性・効率性について
経営状況は、依然として多額の一般会計繰入金により賄っている状況である。水洗化率が75%を超えているにも拘らず、県内においても低い部類にある使用料設定による使用料収入により、経費回収率は15%にも満たない低い水準となっている。類似団体平均値と比較しても値は約1/4程度で大変低い水準となっている。汚水処理原価が高いことにより経費回収率が低い状態となっているので経営の効率性を低下させている。
老朽化の状況について
施設に関しては、平成15年度の供用開始から14年しか経過しておらず、標準耐用年数までの期間は十分残っているが、管理機械設備や水処理設備の一部に発錆等が散見している。電気設備においては、度々修繕を要している状態なので、今後は、機能診断調査や最適装備構想策定などを行い、交付金を活用しながら適正な維持管理は必要と思われる。管渠に関しては、平成11年度の管渠整備から起算しても経過年は、18年程度となっており標準耐用年数までの期間は十分残っているので、現段階で管渠の改築の必要性は無い。
全体総括
収益的収支比率及び経費回収率の経営指標は、共に大変低い数値となっている。特に経費回収率においては、類似団体平均値よりも大きく下回っていることから、経営戦略の策定や使用料改定に向けた議論を交わすとともに維持管理経費の削減等の取組を行いながら経営改善を図っていく必要がある。